エンタメ,おでかけ,レジャー,体験,沖縄経済,自然
マーケター”森岡 毅” JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)沖縄に懸ける思いと沖縄の未来
沖縄県北部・世界遺産となるやんばるの森の近くに、新たな希望と興奮を運ぶ一大プロジェクト「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」が、ついに2025年7月25日にグランドオープンする。
このJUNGLIA OKINAWAに深く関わっているのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のマーケティング責任者としてV字回復を牽引したことで知られている、マーケターの第一人者・森岡毅氏。
自然と興奮、そして贅沢な体験が融合した“やんばる山のテーマパーク”は、単なる観光施設にとどまらない。沖縄の未来を拓く“入口”として、そして訪れる人々の心を動かす“体験”そして、ジャングリア沖縄のコンセプトである”Power Vacance!!”とは?
その先にJUNGLIA OKINAWAが目指すものとは──。
森岡氏が語る熱い想いに迫った。
目次
プロジェクトを成し遂げる「森岡氏」の想い

記者:
「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」について、森岡さん個人としてのお考えや思いを深くお伺いできればと思っております。ついに2025年7月25日の開業日となった「ジャングリア沖縄」で実現したいことについて、森岡さんはどのような思いをお持ちでしょうか?
森岡さん:
私個人の思いは、そのまま会社の思いとイコールです。会社の願いと私個人の願いが一致していなければ、組織として大きな力は発揮できません。会社の目標が私個人も信じられるものであり、それで結果を出すことが私自身の喜びになる、という構造になっています。
記者:
森岡さん個人として、このプロジェクトで成し遂げたいことは何でしょうか?
森岡さん:
沖縄、特に北部を起点にして日本の観光構造そのものをより良くしていくことに、自分の力を精一杯発揮したい。それが私の願いです。世の中は思い通りにならないことばかりですが、私にも少しだけ得意なことがあります。それを社会のためにどうアウトプットできるか、不器用なりに挑戦することが、僕自身の幸せなんです。
もはや自分一人だけが楽しかったり、成功したりすることに喜びは感じません。多くの人と一つの方向を向き、みんなの力でしか成し得ない大きなことをやり遂げたい。実は10年前に一度は頓挫してしまったこの事業に、もう一度「全力で挑戦する」という勝負の舞台に上がれたこと自体が、まずありがたいことだと思っています。上がったからには、私のベストを尽くし、最高の結果を出すことで、ご支持くださった方々に応えたい。それが僕個人の強い思いですね。
記者:
お話を伺っていると、やはり「わくわく」する思いが強いのでしょうか?
森岡さん:
「わくわく」というよりは、「やらねば」という使命感に近いかもしれません。もちろん挑戦すること自体には「わくわく」しますが、何かを実現する過程では大変なことの方が圧倒的に多い。そこを突き動かすのは、もっと深くて重いものです。7月25日の開業日に向けて今も、その先のことを考えると、むしろ身が引き締まる思いです。大きな勝負を前にした、武者震いのような緊張感が日増しに強まっている、というのが正直な感覚ですね。
沖縄には素晴らしい「ハード」とそれ以上の「ソフトウェア」

