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金城 わか菜

金城 わか菜

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】

金城わか菜【金城わか菜のカフを下げて】

目次

はたちから二倍を生きた40歳

新しい年を迎え、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
正月三が日が過ぎると、すぐに「成人の日」がやってきますよね。
成人年齢が引き下げられたため、いま「新成人」は18歳を指しますが、これまで行われてきた「成人式」は、県内すべての市町村で20歳を対象とし「はたちを祝う集い」などといった名称で開催されたとのこと。

こうした中、はたちから二倍の年齢となった40歳を祝うイベントがありました。
名付けてダブル成人式です。
発起人、企画運営もすべて1983年度生まれの40歳!
そして、かくいう私も40歳。
実行委員に声をかけてもらい、司会として携わることができました。
同学年の崎山一葉さんとのダブル司会です。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
仕事でコンビを組むのは初めてかも!

一葉とはプライベートの親交も深く、8年前に一緒にシンガポールにも行きました。
そのころはまだ知り合って日が浅かったのですが、すぐに意気投合したのも同じ1983年度生まれだから。
私はコザ、一葉は首里出身で、生まれ育った地域は違いますが、同学年というだけで、一気に距離が縮んだのです。
同学年はいつでもどこでも同学年なのです。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
女二人の弾丸旅行。ずっと笑い転げていた記憶しかありません。

初のダブル成人式を企画した人たちの想い

開催を前に、企画に携わる人の想いを知りたいと、実行委員を取材しました。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
実行委員のまあさ、ゆうこ、しょうた、だいすけのミーティングを取材

ダブル成人式いいだしっぺの一人、松田正太さんは宜野座高校出身。
元野球部の正太さん、実は2001年の春夏甲子園に出場し、センバツではベスト4と全国に宜野座旋風を巻き起こした経歴を持ちます。

その後、地元の役場、大手証券会社で勤め、去年、豚の丸焼き専門店「金城畜産」を二代目として継承しました。
縁故も経験もない中での再出発。
「豚の丸焼きは沖縄の食文化。観光や食育にも活かせる」と、新たな展開を見据えています。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
豚の丸焼き専門店 金城畜産二代目・松田正太さんと豚と私

そんな正太さんは、ダブル成人式へどんな期待をかけているのか―。
「人は本能的に営業されたくないという思いがある。
その防御反応のために、良い商品・サービスを見逃してしまうことも…。
はじめに友達になり、会話の中で「こんな良いものがある」と知ることができれば沖縄経済にもたらす効果も大きい」

さすが証券会社の元営業マンの言葉は説得力あります!
豚ちゃん越しに話す正太さんに、大きくうなずく私でした。

「アクセル踏んでいこう!」心動かされた友人の一言

もう一人のいいだしっぺ・野原真麻さんは、私の高校の同窓生でもあり、同じ年の子を持つママ友です。
私に司会を任せたいと声をかけてくれた当初、真麻は酔っ払いながら(笑)熱弁していました。
「人生もう一度アクセル踏むときじゃない?40歳ってそういう年齢じゃない?」
その言葉に私はすごく心が震えたのです。

40代を迎え、すっかり老け込んだ気分だった私。
かつては「女子アナ30歳定年説」という言葉があったように、沈みゆく夕日を見ては自分と重ねていたのです。

そんな気持ちを明るく勇気づけてくれたのが真麻たち、実行委員の当日までのがんばりです。
「もう40歳?まだ40歳!経験も、未来も持っている!」を合言葉に、
わずか半年間、急ピッチで準備を進めていました。
参加者を募り、企業協賛を呼びかけ、景品を集め、プログラム進行を調整し…。
ここに記せないほどのタスクをこなしたはずです。
「仕事も家庭もありながら、この人たちいつ寝ているの!?」と思うほどでした。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
会社経営者で2児のママで、いつもパワフルな真麻。いつ寝てるの(笑)?

沖縄全域から1983年度生が大集合!

「40歳ともなれば、それぞれの分野で活躍している人が多くその姿が自分の刺激になる。沖縄全域の40歳を集めたらすごいことになる」
開催当日、真麻がダブル成人式の意義をインタビューで語っていました。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
メディアインタビューに答える実行委員

その言葉の通り、当日はすごいことになりました!
出身や学校の垣根を越えておよそ350人の40歳が集まり、旧友との再会を喜んだり、初対面の同学年生と交流を深めました。

(ニュースリンク)当日の模様はコチラのニュースから!
https://www.otv.co.jp/okitive/news/post/00009654/

ご無沙汰&初対面で仲良くなれるルール&工夫とは…

この会では、40歳の大人たちがすぐに友達になるためのルールを設けていました。
「さん付け禁止」 「タメ口推奨」 「名刺交換は会場外でこっそり」

そして名札には「出身校、氏名」のほかに「呼ばれたい名前」を記すための空欄が…。
私たちの場合はこう…。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
私は学生時代からのニックネーム「わかぴょん」、一葉はシンプルに「かずは」

このルールの効果は抜群!
まるで旧知の仲のようにタメ口で話し、みんなわかぴょんと気軽に呼んでくれてうれしかった~。
二次会・三次会と明け方まで踊り、歌い、語り合ったのです。

いいだしっぺメンバーの松田正太さんは、ダブル成人式当日のインタビューでこう答えていました。
「二十歳からの20年は社会を学ぶ20年、これからの20年は社会を創る20年です」

参加者もきっと、この思いを感じて持ち帰ってくれたはず。
そしてそれぞれの日常で歩みを進めていることでしょう。

このダブル成人式、次の40歳にもぜひ引き継いでほしいと、私は強く願っています。
きっと沖縄の未来を築く大きな力になると信じています。

社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
まるで学園祭のような盛り上がりを見せたダブル成人式
社会を学ぶ20年から社会を創る20年へ!“ダブル成人式”の誓い 【金城わか菜のカフを下げて―】
司会席からの光景もサイコーでした!みんなありがとう!

夢のようなダブル成人式から数日が経って…

そうそう。
このコラムを執筆する直前、お昼休憩中にばったり、ダブル成人式で知り合ったコに会いました。

廃材でアクセサリーを製作しているという彼女、今度ポップアップショップを開くそうです。
立ち話でその案内を聞きながら「これこそダブル成人式の恩恵だな」と感じました。
もしあの場で出会わなければ、今日もただすれ違っていた他人だっただろうな、と。
「ポップアップ、かならず見に行くね!」と言って別れたあと、「よし!私もがんばろう」と思い、お弁当を買いに行く時の背筋が、ピンと伸びたような気がしました。
同学年はいつでもどこでも、一生、同学年なのです。

40歳、41歳、42歳…と一緒に年輪を重ねていく私たち。
カンヒザクラの便りが各地から届く、この頃。
幹がしっかりしていれば、何度でも蕾はふくらみ、花は咲く。
今年の満開はいつかしら。
人生の楽しみは尽きません。

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