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OTV報道部

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円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ

目次

──今回はブルームーンパートナーズの今川雄太さんとお伝えします。

今川さん
「今回のテーマは『円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ』です」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

沖縄から輸出された農林水産物と食品の輸出額は、国際物流ハブの強化によって2012年以降、増加傾向が続いています。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

さらには、輸出に有利に働く円安の状況が続いていて、これをチャンスととらえ海外へ販路を拡大しようという事業者が増えています。

2023年11月、沖縄県内で大規模な国際商談会が開かれました。

世界のバイヤーが沖縄に集結!

今川さん
「日本最大級の食をテーマにした国際商談会が、ここ沖縄で開催されています。海外への販路拡大に意気込む県内の事業者に話を聞いてみましょう」

2014年に初めて開催され、2023年で11回目を迎えた「沖縄大交易会」。

沖縄県内外から200を超える事業者が出店し、12の国と地域から訪れるバイヤーと商談を行いました。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

午前中から積極的に自社商品を売り込んでいたのは、宮古島市にある島唐食品です。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

宮古島産のカツオ節や、沖縄県産のトウガラシ、シークヮーサー、黒糖などを使った3種類のソースを展開していて、マヨネーズに続く万能調味料として世界進出を目指しています

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

島唐食品 中嶋哲也 社長
「(商談したのは)香港、シンガポール、南米チリです。『(料理の)プロも使えるし、家庭でも使えるというところがすごく惹かれるところです』と言われました。やっぱり今プロモーションする上で、円安はすごく僕たちに力をくれますね。それを糧に外へ外へ出ていこうと頑張っています」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

円安とは、ほかの通貨に対して円の価値が下がっている状態のこと。

海外のバイヤーが日本から300万円分の商品を仕入れる場合、1ドル100円だと3万ドルが必要になりますが、1ドル150円の円安の状態であれば、2万ドルで済みます。

つまり円安の状態であれば、海外のバイヤーは商品をお得に仕入れることができるため、購買意欲が高まります。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

スウェーデンのバイヤー
「円安は私たちに好都合です。良質なローカル商品をスウェーデンに持ち帰りたいと思っています」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

アジア向けのバイヤー
「県産品は年間270日ほど輸出しています。ソースから魚まで、いろんなものがあり、いろんな方々(事業者)のものを買わせてもらいたいなと思っていますので、これからもっと回らせてもらおうと思っています」

ここ最近のトレンドとして「泡盛」の輸出が急増しています。

2021年に泡盛が国の輸出重点品目となり、補助金などを活用して海外に積極的にPRした結果、輸出額は5倍以上に増えています。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

山川酒造では、蔵のある本部町が日本で一番早い桜の花見祭りが開催されることにちなんだ商品を海外向けに打ち出し、現在11か国に輸出しています。

山川酒造 山川宗邦 代表取締役
「10年後には35か国に輸出したいという目標を持っています。やっぱり泡盛は世界に誇れるスピリッツだと思っていますので、ぜひそのおいしいお酒を世界の人にも飲んでいただきたいです」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

会場にはそのほかにも、シークヮーサーやアセロラなどの特産品や、沖縄ならではの商品が数多くならび、海外の旺盛な需要に応えるべく活発な商談が行われていました。

そのままのデザインでは売れない⁉️ 実践的なマーケティング学ぶ

2023年11月、海外への販路拡大を目指す沖縄県内の事業者を対象にしたマーケティング講座が開かれました。

テーマは「商品デザイン」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

参加者は台湾市場(しじょう)の動向を肌で感じるため事前に現地の市場(いちば)やスーパーマーケットを視察し、バイヤーから自社商品についてアドバイスをもらいました。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

参加者の声
「全体の商品を見ていると、見えやすいだとかシズル感だとか、一目で見た時にこれが何かというのが伝わりやすいパッケージが多かったなという印象でした」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

別の参加者の声
「この商品だと、中身が何が入っているのかわからないという意見をいただいて、そういうところは結構重要なのかなと」

これは台湾のスーパーマーケットに並ぶ商品を撮影したものです。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

よーく見てみると、ほとんどの商品で中身が一目でわかるようになっていて、台湾ではシンプルかつわかりやすいデザインが好まれていることがわかります。

ほかにも、その土地に住む人の肌感覚的な価値観も商品の売れ行きにかかわってきます。

参加者の声
「パッケージの色ですけど、調味料に白はないな、というが(現地の人の)大半の意見でした」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

海外マーケティングに求められるのは、まさに商品のトータルプロデュース。

その難しさを実感しつつも、商品の強みや課題を共有することで、海外進出に向けた具体的なイメージを掴んだようです。

ファッションキャンディ 仲宗根亜登夢 取締役統括部長
「思っていたよりも海外ってそこまで遠い所じゃないなと感じた。自分たちがしっかり考えて出していければ、勝負できるんじゃないかなという印象がありました」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

参加した事業者は、「沖縄ブランドを世界に打ち出していきたい」と意気込んでいました。

今日の一言

──さて今川さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。

今川さん
「こちらです」

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

──あれ?今川さん、フリップが逆じゃないですか?

今川さん
「いつもの日本の視点、沖縄の視点から角度を変えて、『現地の視点「共感」と「編集」』です。

円安を追い風に狙うは海外 沖縄ブランドを世界へ|アイランドスコープ2023年11月30日放送

共感というのは海外の方、バイヤーのニーズをしっかり理解して共感すること、さらにはそのニーズに合わせてパッケージデザインや味を編集していく、変えていくこと、現地に沿ったマーケティングを行っていくことが県内企業の海外進出、輸出に繋がっていくと思います。

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