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OTV報道部

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沖縄の魅力がつまった県産コスメ

――今回は経済のスペシャリストであるブルームーンパートナーズの伊波紗友里さんと共にお伝えしていきます。

伊波さん
よろしくお願いします。今回のテーマはこちら“沖縄の魅力がつまった県産コスメ”です。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

近年、沖縄の化粧品ブランドが観光客を中心に注目されています。
沖縄ならではの特産品を活用した高品質な化粧品が続々と展開されていて、コロナ禍のなかでも好調な売れ行きを見せています。

4年間で売上はおよそ30倍!ボタニカルな首里石鹸

国内唯一の亜熱帯気候で“生物の宝庫”と呼ばれる沖縄。

豊かな自然から生まれた地域資源を活用した沖縄ならではのコスメが大きく注目されています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

国際通りなどに店舗を構える“首里石鹸”は観光客を中心に人気を集め今や年間10万人以上が購入するコスメブランドとなりました。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ
沖縄の魅力がつまった県産コスメ

首里石鹸を手掛ける株式会社コーカス 緒方教介代表
「もともと皆さんの持っている印象の中に沖縄って癒しだとか、すごくボタニカルなイメージがあるんだろうなと思いますけど、すごく印象が良いです。香りをきっかけに沖縄にまた遊びに来てほしいみたいな思いを香りに詰めたいなと思って」

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

ゴーヤーやシークヮーサー、アロエなど沖縄の日差しをたっぷり浴びた栄養分豊富な植物や果物を原料にせっけんを中心としたスキンケア商品を開発。
2016年の開業以降、4年間で売上はおよそ30倍に!

新型コロナウイルスが流行し始めた昨年度は観光客が激減し大きな打撃を受けましたが、オンラインショップに力を入れるなどして持ち直し、今年度は過去最高を更新する見込みです。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

注目すべきはコロナ禍においても攻めの姿勢を崩さない経営戦略!
毎年新店舗をオープンさせているほか県外の主要都市で期間限定で出店するなどして、積極的に販路拡大を目指します。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

伊波さん
「店舗を次々と出店されている狙いは?」

首里石鹸を手掛ける株式会社コーカス 緒方教介代表
「店頭で実際に商品を体験する”水場”っていう場所があるんですけど、そこで実際に石鹸を体験したお客さんは複数買いしたり、購入単価が上がるっていうのは数字として出ている。それ以上に僕らが大事にしているのが、沖縄の土地が持つ力とか人が持つ力。沖縄そば屋さんで美味しいお店はどことか、明日オフができたんだけどどこ行ったらいいかなみたいなことは、スタッフの持っている沖縄大好き度をどんどん出してもらう。それがよりお客さんが首里石鹸を身近に距離を縮めていただけることに繋がっている。」

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

来月には名古屋と大阪に新たな店舗をオープン予定で、今後はニューヨークや台湾など海外展開も視野に見据えています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

沖縄蚕のシルクを添加したヴィランジェ

こちらは今帰仁村で生まれたスキンケアブランド“ヴィランジェ”。化粧品の原料としては珍しい、ある県産品で作られています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

伊波さん
「岡松さん、こちらのコスメなんですが、原料は一体何でしょうか?」

沖縄UKAMI養蚕 岡松滋美 専務
「弊社が育てているシルクのパウダーがすべての商品に添加されています」

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

答えは蚕の繭から取れる天然繊維“シルク“なんです。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

この商品を展開する沖縄UKAMI養蚕では、沖縄特有の蚕を飼育し、そこからできるシルクでベビーパウダーやボディクリームなどのスキンケア商品を作っています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

沖縄UKAMI養蚕 岡松滋美専務
「(県産シルクの)特徴の違いは多孔質である。わかりやすく言いますと、スポンジ状の穴がシルクにたくさん空いている。その穴によって水分、油分のバランスをしっかり整えてくれる」

亜熱帯気候の沖縄は、蚕のエサとなる作物が育ちやすく、環境的には養蚕に適している一方、養蚕には人手や専門の設備など多くのハードルがあるため、盛んには行われていません。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

こちらではそのハードルを地域資源を効率よく活用して乗り越えました。

沖縄UKAMI養蚕 岡松滋美専務
「養蚕場として地域の廃校になった学校の教室を利活用させていただいたり、エサを作る畑については耕作放棄地を使わせていただいております。」

廃校舎を養蚕場に、耕作放棄地をエサ畑に活用することでコストを削減、地域の遊休地の解消にも繋がっています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ
沖縄の魅力がつまった県産コスメ

また高齢者施設や障害者施設と連携し、シルクの分別など手作業の部分を協力してもらうなど高齢者や障害者の雇用創出にも貢献しています。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

障がい者や高齢者などが農業に関わる“農福連携”の取り組みが高く評価され、地域活性化に貢献した優良事業として農水省に認定されました。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

こうした取り組みがユーザーの獲得にも繋がっているといいます。

沖縄UKAMI養蚕 岡松滋美専務
「モノを選ぶのに非常にみなさん慎重になっているところがあって、バックボーンを非常に調べられますね。どんな企業が、どんな形で、どんな風にしてモノを作っているんだろうと。農福連携もそうですけど、すごくストーリーは大事にしようと。トレーサビリティ(生産過程)をしっかり整えながらやっていくというところが、私たちのブランドの誇りでもあるし、これから継続してやっていくところです。」

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

商品の良さに加え、高い付加価値が求められる今だからこそ、沖縄の持つ特有の魅力は、様々な可能性を秘めているといえます。

今日の一言

――さて伊波さん。今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。

伊波さん
“ストーリーが生み出すブランドの付加価値”。

沖縄の魅力がつまった県産コスメ

伊波さん
SDGsに対する意識の高まりで、消費者が化粧品を選ぶ際にも企業の環境や社会への取り組みが、より重視されるようになりました。
化粧品はブランドイメージがビジネスに大きく左右する産業と言われていますが、沖縄県産というブランドに加えて、企業の想いやストーリーが商品の付加価値を高めて、多くの人を魅了していると感じました。
今後、沖縄県産の化粧品が世界でも通用するブランドになることを期待しています。

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