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日本一早い夏のはじめ?世界一クリーンなFesをめざす「HY SKY Fes 2024 & 前夜祭」開催!誰も取り残さないフェスへ【総まとめレポート】
「HY SKY Fes 2024 & 前夜祭」が、2024年3月22日(金)より3日間に渡り、沖縄県総合運動公園多目的広場で開催された。HYメンバー自らが装飾した会場内には、去年の総動員数を超えた2万5000人が来場し、HY含む全18組の豪華出演者が舞台を盛り上げた。
※OKITIVEではライブレポートの写真・セットリストなど追加情報は後日追記予定です。お楽しみに!!
目次
みんなで創り上げる最高の3日間
今年で5回目を迎えたSKY Fesの特徴は、世界一クリーンなFesをめざし、アートとクリーン活動を絡めたさまざまな取組みにある。HYが自ら手がけた廃材アートの装飾だけでなく、楽器作りワークショップでも廃材を使用するなど、ゴミをリユースする取組みを積極的に行っている。
会場内で出るゴミへのいくつかのアクションも、注目してほしいポイントだ。SKY Fesでは、各自ゴミの持ち帰りを呼びかけているため、全来場者にゴミ袋を配布している。そのゴミ袋には、前回の名嘉俊(ドラムス)に代わり、今回は沖縄の”新星”イラストレーターとして活動するMs.Little Chico(ミス・リトル・チコ)のイラストが施されている。ただゴミ袋を渡されるより気分が上がるし、なによりかわいい。そのゴミ袋にゴミを入れて持ち帰るのも、また楽しい思い出のひとつとなるだろう。
SKY Fesがめざす「世界一クリーンなFes」の意図を、来場者に近い距離でメンバーが直接伝えている点もポイントだ。会場内のゴミを拾ったり、廃材を使ったワークショップを開催したりと、ゴミに対するアクションをメンバー自らが示すことは、フェスのゴミ削減に大きな影響を与えている。
フェス終了翌日にもHYメンバーは、最後のゴミ拾いを行っている。公園を貸してもらった感謝を忘れず、「来たときよりもきれいな状態」であとを去るなどの、メンバーの積極的な行動はSKY Fesの、HYの魅力だ。
キャンプサイトは、前回に引き続き、早々に全券種が完売。豪華アーティストの歌を聞きながらバーベキューを楽しむキャンパーたちの、ゆるりとした雰囲気にほのぼのとする。テントの設営・撤去不要の、手ぶらでキャンプできるプランもあるので、キャンプデビューにもおすすめだ。アーティストのLiveをBGMに、ゆっくりと過ごすのも楽しいだろう。
「地球と子どもたちの未来のために」をテーマに、今年も子どもたちが楽しめるコンテンツが満載に用意された。アスレチックで遊びながら豪華アーティストのLiveを楽しんだり、ワークショップに参加してHYメンバーと楽器を作ったり、けん玉やお絵描きを楽しんだりと、子どもたちも思い思いに楽しんだ。大人がLiveを楽しむだけでなく、大人も子どもも一緒に楽しめるのも、SKY Fesの特徴のひとつだ。
メインステージとは別に設けられたグリーンステージでは、前夜祭を開催。シンガーソングライターの由薫(ゆうか)のパフォーマンスでメインとはひと味違う、距離感の近いLiveを楽しみ、SKY Fesへの期待を高めた。翌日からは、MASA MAGICによるマジックパフォーマンスと、沖縄出身のお笑い芸人ありんくりんによるステージに、多くの歓声と笑い声であふれる時間となった。
アクセシビリティサービスでは車いす席の用意や、聴覚・視覚に障がいがある人へのライブ鑑賞サービスに加え、今回から手話通訳も導入。野外フェスに鑑賞サービスを導入したのはSKY Fesが全国初。フードエリアやトイレなどの設備も拡充し、より多くの人が快適に過ごせるFesとして、今年はさらにバージョンアップした。
