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大城 良太

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春高バレー男子沖縄県代表・最強西原の復活へ!三羽烏が全国に挑む【大城良太の良TIME】

大城良太アナウンサー(OTV 沖縄テレビ)の良TIME

「春高バレー」の名で愛される第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会が2023年1月4日に東京体育館で開幕します。沖縄県代表として憧れのオレンジコートに挑むのは、男子は西原高校、女子は首里高校です。
このコラムでは3大会ぶりに春高全国大会への切符をつかんだ西原高校男子バレーボール部の強さの秘密や選手の意気込みを紹介し、全国での戦いを展望します。

絶対王者が味わった2年間の挫折

「バレーボールのまち」を宣言する西原町にある西原高校男子バレーボール部は、第63回大会から10年連続で春高バレー全国大会に出場するなど、県内では圧倒的な力で黄金時代を築きました。

しかし、新型コロナウイルスの流行で状況が一変します。
今の3年生は高校入学当初からコロナ禍に見舞われ、思うような練習ができない日々を送りました。
歯車がかみ合わないまま挑んだ73回大会の県予選決勝。西原は美里工業にストレートで敗れ王座から陥落。先輩たちが積み上げてきた連覇が途絶えました。

さらに翌年の74回大会では決勝のセンターコートにさえ立つことができず、県大会ベスト8で姿を消しました。

3年生 源河朝陽選手
「自分たちが入学と同時に連覇を途絶えさせて悔しい思いでいた。しかし、心が折れていたら先輩たちが築いた伝統を引き継ぐことができないと思い、気持ちを切り替え‘もう一度強い西原を作っていこう’と皆で話し合った」

強い西原復活へ「肉体改造」

いまの3年生は2021年の春高バレー県大会で敗れてすぐに、自分たちの代では「全国ベスト4」に入るという目標を掲げ気持ちを奮起しました。
選手たちが取り組んだのは「肉体改造」。
この1年間、伊江周二監督が考案した自重トレーニングやナショナルチームがやっている筋力トレーニングを参考にして、西原伝統のコンビバレーに「力強さ」を加えました。

伊江周二監督
「上手さやテクニックだけでは勝てなくなっている。全国大会で上位にいくには高さとパワー、速さが必要」

スパイク練習では常にフルスイングするなど1年間みっちり肉体改造に励んだ結果、選手たちのジャンプ力が飛躍的にあがり、攻撃の幅も広がりました。

1年でジャンプ力が10cm上がった源河朝陽選手
「打点があがることでブロックの上から打つことができるうえ、コースの幅も広がり決定力もあがった」

西原を引っ張る三羽烏

今年の西原高校の得点源は3年生の源河朝陽選手、安仁屋光葉選手、浜川宇響選手の3人です。源河選手と安仁屋選手は今年の国体少年男子ビーチバレーで全国制覇を成し遂げています。

高い打点からの破壊力あるスパイクが武器のOP源河朝陽選手(3年)

「3年生としては最後の舞台なので、元気に暴れまくって自分たちの目標であるベスト4を達成したい。全国大会では自分が全部決めるという気持ちで強気で挑む!」

攻守で安定!総合力はチームNO1のキャプテンOH安仁屋光葉主将(3年)

「ビーチで全国の決勝という舞台を経験したことで自信に繋がり、気持ちに余裕ができた。自分たちは攻撃力があるチームなので、守りに入らずにガンガン攻めていきたい。」

小柄ながら機動力とジャンプ力を活かした攻撃が魅力!OH浜川宇響選手(3年)

「ジャンプ力を活かした速さのあるバレーをして全国で戦っていけるようにしたい。チームで掲げた全国ベスト4を達成できるように頑張っていきたい」

この3人を中心に誰がどこからでも点が獲れるのが今年のチームの一番の武器です。

上位進出の鍵を握る主力選手

西原の3人のエースは相手からマークされることが予想されます。その時に他の選手がいかに活躍しエースの負担を軽くできるかが上位進出の鍵となります。
コートでの躍動が期待される西原高校の主力選手をご紹介します。

チームのムードメーカーで全国でも通用する速さが武器 MB金城琉斗選手(3年)

金城琉斗選手
「消防士になる勉強をするため真剣にバレーボールに打ち込むのは春高で最後と決めている。3年間いろいろ苦しい思いをしてきた分、最後は西原バレーを100%出して悔いの残らない試合をしたい。」

献身的でミスの少ないMB大城庸輔選手(3年)

大城庸輔選手
「トレーナーから体の使い方を習った事で県予選より力強いスパイクを打てるようになった。今までは目立たない選手だったが、春高全国大会ではブロックやクイックを決めて目立ちたい」

成長著しい2年生セッター 古堅裕武選手(2年)

古堅裕武選手
「全国にむけてトスの安定性とブロックの手の出し方を改めて強化している。3年生のスパイカーが目立ってくれるように自分はしっかりと支えたい。全国に比べ身長が低い分、技術でアピールしていきたい」

強打レシーブに強いリベロ 村岡琉空選手(3年)

村岡琉空選手
「コースに入って綺麗にレシーブする事を心がけている。初めての春高だけど、緊張せずに雰囲気良くして勝っていきたい」

身体能力が高く、勉強も学校トップクラス リベロの平良晟也選手(2年)

平良晟也選手
「3年生との最後の大会なので少し寂しさがある。全国にむけて自分のプレーを見返してディグを改善してきた。後ろからどんどん声かけしていって、3年生が最後まで笑っていられるように全力を出したい」

次世代のサウスポーアタッカー 大城和晴選手(2年)

大城和晴選手
「全力でやるのが自分の持ち味なので、どんな相手でも強気で臨みたい。全国にむけてスパイクを打ち込んできて、ブロックがついても点が獲れるようになってきた。」

全国大会の展望

沖縄県代表の男子・西原高校は初戦で神奈川県代表の慶應義塾と対戦します。
慶應義塾とは国体前の練習試合で一度対戦したことがあり、その時は西原が勝っています。
しかし選手たちに油断の色はなく「慶應義塾はクイックが強いのでサーブで攻めていきたい」と意気込んでいます。

西原が順調に勝ち進めば3回戦で今年のインターハイ王者・京都代表東山高校と対戦する可能性があります。この試合に勝利することができれば一気に波に乗り、目標の全国ベスト4、その先の優勝も夢ではなくなります。

2年間の悔しさを糧に大きく成長した西原の大事な初戦は2023年1月4日に東京体育館で行われます!!
チームの応援を宜しくお願い致します。ちばりよー西原!!

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