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OTV報道部

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環境にも優しい観光をめざす『サステイナブルツーリズム』

――今回は経済のスペシャリストであるブルームーンパートナーズの仲座健二さんとお伝えします。

仲座さん
「よろしくお願いします。今回のテーマは『環境にも優しい観光をめざす サステイナブルツーリズム』です」

国連世界観光機関も「サステイナブルツーリズム」を提唱していて、かんたんに言うと『さまざまなニーズに対応しつつも、地域の環境や将来への影響も十分に考慮した観光』を実現していこう、というものです。

今回はいち早くサステイナブルな取り組みをする施設を取材しました。

カーボンニュートラルを実現するバイオマス発電を県内で初導入

那覇市、国際通りにある『ホテル パームロイヤルNAHA』

2022年1月に沖縄県内で初めて導入したのが…

ホテルパームロイヤルNAHA 高倉直久総支配人
「CO2を完全に排出しないバイオマス発電所からの電力の供給を開始させていただいております。」

石炭などの化石燃料を使わずにヤシ殻を燃料にする「バイオマス発電」は二酸化炭素を排出しない“カーボンニュートラル”な電力です。

ホテルパームロイヤルNAHA 高倉直久総支配人
「今後ですねSDGsの観点からますます環境問題というのはしっかりと取り組んでいかないといけないという企業姿勢を見せたいというのと、“環境配慮参加型ホテル”として弊社を選んでいただけるような取り組みをさせていただきたいなという思いから今回電力を切り替えることを決定いたしました。」

希望者は宿泊中にどれぐらいCO2が削減できたか分かる証明書を受けとることもでき、この取り組みは全国で初めてということです。

ほかにも、客室のペットボトルを廃止するなどさまざまな取り組みを進めていて今後はさらに環境に配慮したホテルが増えてくるとみています。

ホテルパームロイヤルNAHA 高倉直久総支配人
「沖縄県は島国ですので様々なエコの配慮というのが必要となってきますので、環境に配慮した企業に対しては何か減税があるだったりとかそういった政府の後押しというのもあれば、さらに加速していくんじゃないかなと思っております。」

カーボンネガティブを実現!サステイナブルなリゾート

仲座さん
「名護市源河にあるサステナブルなリゾートがこちらのツリーハウスです。」

源河川のすぐそばにある『ツリ―フルツリーハウス』。サステイナブルリゾートと銘打ち、“自然と共存する”ことをコンセプトに掲げています。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート
取締役COO CMOインテリア責任者 菊川万葉さん
「色々なサステイナブルな取り組みをしながら自然と人間の共存の大切さを感じてもらう、そういうリゾートになっております。」

菊川さんの父・曉さんがツリーハウスに憧れていたことをきっかけに2014年に計画がスタートし、2021年8月にオープンしました。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート
取締役COO CMOインテリア責任者 菊川万葉さん
「沖縄にある木っていうのはすごく暖かいところにある木なのでアーティスティックな枝の形なんですよ。」

その木の形を活かしたツリーハウスにするため建設方法にも工夫がこらされています。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート 宮平ひかりさん
「よく見ていただくと横に一切柱がないのが分かるかと思うんですが、この螺旋階段をつけるために柱をつけたくないと。うちの創業者菊川が考えたのが上からワイヤーをたくさん吊るして、吊ってしまおうと。なので屋根もワイヤーで上から吊られていて、お部屋自体も吊らていて、らせん階段もお部屋から吊られている、全て100%このアカギの木に支えられているツリーハウスになっています」

生きた木の上に建てられているので環境にもいいことづくめです。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート 宮平ひかりさん
「お部屋自体が二酸化炭素を吸って酸素を排出するので、ツリーハウスはエコを極めたお部屋だと思っています」

ツリーハウスは排出される二酸化炭素よりも多くの二酸化炭素を吸収する、“カーボンネガティブ”を実現しています。

また、木が成長してきたら天井や床を削って調整する予定で木の成長を妨げないように配慮しています。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート 宮平ひかりさん
「木の成長に合わせてお部屋自体も変わっていくところがツリーハウスの楽しみです。」

仲座さん
「木を大切にしながら、最大限に活かしながら…」

現在はツリーハウスと、もう1棟のハウス、2棟合わせて1日1組のみ宿泊することができます。

屋内にいてもせせらぎや虫の鳴き声が聞こえ、自然を感じられるだけでなくインテリアにも“自然”を活かしたこだわりがあります。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート 宮平ひかりさん
「うちのインテリアは基本的に沖縄で取れた木や、倒木を使って作っていて、実は窓のところにあるランプもうちで倒れていたヒカゲヘゴという沖縄の木を使ってランプを作っております。」

徹底的に環境への負担を減らすため、こんな従業員も…!

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート 宮平ひかりさん
「弊社の同僚のヤギのドナちゃん。草刈り担当として活躍してくれていて化石燃料を弊社では一切使いたくないので」

ツリ―フルツリーハウスではこうしたサステイナブルな取り組みが自然豊かな沖縄でさらに広がっていくことに期待しています。

ツリ―フルツリーハウスサステイナブルリゾート
取締役COO CMOインテリア責任者 菊川万葉さん
「やはり今SDGsだったりサステイナブルであることはもう海外では当たり前のことになっているので、日本をもっとサステイナブルが当たり前で、“それを一番リーダーとしてやっているのが沖縄だよ”みたいなところに位置づけていけたらなと思っています。」

今日の一言

――さて仲座さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。

仲座さん
“沖縄をサステイナブルツーリズムの聖地に!”

今回ご紹介したように、二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルの取組や二酸化炭素を吸収するカーボンネガティブの取組など、環境に配慮した素晴らしい企業が沖縄に増えてきています。
今後はこのような取組を県全体で後押ししながら、”世界から選ばれる持続可能な観光地”として沖縄が注目されて欲しいです。

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