そしてHYにはもうひとつ、叶えたい想いがある。それが「子どもたちのすてきなキッカケの場所をつくりたい」というもの。この想いを形にしたのが、2023年よりスタートした3つのプロジェクト「SKY Fesのドキュメンタリー映画制作」「こども新聞」「こどもカフェ」だ。
さらに今回からはドキュメンタリー映画制作に「MV制作」が加わった。HYメンバーがSKY Fesのために書き下ろした、オリジナルソング「SKY」のMV制作と、そのMVのメイキングやSKY Fesの様子を織り交ぜたドキュメンタリー映画を、沖縄県内の中高生が制作する。完成した映像は、2024年5月19日(日)に開催されるSKY Fes後夜祭で、上映を行う予定だ。
今年も多くの子どもたちにとって、貴重な体験となったであろう。プロの仕事を目の前にし、子どもたちがなにを感じてなにを学んだのか。映像をとおして受け取ってもらえればと思う。
前夜祭は由薫(ゆうか)を迎え、約800人に特別なライブ
本公演の前日である2024年3月22日(金)18時より、キャンプサイト脇に設けられたグリーンステージで、前夜祭が開催された。ゲストに沖縄生まれのシンガーソングライター由薫(ゆうか)を迎え、約800人に特別なライブを届けた。
グリーンステージは、50センチメートルほどの高さの舞台で、前列の観客との距離はわずか1メートルほど。この距離感の近さが、前夜祭の魅力のひとつである。ステージ前はランタンで幻想的にライトアップされ、HYそれぞれが抱くSKY Fesへの想いに耳を傾けた。
パネルディスカッションでは、うるま市の市役員を迎え、うるま市の魅力や特産品を紹介。ゲストの由薫も参加し、うるま市の観光大使であるHYとのクロストークで、会場を沸かせた。
ネスレ日本株式会社・沖縄エスファウ株式会社・株式会社又吉コーヒー園とのパネルディスカッションでは、沖縄で育てるコーヒーについての説明が繰り広げられた。そして、沖縄でのコーヒープロジェクトをベースに作られた、HYの新曲「明日種〜アシタネ〜」を紹介。中山コーヒー園・又吉コーヒー園で撮影されたMVをみんなで観て、多幸感あふれる曲に会場から拍手が湧き上がった。
日が沈みはじめた19時前、ランプの灯りに包まれるなか、いよいよ前夜祭のライブステージがスタート。
まずは由薫によるLiveステージ。1曲目は、ドラマの主題歌にもなった「Crystals」を披露。アコースティックギターの音色と、由薫の透きとおった歌声、そして彼女が持つ世界観に、一気に引き込まれた。沖縄でのLiveは今回がはじめてであり、沖縄を想い曲作りをしていることも多いと語り、この舞台に立てる喜びを伝えてくれた。2曲目には雰囲気を変えて、アップテンポな楽曲「Rouge」。力強いギターと声で歌い上げ、3曲目「No Stars」につなげた。沖縄で見る星が大好きで、沖縄のビーチで作ったと、4曲目に「星月夜」を披露。ステージ裏に月がのぼり、雲ひとつない夜空と由薫が放つ音色で、とても美しい世界が広がった。そして最後の曲「sugar」を歌い上げると、大きな拍手と指笛が鳴り響いた。沖縄をルーツにもつ若き歌姫に、すっかり心をつかまれた約20分だった。
HYによるアコースティックライブでは、「俺たちもこの時間を楽しみたいと思います」と最初の曲「モノクロ」を披露。手拍子と掛け声のかけ合いで、1曲目から会場は大盛り上がりをみせた。「皆さんに笑ってほしい」と、2曲目に「君のうた」を。「皆さんとの心の距離を近づけたいので」と、歌の途中で観客とのリズム遊びをはさみ、会場をひとつにした。メンバー紹介に拍手と指笛が鳴り響くなか、SKY Fesへのそれぞれのメッセージを伝えた。特に仲宗根泉(キーボード・ボーカル)のトークは、前夜祭ならではの魅力がある。そして「みんなの歌です。第二の故郷は沖縄なんだと思いながら聞いてもらえたらうれしい」と3曲目「HAISAI」へつなげた。4曲目は、朝ドラの主題歌にもなった曲「いちばん近くに」を披露。新里英之(ボーカル・ギター)と仲宗根の、せつない歌声が会場中に響きわたり、ふたりの心のこもった一言ひとことが、心のなかに溶け込む時間となった。最後は新曲「明日種〜アシタネ〜」を初披露。サビのダンスをみんなで踊り、スペシャルな時間を終えた。
