公開日
真崎 睦美

真崎 睦美

「沖縄でいつも何食べてんの?」沖縄移住による食生活の変化について

ライター真崎 ”2度目の沖縄くらし”だより

目次

「真崎っていつも沖縄のもん食べて生きてんの??」

県外の友人から時々このようなざっくりした質問が届く。

彼らの言う「沖縄のもん」とはおそらく、沖縄そば、ポーク玉子おにぎり、ゴーヤーチャンプルーや海ぶどう、そしてお酒は泡盛&オリオンビール!みたいなイメージだと思う。

なかには、「沖縄って豚の鳴き声以外ぜんぶ食べるんやろ?真崎も??」というマニアックな切り口の疑問が飛んでくることもある。

“暮らしが変わると食が変わる”

とはよく言う、と見せかけてわたしがつい3秒前に作った言葉だが、昨年大阪から沖縄にやってきたわたしの”食”に変化はあったのか。

今回は「沖縄移住した32歳一般女性の食生活」というリアルな誰得情報をお届けしたい。

一番好きなスーパーのお惣菜(by サンエー)
一番好きなスーパーのお惣菜(by サンエー)

沖縄生活では日々こんなものを食べています

まず、朝ごはんは毎日固定で「納豆&卵かけオートミール」を食べる。友人が教えてくれた ”世界一おいしいオートミールの食べ方” なのでぜひ信じて試してほしい。

ランチは会社支給のお弁当。チキン南蛮やチーズハンバーグなど、日替わりのおかずが毎度豪華でうれしい。また、我々社員の総意により「毎週水曜はカツカレーの日」となっている。沖縄でもカレーは正義だ。

そして夜は基本的に自炊である。といっても献立を考えるのが面倒なので、簡単&ヘルシーな鮭のホイル蒸し、すき煮、鍋をレギュラーメニューにしている。

冷蔵庫の残りものをバッサバッサと放り込んで「プチっと鍋」で味付けすれば、誰でも確実においしく作れるのだから鍋の包容力はすごい。鍋みたいな人と結婚したい。

ちなみに、金曜の夜は1週間がんばった自分を労うおうち晩酌の日である。冷凍ギョウザに冷凍枝豆、あとはスーパーの総菜をいくつか並べ、お酒は金麦・金麦・赤玉パンチ。

これで最高に幸福な気分になれるのだから、我ながら大変コスパのよい人間だと思う。

金麦を飲みながら気が済むまでアニメを観る至福の金曜
金麦を飲みながら気が済むまでアニメを観る至福の金曜

移住前となんら変わらぬ食生活

こうして改めて振り返ってみて思う。
わたしの食生活に”沖縄”がいない。

大阪暮らしをコピペしたのかなってくらい移住前と食の内容がほぼ変わっていない。

「朝ごはんはポーク玉子おにぎりで、ランチはいつもの食堂で沖縄そば☆」

なんて言えたらさぞ沖縄感満載だっただろうし、正直どちらも毎日でも食べたいくらいに大好きだ。

だけどわたしは、鳴き声以外はぜんぶ食べられそうな体型だった1年半前に大阪のパーソナルジムに通い、トレーナーから「糖質&脂質の量は徹底管理」「愛するべきは魚と鶏むね」「調理するなら”煮る”か”蒸す”」という教えを脳髄に叩き込まれた身である。

もしわたしがポーク玉子おにぎりや沖縄そばで炭水化物&脂質祭りな日々を送っていると知れたら、今にでもジムのトレーナーが我が腹肉を引きちぎりに太平洋を泳ぎ渡ってくるだろう。

魚&もりもり野菜が食べられる「鮭のホイル蒸し」はダイエッターの味方
魚&もりもり野菜が食べられる「鮭のホイル蒸し」はダイエッターの味方

それに、沖縄での日々は”旅行”ではなく”暮らし”である。

これが旅行であれば、カロリーや調理方法など一切気にせず、観光&グルメ大国な沖縄の名物を片っ端から腹に収めていると思う。

しかし”暮らし”である以上、思考錯誤を経てせっせと構築してきた絶妙なバランスの食生活が、劇的に変わることはわたしの場合はなさそうだ。

とはいえ、沖縄に来てからの変化もありました

と、これで終わったらさすがに”沖縄”暮らしエッセイ連載終了の危機である。もう少し沖縄方面に内容を掘り下げてみたい。

沖縄に来てからの食生活は以前と”ほぼ変わっていない”と伝えたが、これはつまり”とはいえ若干変わった”と同義だ。

その”若干”にこそ沖縄はいる。そこで先ほどとは打って変わり、続いては「密かにヘビーリピートしている沖縄の食たち」を紹介しようと思う。

サンエーで購入したもずくパック(税込112円)
サンエーで購入したもずくパック(税込112円)

