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ガレッジセール・ゴリが語る、大事なこと「画面の向こうにいる誰かの役に立っているか?」
2023年で3回目の放送となったお正月を飾るトークバラエティ「ゴリん家で語やびら(ゴリんちでかたやびら、OTV沖縄テレビ)」。今回のゲストは、全員が音楽活動をしているアーティストばかりでした。番組内では演奏あり、笑いありと、お正月にぴったりの賑やかな放送になりましたね。OKITIVE編集部では番組の収録直後にメインMCを務めてくださったガレッジセール ゴリさんにインタビューしました!ゲストとのトークで感じたこと、そしてご自身のこれまでの芸能活動を通じて得た想いなどを語っていただきました。ゲストとのトークで感じたこと、そしてご自身のこれまでの芸能活動を通じて得た想いなどを語っていただきました。
※注釈:「語やびら」はウチナーグチ(琉球語)で「語りましょう」の意味
ゲストとのトークを振り返って
――今回で3回目の「ゴリん家で語やびら」の収録、お疲れさまでした!今年はミュージシャンの方ばかりをゲストにお迎えしましたね。
ガレッジセール ゴリさん(以下、ゴリ)「ゲストには中高生から50歳近いベテランまで、数多くの方とお話ししました。いまこうして思い返すと、ミュージシャンって人に音楽を提供しながら、自分自身が音楽に救われていたりするんだな、そういう人生なのだなと思います。
Ryu&Cocoだってそう。音楽に人生を突き動かされたんだと思うんですよ。これだけブレずに、しかも『楽しくてしょうがない』って活動していますし。それに、子どもが夢中になれるもの見つけるってとても難しいことじゃないですか。ご両親はオールディーズとよく出会わせてあげられたなぁ、すごいなぁって思います。
で、護得久栄昇先生。ゲストが音楽関係の人ばかりといっても、護得久先生だけは音楽で生きてる感じはしなかった(笑) 音楽の細かい話を突っ込んでいくとお弟子さんが説明して、先生からは一切返事が返ってこない。キャラクター設定の脇が甘いんじゃない?(笑) でも、そういう困ったりする部分もかわいいなと思います。」
ゴリ「デラックス×デラックスは、見た目の迫力が凄いだけのバンドとは思ってほしくなくて。僕はボーカルのアサガオさんの声量と歌唱力が、とっても素晴らしいと思っているんです。彼らは、この先さらにチャンスに恵まれれば、日本全体を喜ばせられるパフォ―マンスアーティスト集団になると思う。見た目は派手だけど、話すととてもマジメな3人で、人の良さも共感できました。
そして、山川まゆみさん。話を聞いてみないとわからない幼少期の辛い体験や、産後に病気が重なって何年も子育ても仕事もできない状態になって、コロナ禍にはアルバイトしないと家族を養えない、生きていけないっていう大変なご経験が続いて…。表舞台に出る人って、本来はネガティブな話を隠したいはずなんですよ。でも赤裸々に話すことで、テレビの向こうの視聴者に『苦しいのは私だけじゃないんだ。山川さんもいろんな想いをして、それでも頑張ってるんだ』って勇気を与えられたと思うんです。人生の谷を彼女が何度経験しても、山に引き上げてくれたのはすべて音楽だった話も素敵でした。」
ゴリ「何組ものゲストさんとお話して、疲れがどっと押し寄せそうなときの箸休め、それがきいやま商店です。付き合いも長いですし、彼らも楽しくしてくれて、ほんとゲラゲラ笑いながらの楽しい収録でした。きいやま商店が沖縄県や石垣島を盛り上げたいのと同じように、僕自身もエンタメで沖縄を盛り上げたいとずっと思っています。だから、僕のYouTubeチャンネル『ゴリ★オキナワ』かほかの何かで、早い段階で彼らとコラボしたいですね。」
ふいにあの曲を口ずさんだワケ
――音楽続きの質問です。収録の合間に、ゴリさんは「青空のウメボシに~」と口ずさんでいました。何気ない様子でしたが、ご自身で覚えていますか?
