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植草 凜

植草 凜

映画『宝島』妻夫木聡×広瀬すず×大友啓史監督が語る、戦後80年沖縄の歴史から伝えたいメッセージ

目次:妻夫木聡×広瀬すず×大友啓史監督が語る、映画『宝島』
・登場人物たちの選択に宿る生命力
・戦後の沖縄を伝えたい
・当たり前じゃない…生きてきた人たちのお陰
・役を通して感じた沖縄戦後の“空気感”
・キッカケになってほしい
・動画で「宝島」インタビューを見る

戦後の沖縄を伝えたい

Q映画を通して激動の時代を追体験できる意義は大きいと思いますが、「宝島」を戦後80年の年に公開できる意義についてはどう感じていますか?

―大友啓史監督
「戦後80年という時に、戦争そのものを見つめる作品は沢山あると思いますが、戦争が終わったあとに何が起きるか。この映画は戦争そのものを描くのではなくて、戦争が起きてしまったあとに、そこでの絶対的な勝者と敗者の間でどういう関係性が生まれるのかを描いています。

沖縄の人たちは、戦争によって決定づけられてしまったアメリカや本土との関係性を引きずりながら、そのままにあの時代を過ごしてきた。沖縄戦で4人に1人の方が亡くなったという戦争自体の悲劇性もあるけれど、アメリカでも日本でもない、ある意味宙ぶらりんな状態とその影響が長く続く、そんな見過ごされがちな戦後の沖縄を描きたいなと思いましたね。戦後80年、もし意義があるとしたら戦争そのものではなく、戦争の後にこういう事が続いていくんだなという事は、日本だけではなくて、他の国で起きている色々な事情を、遠く離れた我々が想像するときに想像しやすい要素であるなと思ったんです。

戦争そのものよりも、生活がそれによっていかに変わっていくのか。そこの影響をどれだけ受けざるを得ないのか。そこで人々はどういう想いで生きていっているのかという事をひとつひとつ、自分の生活の延長線上で体験できる映画になればいいなと」

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