まずは、とにもかくにも「もずく」である。
今や我が食卓における不動のレギュラーメンバー。

沖縄暮らしを始めてから知ったのだが、沖縄はもずくの全国シェアが断トツのNo.1。スーパーにはこのようなたっぷりもずくパックが100円前後(大きいサイズでも200円程度)で売られている。

このもずくに市販のもずく酢をかけたり、キムチと和えたりしながら毎晩モリモリ食べている。

安くてうまくて低カロリー、さらに栄養も諸々たっぷりなうえに意外とボリューミー。「食べたいが痩せたい」というわがままボディの強い味方である。

金曜夜の新定番
金曜夜の新定番

そして、おうち晩酌の冷凍ギョウザ。

これまでは全国シェアの某商品をリピートしていたが、今では沖縄絶品ローカルフード「琉珉珉」にゾッコンだ。

昭和40年創業の”元祖沖縄餃子”こと琉珉珉。沖縄県産の豚肉100%使用した、肉汁たっぷりのジューシーな味わいが魅力である。また、沖縄の名産を生かした「もずく餃子」や「ゴーヤー餃子」などの変わり種も作っている。

「このギョウザうますぎる。そんじょそこらの冷凍ギョウザとは一線を画している」

そんな同僚からのおすすめに腹を鳴らし、さっそく試したところなるほど一線を画してうますぎた。

まず、冷凍ギョウザではベチャっとなりがちな皮がパリッとしている。そしてそのなかには、ほかのギョウザより明らかにたっぷりむちむちと肉が詰まっているのだ。

価格はいつも食べていた商品より100円ばかり高いが、多少の金で買える幸せは即買いしたほうがいい。おかげでワンランク上質な金曜の夜を過ごせている。

ミミガーをキムチで和えるオリジナルおつまみ
ぼくがかんがえたさいきょうのおきなわおつまみ

我が酒のつまみと言えば、ギョウザ、枝豆、そして「わたしお手製ミミガーキムチ」だ。

沖縄のコンビニは各社それぞれのご当地商品があり、近所のファミマには必ずミミガーが売っている。

そのミミガーとキムチの小パックを買い、家に持ち帰り、両方を皿に開け、混ぜる。

調理時間わずか20秒で、永遠に酒が飲めるピリピリ&コリコリな最強のおつまみが爆誕する。

鳴き声以外にもなかなか食べない豚の部位はあるが、日頃から耳には大変お世話になっている。

もうこれがないと生きていけない
もうこれがないと生きていけない

あと大事なことを伝え忘れていたが、沖縄に移住してから軽度サーターアンダギー中毒になった。

ふとした瞬間に思い出しては脳内がサーターアンダギーまみれになり、近場のスーパーやコンビニ、商店街のお菓子屋さんにふらふらと導かれてしまう。小麦粉、砂糖、卵だけで作るいたってシンプルな揚げ菓子の、あの凄まじい中毒性は一体。

そして現在、ミスター某ナツの代わりに週1ペースで通うようになったのが、平和通り商店街にあるカフェ「琉球菓子処 琉宮(りゅうぐう)」だ。

こちらでは、最もポピュラーなプレーンをはじめ、黒糖、黒ごまきな粉、ココナッツやシナモンなど、多様なフレーバーのサーターアンダギーを楽しめる。

わたしの推しは俄然ココナッツ(上の写真)だ。風味と幸福感が5割増しになるので、ぜひ食べる前にはトースターでの温め直しを店員さんにお願いしてほしい。

結論:なんだかんだ”沖縄のもん”めっちゃ食べてる

読谷村『番所亭』でいただいた沖縄そば&じゅーしぃ
読谷村『番所亭』でいただいた沖縄そば&じゅーしぃ

ほかにも、すき煮や冷奴には島豆腐を使っているし、冷蔵庫の残りものは煮て鍋もしくは炒めて各種チャンプルーになるし、週末のお昼ごはんは結局しょっちゅう沖縄そばを食べているし、サーターアンダギーだけじゃなく軽度もずく天ぷら中毒だし、せんべろ居酒屋でのカンパイ一発目は何がなんでもオリオンビールだ。

こうして改めて振り返ってみて思う。
THE・王道メニューから隠れた逸品まで、わたしの食生活には”沖縄”がめっちゃいる。前半で嘘ついた。ごめんなさい。

糖質&脂質制限も正直ゆるゆるになっているが、もしかつてのトレーナーが怒って来沖しようもんならサーターアンダギーを優しく口に入れて黙らせたい。

そんなわけで、「真崎っていつも沖縄のもん食べてんの??」の回答は「なんだかんだでいつも食べてるわ」になりそうだ。

友人らが沖縄に来た際には、ぜひ我が推し沖縄グルメを片っ端からご案内したい。

あわせて読みたい記事

HY 366日が月9ドラマに…

あなたへおすすめ!