大きな舞台とは違う、目の前でのパフォーマンスに酔いしれ、これからはじまる2日間への期待を最高潮にして、前夜祭を終演した。
具志川青年会によるエイサーで来場者を迎えて始まったDAY1
10時の開場と同時に、うるま市の具志川青年会によるエイサーで来場者をお出迎え。全国から集まった来場者を楽しませた。装飾を前に記念写真を撮ったり、フードエリアで食事やドリンクを買ったり、子どもと会場をまわったりと、早速楽しむ多くの人たち。今年は来場者のスタートが早いように感じた。それだけ、SKY Fesが浸透し、春の恒例フェスとなりつつあるのだろう。
メインステージの出演アーティストはHY含め8組。11時15分、オープニングアクトから、「HY SKY Fes 2024」がスタートした。
O.A.はZ世代に絶大な人気を誇る、シンガーソングライター冨岡 愛
オープニングアクトは、TikTokや路上ライブでZ世代に絶大な人気を誇る、シンガーソングライター冨岡 愛。1曲目「I need your love」、2曲目「ぷれぜんと」を続けて歌いあげた。沖縄で歌うのがはじめてで、とても楽しみにしていた。最後まで楽しんでくださいと、3曲目にヒット曲「グッバイバイ」を披露。歓声と拍手が湧くなか、「またお会いできるようにがんばります」とパフォーマンスを終えた。
ウェルカムLiveでは、HYの想いを伝える「SKY」を初披露
12時ちょうど、歓声と手拍子でHYを迎える観客たち。新里の「みんな元気〜?5回目のSKY Fesへようこそ!HYです!楽しむ準備はいいですか?」の呼びかけで、ウェルカムLiveがスタート。1曲目「AM11:00」のタイトルコールに大歓声があがった。スタンディングエリアには多くの人が詰めかけ、HYのLiveを楽しんだ。「この日のためにテーマソングを作ってきました。今日はその初披露の日です。」とのメッセージとともに、SKY FesにかけるHYの想いを伝え、「SKY」を初披露。会場をしっかり温めたウェルカムLiveとなった。
1組目のアーティストはマッキーこと、槇原敬之
1組目のアーティストはマッキーこと、槇原敬之。マッキーのことが大好きな仲宗根がまずは登壇し、槇原への想いを語った。自身がアーティストをめざすきっかけとなったのが、槇原の曲だったこと、自分たちの作ったフェスに、憧れの人が出演してくれることへの喜びを、力説した。
仲宗根の呼び込みから、槇原のLiveがスタート。 1曲目より名曲「もう恋なんてしない」を披露し、一瞬で会場を沸かせた。以前HYのLiveにはじめていき、完全にファンになってしまったと、今日参加できたことへの喜びを伝えた。2曲目「SPY」のタイトルコールでは歓声が湧き上がり、多くの人が、青春時代に想いを馳せたことだろう。続けて「遠く遠く」「僕が一番欲しかったもの」を披露。観客との掛け合いも楽しみ、会場のボルテージを一気に上げた。さらに「どんなときも。」で盛り上げる槇原。
新曲「うるさくて愛おしいこの世界に」をやさしく歌いあげ、槇原の心に染みる歌声が会場に響き渡った。そして最後の曲は「世界に一つだけの花」。みんなで一緒に歌い楽しみ、槇原の唯一無二のLiveを終えた。数々の名曲を惜しげもなく歌い続ける槇原は、始終とても楽しそうだった。デビュー34年目の圧倒的なパフォーマンスに、感動を覚えた40分となった。