ゴリ「あ~!歌ってた!それ、元祖天才バカボンの曲です。リハーサルでセットに座っていたとき、なぜだかわからないけれど急に『青空のウメボシに~』ってフレーズが浮かんで、つい歌っちゃいましたね。
元祖天才バカボンの歌詞に出てくる『これでいいのだ』って、すごく素敵だと思うんですよ。うまくいこうが、失敗しようが、落ち込もうが、悲しもうが、最後にバカボンのパパが『これでいいのだ』って収める。全部受け入れてくれる言葉なんですよね。『落ち込むなよ、いいじゃん失敗しても。なにかあっても、それでいいんだよ。生きてて、また明日も続いてくよ』って。とてもいいフレーズだと思っています。だから自然と歌ってしまったのかもしれません。」
ゴリエを通じて実感したこと
――今回の収録では、過去の書初めの言葉「逢いに行く」に触れるシーンがありました。この1年、ゴリさんはさまざまなヒト・モノ・コトに逢いに行かれたと思います。最も印象的な「逢いに行く」を教えてください。
ゴリ「以前、ゴリエ杯全日本チアダンス選手権という、子どもたち向けのダンス大会をやったことがありました。あのとき、心臓の病気を抱えたお子さんがいて。彼女は病気でなにもやる気が起きなくて、学校にも行きたくなくって。
なのに、ある日テレビを見て『ゴリエちゃんと一緒に踊りたい』って前向きになってくれて。それでお母さんも『じゃあ一緒に頑張ってゴリエ杯に出よう』って。でも心臓が弱いから、激しく動けないんです。だからゆっくりと、一生懸命ダンスしてくれたんですよね。
それから16年後の去年、大人になったその子が『復活したゴリエちゃんにお礼を伝えたい』って逢いに来てくれたんです。『ゴリエちゃんに元気をもらって、あれから体の数値もどんどん良くなった。当時の感謝を親子で伝えたい』って、泣きながら手紙を読んでくれて。思わず僕も…ゴリエも貰い泣きしちゃった。」
ゴリ「テレビの向こう側には、いろんな視聴者がいると思うんです。だから、いろんな方が見てくれているって理解しなくちゃいけない。恋愛がうまくいってウキウキしてる人や、仕事が成功している人もいるかもしれない。誰かと別れてしまって悲しい人や、病気で苦しんでる人、行き場がない人、人間関係がうまくいかずにつらい人とか、いろんな立場の人が見ているんです。それを想像した上で、自分が画面の向こうにいる人の役に立っているのか考えることが大事だって、ゴリエを通じて改めて実感しました。
ゴリエの握手会や写真会のときも、目の前のファンが『ほんとに救われたんです』って、感極まって涙を流してくれるんです。自分が誰かの役に立っているなら、これ以上うれしいことはありません。僕自身もファンに逢いに行ってよかったし、これからも画面の向こうの人をちゃんと想像しながらやっていきたいなって。そこはこれからもマジメに取組んでいきたいです。」
あなたの「だから沖縄が好き」とは?
――最後の質問です。ゴリさんにとっての「だから沖縄が好き」を教えてください。
ゴリ「沖縄の好きなところ…。そうだなぁ、ガジュマルの木かな。あのガジュマルの雰囲気が好きなんです。幹や枝が入り組んで、細いヒゲが地面に垂れ下がっている、あの神秘的な感じが好きで。ガジュマルの木があると、つい立ち止まって見ちゃうんですよね。
いつか沖縄に家を建てたら、庭に大きなガジュマルの木を植えたいなって思っています。でもそれを聞いた人みんなに『やめたほうがいい。種が落ちてやっかいど。ほうきで掃くのはたいへんだぞ』って言われる。確かに種が落ちて汚くなるんですけど、でも俺ガジュマルが好きだから、諦めきれないんですよね。」
――ゴリん家で語やびらのメインMCを務めたゴリさん。本日はお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!
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