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くらしと経済編集部

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市場が拡大している「クラウドファンディング」

小林
こんにちは。小林美沙希です。
新しく事業を始めたいときなどの資金調達として、近年広がってきている「クラウドファンディング」。
今日はその最新事情について野村証券那覇支店支店長の宮里洋介さんに詳しく伺います。宜しくお願いします。

宮里 
よろしくおねがいします。

市場が拡大している「クラウドファンディング」

小林
クラウドファンディングという言葉、最近よく目にするようになりましたが、どのような資金調達の方法なのでしょうか。

宮里
クラウドファンディングは、インターネットを介し不特定多数の人から資金を調達することを指します。新商品やサービスの開発や、世の中の課題解決に対するアイデアや想いを持つ人は誰でも“起案者”として発信でき、その想いに共感した人は誰でも“支援者”として支援できる手軽さがクラウドファンディング最大の特徴です。

市場が拡大している「クラウドファンディング」

小林
なるほど。支援者はなにか特典をもらえたりもするのでしょうか。

宮里
はい。支援者に対する特典はリターンと呼ばれるのですが、リターンがあるタイプとないタイプがあります。
リターンがあるタイプの代表である「購入型」クラウドファンディングでは、起案されたプロジェクトに対して支援者がお金を支援し、支援者はそのリターンとしてモノやサービスを受け取ることができます。
起案者にとっては市場に製品が出回る前にユーザーの反応を知ることができるため、テストマーケティングの場として活用できることも大きな特徴です。
リターンがないタイプのものは、被災地の支援など社会貢献性の強いプロジェクトに多いです。

小林
クラウドファンディングの種類によって特徴があるのですね。
市場規模も拡大しているのでしょうか。

宮里
はい、民間の調査によると2020年度のクラウドファンディングの市場規模はおよそ1842億円と、2016年度に比べ2.5倍以上拡大しています。
特に、新型コロナウイルス関連のプロジェクトが急増し「医療従事者、医療機関向けサービスへの応援・感謝」、「除菌や抗菌商品、マスクなどの購入」などがプロジェクト化されました。新型コロナウイルス関連プロジェクトへの支援額は156億円になったと推計されています。

市場が拡大している「クラウドファンディング」

小林
医療従事者への感謝の想いをクラウドファンディングの支援を通して伝えることができていたのですね。
県内においても何か特徴的な取組みはあるのでしょうか?

宮里
県内では、大手クラウドファンディング運営会社が県内新聞社、銀行と業務提携し、新規事業支援のためのクラウドファンディングサイトを開設しました。
県内を中心に様々なプロジェクトが立ち上げられていて、県出身の映画監督の作品を全国にプロモーションするプロジェクトでは、360万円もの支援金額が集まり、映画の試写会などのプロモーション費として活用されました。
また、医療従事者に対するマスク支援のプロジェクトでは、3000人以上からの支援により、支援金額は826万円に達するなど県内でも様々なプロジェクトが立ち上がっています。

市場が拡大している「クラウドファンディング」

小林
支援者ひとりひとりの想いを集めることで、夢やアイデアが実現されているのですね。
クラウドファンディングが広がることで、挑戦する人をみんなで応援する、そんな風潮がさらに広まるかもしれませんね。
宮里さん、ありがとうございました。

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