水曜日のカンパネラではZ世代のアイコン的存在となった詩羽が登場
2組目のアーティストは水曜日のカンパネラ。独特な歌詞と曲調、そして個性的なビジュアルで、Z世代のアイコン的存在となった詩羽が登場。
ステージ全体を使いながら「ティンカーベル」を歌い、観客を喜ばせた。続けて「バッキンガム」を披露。久しぶりの沖縄でのLiveで、3月の暑さに驚いていた詩羽。2曲目「ディアブロ」では「いい湯だね」の掛け合いを楽しみ、「赤ずきん」では、オオカミとともに可愛らしいパフォーマンスで魅せた。そして「聖徳太子」「マーメイド」を続けて披露。
詩羽のキュートなビジュアルと特徴的な歌詞、そして彼女の歌声と音楽は、一人でのパフォーマンスに思わせない、圧倒的な存在感だった。ラスト3曲「たまものまえ」「エジソン」「招き猫」を元気に歌いあげ、盛り上げ上手な詩羽にすっかり引き込まれた。
スガ シカオ with FUYUは夕刻に近づく時間とマッチし抜群の雰囲気
3組目にスガ シカオ with FUYUをむかえ、「はじめて参加します。SKY Fes、いいね」とパフォーマンスをスタート。「フォノスコープ」「19才」を続けて歌い、ファンを喜ばせた。
スガのギターさばきと、FUYUのドラムテクニックで会場を一気に魅了し、名曲「Progress」を披露すると、各所から歓声と指笛が鳴り響いた。
「マッキーの『世界に一つだけの花』は、俺に対しての挑戦状かなー」と、4曲目「夜空ノムコウ」につなげた。ギターソロでスガが歌う「夜空ノムコウ」は、とてもしっとりと色気のあるものだった。そして「黄金の月」「覚醒」「ハチミツ」と、ラストまでの3曲を一気に歌いあげた。
最後の曲「ストーリー」では、スガの透明感のある歌声と、高いテクニックのギター音、FUYUのドラムのビートで作り上げられた世界観が、夕刻に近づく時間帯とマッチして、抜群の雰囲気となった。
DISH// は5年ぶりの沖縄LIVEでエネルギッシュなステージを
4組目のアーティストDISH//のリハがはじまると、今日一番の観客がスタンディングエリアに詰めかけた。Live前の特別なステージを楽しんだのは、ファンだけではないだろう。
改めてメンバーが登壇し、「沈丁花」をファンとともに歌いあげた。2曲目「Dreamer Drivers」では、北村匠海(Vo/G)が終盤で激しく踊り、続けてアップテンポな曲「勝手にMY SOUL」で会場を沸かせた。
沖縄でのLiveは、約5年ぶりだそう。小学生のころにストリートで踊っていた時代に、ゆかりがあったというHYの歌。「自分たちの青春をかたどってくれた方々に、ホームに呼んでいただき光栄です。敬意をこめて、自己紹介をかねて」と、DISH//の代表曲「猫」を披露。少しかげっていた太陽があらわれ、北村を照らす幻想的な瞬間があらわれた。続けて「揺れてゆく」で観客を盛り上げ、「ここから上げてっていいですか?」とアップテンポな曲「No.1」へとつなげた。
6曲目「JUMPer」では観客と元気に飛び跳ね、最後は「HAPPY」で締め、とてもエネルギッシュなステージを魅せてくれた。
加藤ミリヤは歌姫の存在感をしっかり残した40分だった
真っ赤にライトアップされたステージに、真っ赤な衣装のダンサーを引き連れて登場した加藤ミリヤ。
圧倒的な存在感で、会場が一瞬にして湧きあがった。ヒット曲「Respect Me」を歌うと、会場内から大きな声援と指笛が鳴り響いた。SKY Fesでは子連れ客を多く見かけ、過去に楽曲を聞いていた人たちが、いまこうして親になっていることを、ミリヤ自身の状況と重ね合わせて感じたようだった。