記者:
沖縄のPRについてお伺いします。森岡さんが沖縄県全体をPRするとしたら、どのような点をアピールされますか?
森岡さん:
沖縄には、ものすごく素晴らしい「ハード」と、それ以上にすごい「ソフトウェア」があります。
まずハードの強みの一つは、皆さんがご存知の「海」。特にサンゴの多様性は世界でもトップクラスです。しかし、もう一つ、まだ多くの人がその価値に気づいていない強力な武器があります。それが「やんばるの森」です。
日本は国土の約7割が森林という世界有数の森林大国なので、私たち日本人にとって緑豊かな山は当たり前の風景かもしれません。しかし、世界に目を向けると、木々が生い茂る緑の森は非常に貴重です。特に新鮮な空気を求めるアジアの富裕層などにとって、やんばるの原生林が持つ価値は計り知れません。
この「海と山の二刀流」が沖縄のハード面の大きな魅力です。だからこそ私たちは、あえて海のテーマパークではなく、この山の魅力を最大限に活かす山のテーマパークを作ろうと考えました。
記者:
ハードとしての「海と山」、そしてそれ以上にすごい「ソフトウェア」とは何でしょうか?
森岡さん:
そのハードに惹かれて沖縄へやって来た人が、最終的に衝撃を受けるのが沖縄の「ソフトウェア」です。それは、独特の文化であり、人々の温かさ。これこそが沖縄最大の強みだと私は考えています。
琉球王朝から続く独自の文化や言語、音楽、食事。これらは日本人にとっても異文化を感じさせるほど魅力的で、「日本語が通じる海外」のような感覚を味わえます。そして何よりも、人々の心にある「思いやり」です。都会の殺伐とした雰囲気とは違い、沖縄には人と人との繋がりや、相手を思いやる文化がデフォルトで備わっているように感じます。
旅行者が旅先で触れる人の優しさ、この体験こそが「また来たい」と思わせる最強の力になります。
ですから、私たちの戦略は、まず分かりやすい「海と山」というハードで世界中の人々を惹きつけ、沖縄に来ていただくことです。そして滞在中に、この素晴らしい「ソフトウェア」に触れてもらい、沖縄の大ファンになって帰っていただく。この流れを作ることが非常に重要だと考えています。
記者:
ジャングリア沖縄は、その沖縄の良さを伝える「入口」としての役割を担うのですね。
森岡さん:
その通りです。沖縄の文化や人の温かさといったソフト面は、言葉で説明するよりも実際に来て体験してもらうのが一番伝わります。ですから、私たちの最大のミッションは、まず「沖縄に来てもらう」きっかけを作ることです。
そのために、JUNGLIA OKINAWAでは言語を超えて興奮が伝わる「恐竜」のような分かりやすい記号も活用しますが、それはあくまでメニューの一つです。パークの本質は、やんばるの大自然に抱かれる「興奮」「贅沢」「解放感」を実感していただくことにあります。
「興奮」「贅沢」「解放感」一言で言えば「最高の旅」

記者:
最後に、森岡さんにとっての「Power Vacance!!(パワーバカンス)」とは何でしょうか?
森岡さん:
私にとっての「Power Vacance!!(パワーバカンス)」とは、「興奮」「贅沢」「解放感」、この三つを凝縮したものです。一言で言えば「最高の旅」ですね。
人間は、素晴らしい景色を見ると「素敵だ」と感じます。これは脳の深い部分で「この場所は生存確率が高い」と本能的に判断しているからだと言われています。JUNGLIA OKINAWAでは、その感覚を最大限に引き出す設計を随所に施しています。例えば、入口のゲートを抜けた先にある展望デッキからは、パークの全景が一望でき、誰もが「ワァッ!」と声を上げるような興奮を味わえるはずです。
都会のテーマパークでは決して体験できない、本物の大自然に囲まれた中での大興奮。大切な家族や友人と、最高の思い出を作っていただける場所です。
記者:
ジャングリア沖縄が、沖縄北部の未来を切り拓くきっかけにもなりそうですね。
森岡さん:
はい。このパークがきっかけとなり、北部に多くの人々が訪れるようになれば、経済が活性化し、長年の懸案である高速道路の延伸や鉄軌道(鉄道)の敷設といった話も現実味を帯びてきます。交通インフラが整えば、観光客だけでなく、地元で暮らす沖縄県民の皆さんの生活も格段に豊かになります。
JUNGLIA OKINAWA単体でできることは限られているかもしれません。しかし、このプロジェクトが変化のきっかけとなり、多くの人々の情熱が一つになれば、沖縄はもっと豊かで幸せな未来を築いていけると、私は強く信じています。
ジャングリア沖縄「森岡氏」の挑戦は大きな第一歩を踏み出した
JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)の真の目的は、単なるテーマパークの開業ではない。沖縄の自然と文化を最大限に活かし、その魅力を世界へ届けるための“起点”として、この地に新たな風を吹き込むことにある。森岡氏の言葉には、単なる興奮やビジネスでは語りきれない、「未来を変える」覚悟と情熱が宿っていた。
やんばるの原生林と沖縄の澄んだ海、そして何よりも人の温もり――。
この土地にしかない「ソフトウェア」が、訪れた人々の心に深く刻まれていく。JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)が沖縄への入口となり、多くの人々がその奥深さに触れたとき、この島の未来は確実に動き出すだろう。
高速道路の延伸や鉄道の整備といったインフラの夢も、決して絵空事ではない。人が集まり、経済が動き、地域が活性化する。その先にあるのは、観光客も、地元に暮らす人々も、誰もが幸せを感じられる沖縄の姿だ。JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)という挑戦は、今、大きな第一歩を踏み出した。
あわせて読みたい記事