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カボチャのサーターアンダギーのみ!一点突破のトガリまくりな店「かぼ天の店 なかそね」(沖縄市)

沖縄の伝統的なオヤツといえばサーターアンダギー!
最近は沖縄県内に、バリエーション豊富なサーターアンダギーを提供するお店も多く、味や見た目も千差万別で世はまさにサーターアンダギー戦国時代です(笑)。
そんな現代において、昔ながらのレシピにこだわり、種類を増やす戦略ではなく、カボチャのサーターアンダギー(かぼ天)のみで勝負する、トガリまくりな店「かぼ天の店 なかそね」をご紹介します。
目次
沖縄こどもの国近く、住宅の奥にひっそり「かぼ天の店 なかそね」

「かぼ天の店 なかそね」は、沖縄市胡屋にある沖縄こどもの国から車で2分、コザゴルフ練習場の道向かいの「さーたーあんだぎー」の赤いのぼりが目印です。

道路から少し奥まった、住宅の一階部分にお店があります。

建物入り口の看板のおかげで「かぼ天の店 なかそね」の存在は分かりますが、店先にはメニューも価格表示すらない潔さ!
車を止め、戸惑いながら「ここかな?」とおそるおそる窓に近づくと、カボチャのサーターアンダギー「かぼ天」を揚げる店主の姿が。
「かぼ天」に出会えた瞬間のあんしん感は、お店に行った人にしか味わえないかもしれません。
「かぼ天の店 なかそね」の看板メニュー「かぼ天」

「かぼ天の店 なかそね」の看板商品は、もちろん「かぼ天(100円・税込)」です。

揚げたてがあれば、キッチンペーパーでそのまま手渡しスタイルでいただけます。
外がカリッカリ、中はふわっふわの揚げたて「かぼ天」は、店頭でしか味わえません。
カボチャの味がガツンと濃厚なのかなと想像してましたが、実際食べてみると、カボチャ味が主張するわけでもなく、ほんのり甘くやさしい味わいです。
日本人が毎日お米を食べても飽きないように、「かぼ天」も素朴でシンプルな味で、毎日食べたくなるおいしさです。

「かぼ天」は、大ぶりなサイズながら、ペロッと食べきれる軽さで、子どもたちもあっという間に食べられちゃいます。
ちなみに、揚げたてのおいしさを知ってしまった筆者は、カリッふわ「かぼ天」食べたさに、取材のあとも何度かかよっています。


「かぼ天」はビニール袋に5つ入り500円(税込)が基本の販売スタイル。かぼ天ファンは、お土産やおやつにと何袋も買っていきます。
7時オープンと朝の早い「かぼ天の店 なかそね」ですが、早いときだと9時には「かぼ天」が売り切れます。取材当日は9時にお店にうかがいましたが、車が何台も出入りし、1袋5個入りの「かぼ天」が続々と売れていきました。
驚いたのは、地元の常連客だけでなくレンタカーナンバーの観光客も頻繁に訪れることです。
観光客は口コミなどを頼りに来るんだとか。また、野球のキャンプシーズンには、球団からの注文のほか、野球ファンもお店を訪ねてくるそうです。
ハロウィンシーズンには基地からの注文もあるそうで、カボチャのサーターアンダギーのポテンシャルの高さに驚きました!
「かぼ天の店 なかそね」味の決め手は生のカボチャ
「かぼ天」は、レシピにあう生のカボチャにこだわり、時期ごとに産地を変えて取り寄せています。
沖縄県産のカボチャは出荷時期が短く、過去に取引していたお気に入りの伊江島のカボチャは生産者の高齢化でいまはもう手に入らないんだそうです。そのため、沖縄県産のほかに鹿児島、北海道、オセアニア、南米と1年を通して産地を変え、カボチャを仕入れています。

「かぼ天」の材料は小麦粉、たまご、砂糖、ベーキングパウダー、そして生のカボチャととてもシンプル。カボチャの加工も手作業で行うため、「かぼ天」は1日の製造量も限られています。

カボチャの練り込まれた黄色い生地を手で成形し、同じ大きさに仕上がるようフライヤーに落とす作業はまさに熟練の技。
丸くて大きな黄色いサーターアンダギーが、クルクルと回りながら続々と揚がっていきます。

鮮やかな黄色がほんのり色付き、オレンジがかったキツネ色に仕上がりました。
「かぼ天の店 なかそね」店主オススメ!「かぼ天」のおいしさアップのちょい足し食材
そのまま食べてもおいしい「かぼ天」ですが、ご主人からちょい足しでおいしさアップのアレンジ食材を教えてもらいました。ぜひ、ご家庭でお試しください。
「かぼ天」&「オレンジマーマレード」

オレンジの甘み、皮の苦味とかぼ天の控えめな甘さの相性はバッチリ!子どもも楽しめる間違いないおいしさです。
「かぼ天」&「ピーナツバター」

カリッふわなやさしい甘さの「かぼ天」に濃厚でコクのあるピーナツバターを塗っていただくと、上品な大人のおやつに生まれ変わります。
「かぼ天」&「マヨネーズ」

最初聞いたとき、「えっ?いくらなんでも…」と耳を疑う、ちょい足し食材です。
恐る恐るマヨネーズを「かぼ天」につけて食べてみる。「ん!ちょっと、嘘でしょ…おいしい」店主がおすすめする際にいっていた、「スイカに塩みたいだよ」という言葉を思い出します。
マヨネーズの塩味が「かぼ天」の甘味を増し、マヨネーズの酸味と塩味が「かぼ天」のカボチャらしさを引き立てるような、爽やかな後味に!マヨとかぼ天の相性の良さに、軽い衝撃です。
ほかにも、「かぼ天」&「スライスチーズ」は、文句なしに相性抜群のおいしさでした。
チーズやマヨネーズに合う食材と組み合わせて「かぼ天」が食卓に並ぶ日も近いかもしれない!
サーターアンダギー=おやつとしての食べ方だけしか知らなかった私の価値観が「かぼ天」との出会いで変わり、サーターアンダギーの可能性が広がりました。
ちなみに、店主イチオシは「オレンジリキュール」。一滴垂らして食べるとおいしいそうですよ!お試しあれ。
「かぼ天の店 なかそね」3代目も絶賛修行中!「かぼ天」の味はこれからも続きます

料理上手なご夫婦がお惣菜とお弁当の店としてスタートしたお店は、いつの日からかカボチャのサーターアンダギー「かぼ天」のおいしいお店として人気となりました。現在の場所に移転してからは「かぼ天」のみを販売する「かぼ天の店 なかそね」。
「かぼ天」の生地の仕込みには、創業者であるお父さん、揚げ場はご主人と二人三脚でしたが、2025年2月からは息子さんも加わり、親子3代で「かぼ天」の味を守り続けています。
SNSやホームページもなく、唯一の連絡手段は電話のみ。店先でチリリリンと鳴るのは昔懐かしの黒電話(写真は撮れず)です。
令和に時代が突入しても昭和ノスタルジーに浸れそうな「かぼ天の店 なかそね」は、「かぼ天」の味を家族一丸となって守り続ける、地域に愛されるお店でした。
揚げたてアチコーコーな「かぼ天」をぜひ味わっていただきたい。売り切れ必須ですので、午前中に行くことをおすすめします!
Information

- かぼ天の店 なかそね
- 住所
- 〒904-0021
沖縄県沖縄市胡屋6-7-6 - 電話番号
- 098-932-4109
- 営業時間
- 7時~15時(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 日曜日
- 駐車場
- 有り
- クレジットカード・電子マネーの利用
- 不可
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