当時の懐かしい気持ちを思い出しながら、聞いてもらえるようにと選んだ「今夜はブギーバック」「夜空」「このままずっと朝まで」「Love Forever」「SAYONARAベイベー」を、メドレーにして届けた。思い出深い名曲に、観客のテンションはMAXに。続けて新曲「No No No」を歌い、MCへ。SKY Fesと仲宗根への感謝を伝え、仲宗根と一緒に過去に作った楽曲「YOU… feat. 仲宗根泉」を披露。ステージが紫にライトアップされ幻想的な雰囲気のなか、魂がこもったふたりの歌声は、圧巻そのものだった。ラスト2曲「DEVIL KISS」「KILL MY LOVE」を、ダンスパフォーマンスとともに歌いあげ、歌姫の存在感をしっかり残した40分だった。
DAY1のトリは今日イチの盛り上がりを見せたMONGOL800
DAY1のトリを飾るのは、沖縄出身のアーティストMONGOL800。今日イチの盛り上がりを見せたモンパチのパフォーマンスは、「あなたに」からスタート!「あーなーたーに、あいたくて」の大合唱を起こし、会場のボルテージは最高潮に。
2曲目「PARTY」では、パーティダンサー・粒マスタード安次嶺(あしみね)を舞台に呼び込み、曲に合わせて踊りまくる彼の姿に、おおいに楽しんだ観客。次の曲「OKINAWA CALLING」でも、踊りくるう粒さんのダンスに、すっかり心をつかまれてしまった人も多くいただろう。「RUM RUM RUM」では、子どもたちも一緒に踊り、まさにみんなで楽しむ時間となった。
5曲目は、想いを込めて「pray」を披露。最後は「小さな恋のうた」で、みんな一緒に大合唱を楽しんだ。アンコールには「琉球愛歌」で応えたモンパチ。エイサーの演舞とともに、沖縄ならではのパフォーマンスを届けてくれた。続けて「シャボン玉」「DON’T WORRY BE HAPPY」で、SKY Fesならではのスペシャルな時間を作ってくれたモンパチ。楽しませ上手な彼らならではの、子どもから大人まで、たくさんの笑い声と掛け声であふれるLiveとなった。
今日帰る人も、そのままキャンプ泊する人も、明日も来る人も、余力を残さず最後まで存分に楽しみ、クタクタになったDAY1だった。
気温26度という3月のなのに夏日で始まったDAY2
最高気温26度と、3月とは思えない暑さのなか、来場者たちが会場へと足を急がせた。頭にSKY Fesのタオルをのせ、暑さ対策をしっかりととる来場者たち。メインステージの出演アーティストは、HY含め8組。太陽がギラギラと照りつけるなか、オープニングアクトから「HY SKY Fes 2024」最終日がスタートした。
デビューしたての奇才バンドグループ。名無し之太郎のO.A.
オープニングアクトは、2024年2月にデビューしたばかりの、奇才のバンドグループと期待が高い名無し之太郎。美しいピアノの音色が響くなか、林(Vo)の新人とは思えない堂々としたMCで、パフォーマンスをスタートさせた。「ドライブ」「融界」「我儘」の3曲を続けて披露。
おしゃれなサウンドに、会場が確かにあたたまるのを感じた。しっかりと挨拶をする彼らの姿に、好青年の印象をもった人も多いだろう。これからの活躍が楽しみだ。
圧倒的な歌唱力を魅せたDAY2の1組目は川崎鷹也
1組目のアーティストは、川崎鷹也。呼び込みからすでに大盛り上がりの会場。1曲目「カレンダー」での圧倒的な歌唱力に、一瞬にして惹き込まれた。続けて「愛の歌」「君の為のキミノウタ」では、やさしい音色で会場を包んだ。「夢のような舞台に立てたことを誇りに思います」と伝え、代表曲である「魔法の絨毯」を披露。
「28歳の若造が、きっと俺なんかより頑張っているあなたに、あえてがんばれというひとことをささげたいと思います。昨日よりも今日、今日よりも明日、一回でも多くあなたが笑えるように。明日からの未来が少しだけ豊かになるような。そんな想いを込めて」とのメッセージを添えて、5曲目「またね、ヒーロー」を届けた。最後の曲「ほろ酔いラブソング」では、手拍子とコール&レスを楽しんでほしいと、会場を最高に盛り上げLiveを終えた。深々と頭を下げ、持ってきたピックをすべて場内に投げるなど、始終観客を楽しませた川崎。
