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植草 凜

植草 凜

ローカルスポーツチームの未来を考える

植草凛アナウンサー(OTV 沖縄テレビ)のなんでもあかんでも日記

早くも5回目のコラム。
いつも仕事以外のことを書こうと思いながら日々を過ごし、締め切りまでに仕事以外の楽しい話題を見つけようとするのですが無理でした・・・。

今回は私が感じたローカルスポーツチームの可能性と課題についてのなんでもかんでも日記です。

新体制を発表した琉球ブルーオーシャンズ

2022年2月8日。沖縄初のプロ野球球団「琉球ブルオーオーシャンズ」が新体制を発表しました。

今季は県内外でNPBファームや社会人チームと試合を開催。
また海外の若手有望選手を受け入れる“アカデミー”を設立する方針です。

琉球ブルーオーシャンズ 新体制発表記者会見 2022年2月8日
琉球ブルーオーシャンズ 新体制発表記者会見 2022年2月8日

難しい舵取りを強いられたコロナ禍の航海

2019年に将来のNPB日本プロ野球機構参入を目指し、誕生した琉球ブルーオーシャンズ。

設立記者会見の取材に参加したことがキッカケで、これまで3年間ブルーオーシャンズに関わるほとんどの取材を担当しました。

振り返ってみると小学校の時はテレビでよく野球を見ていました。(今ももちろん好きです。ちなみに関西出身ですが巨人ファンです)

今から17年前の2005年。私が小学校3年生か4年生の時(曖昧)、パ・リーグ優勝、そして私の地元球団・阪神タイガースを破り日本一に輝いたのが千葉ロッテマリーンズです。
テレビを見ながらロッテ強すぎるやろと突っ込んでいた記憶があります。
2005年の開幕投手も務めた当時のロッテのエース・清水直行氏。
その清水直行氏が監督に就任し、ブルーオーシャンズは華々しくスタートを切りました。

琉球ブルーオーシャンズ選手お披露目会2019年12月
琉球ブルーオーシャンズ選手お披露目会2019年12月

しかし沖縄からの挑戦が始まった直後、直面したのが新型コロナウイルスでした。
県外に出て対外試合ができない・・・沖縄に試合相手を呼ぶことができない・・・お客さんを入れての興行ができない・・・。
沖縄で試合を見てもらう機会がないまま2年が過ぎました。

地域密着に見出すローカル球団の可能性

県民に見てもらう機会が無かったので、県内での知名度は低いまま。
ではこれからどのようにして存在意義を示していくべきなのか。
他県の独立リーグ球団の状況を取材しました。

熊本県をホームとする独立リーグ球団「火の国サラマンダーズ」。
2021年のドラフト会議では、独立リーグから唯一支配下で選手をNPBに輩出。
さらに2021年シーズンでは独立リーグでは2位の1試合平均約550人を集客。
コロナ禍の中チームの黒字運営にも成功しています。

火の国サラマンダーズ神田康範代表と植草アナのリモートインタビューの様子
火の国サラマンダーズ神田康範代表と植草アナのリモートインタビューの様子

火の国サラマンダーズの神田康範代表は、「自分たちの野球を見てもらうために‘野球以外の入口を作る事’を大切にしている」と話していました。
そのために野球教室や、選手が高齢の農家に出向き農作物の収穫を手伝ったり豪雨災害が発生したところにボランティアに行ったり・・・。

地域貢献活動を年間必ず100回やるという目標を立て、2021年は目標を上回る103回の地域貢献活動行ったそうです。

地域に貢献できるだけでなく、野球教室であったお兄ちゃんの野球を見てみたい・・収穫を手伝ってくれた人のプレーを見てみたい・・・。
地域との繋がりから最初は野球に興味が無かったいわゆるライト層を取り込めたと話していました。

地域に密着した活動でファンとの距離、地域との距離を近づける。
ローカル球団にしかできない可能性だなと感じました。

スポーツは子どもの手本でなければならない 鉄人の言葉

火の国サラマンダーズの神田康範代表にインタビューをさせていただいた次の日。
取材で日本ハンドボールリーグ・琉球コラソンの試合を観に行きました。
祝日という事で観客も多く入っていました。

琉球コラソンホーム戦の様子
琉球コラソンホーム戦の様子

去年の日本選手権覇者・豊田合成を相手に、敗れはしましたが善戦。
会場は熱気に包まれていました。会場を見ていて印象にとても印象に残ったのが、試合を見ながらメモを取っているハンドボール部の中学生か高校生くらい(恐らく)の子が沢山いたことです。

「あの選手のここがすごい・・・この戦術がすごい・・・ここを真似したい」
せっせとメモを取る中学生たち。(高校生かもしれない)

この光景にはスポーツの大事な要素が詰まっているなと感じました。

だらだらYouTubeを見ていたある日の休日。
広島カープの黄金時代を支え、連続試合出場2215試合の大記録を達成、国民栄誉賞も受賞された鉄人こと衣笠祥雄さんのインタビュー動画にたどり着きました。(なぜかおすすめに出てきました)

「スポーツの選手はいつも子どもの手本じゃなきゃダメなんです。将来大きくなってあんな人のようになりたい。だから頑張るんだと思ってもらえるようなプレーヤーでなきゃいけないんですよ。子どもたちが見て正しいと思ってくれる道しかスポーツの選手は歩いちゃダメなんです。」

ネットサーフィンで出会った衣笠さんの名言をコラソンの試合会場を見て思い出しました。

ここまでいろいろと書いているとローカルチームの話をしていたはずが、なぜかスポーツの大事な要素の話になっていて、コラムの終着点が分からなくなってきたのできょうの日記はここまでにします(無理やり)

琉球ゴールデンキングスやFC琉球、琉球コラソンなど、様々な競技のチームが存在しスポーツ熱が高い沖縄。
県内の野球チームもただただ盛り上がってほしいな・・・と感じる植草でした。

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