彼のやさしさとメッセージあふれるステージとなった。
中高校生が出演する現代版組踊「肝高の阿麻和利」
「肝高の阿麻和利」は、HYの地元でもある、沖縄県うるま市の中高校生が出演する現代版組踊。
「肝高の阿麻和利」とは、沖縄に古くから伝わる伝統芸能「組踊」をベースに、現代音楽とダンスを取り入れて、勝連城10代目城主「阿麻和利」の半生を描く、いわば「沖縄版ミュージカル」だ。本編2時間の演舞をショートバージョンにして、沖縄の伝統芸能を届けた。
沖縄ならではのパフォーマンスに、特に県外からの来場者が喜んでくれたのは、彼らにもしっかりと伝わっただろう。子どもたちにとって、ビッグアーティストと同じ舞台に立つ経験は、唯一無二のものとなったに違いない。
世界観を楽しめ、余韻が残る MONKEY MAJIK
3組目はロックバンドMONKEY MAJIKによるパフォーマンス。1曲目「虹色の魚」でスタートしたMONKEY MAJIKのステージは、2曲目「Around The World」であっという間に会場をロックフェスの世界観へといざなった。
続いて名曲「Change」では、自然と手拍子がうまれ、多くの観客が彼らのLiveを心から楽しみにしていたのが伝わった。そして「fly」「ただ、ありがとう」「Livin’ in the sun」の3曲を披露し、7年ぶりの沖縄でのLiveに、喜びを伝えた。そしてラストまで2曲「Together」「Safari」を歌うと、スタンディングエリアはほぼ満員状態に。ヒット曲「空はまるで」をラストに、パフォーマンスを終えたMONKEY MAJIK。
多くの人が彼らの世界観を楽しみ、余韻が残るLiveとなった。
ちゃんみなは、心強いメッセージとエネルギッシュなステージ
スタンディングエリアを満員状態にしたまま、ラッパー/シンガーちゃんみなのLiveがスタート。
今日一番の歓声が湧き上がるなか、「美人」「Picky」と、クールなパフォーマンスで魅せるちゃんみなに、会場のボルテージが爆発した。「ハレンチ」ではセクシーなダンスパフォーマンスでファンを喜ばせ、4曲目「B級」を歌い終えると、MCではパフォーマンスとは違った可愛らしい顔をみせた。「涼しくしてくれる曲たちを歌ってみようかなと思います」と「サンフラワー」「Call」を続けて披露。
「このSKY Fesは子どもに夢だったり、勇気を与える素敵なフェスティバルだって聞きました。みんな音楽って楽しいってこと、一緒に楽しもう!」と「Never Grow Up」へとつなげた。8曲目「You Just Walked In My Life」をポップに歌いあげ、沖縄でパフォーマンスができることにワクワクしながらふだん歌わない曲を選んだと、SKY Fesのセットリストは特別なものであることを伝えた。そして最後まで3曲「CHOCOLATE」「ボイスメモNo.5」「Angel」を力強く届けた。
「沖縄楽しかったです!私のことみんなの涙だと思ってほしい。あなたが泣いてる限り、ずっと歌って踊るから、私に任せてください!」と、心強いメッセージを残し、エネルギッシュなステージとなった。
会場は大爆笑。楽しいパフォーマンスを終えた氣志團
氣志團によるパフォーマンスは、ドラムソロからスタートした。それぞれのイメージカラーの特攻服で登場したメンバーに、観客は大盛り上がり。「俺達には土曜日しかない」「氣志團がやって来たオラ!オラ!オラ!」「恋人」「ジゴロ13」「喧嘩上等」を続けて披露し、しっかりと会場をあたためた。
MCでは、弟家族が沖縄に住んでいて、だから第二の故郷のように感じると伝えた綾小路 翔。5曲目「強い気持ち・強い愛」では5人のハーモニーからイントロをスタートさせ、美しい音色で観客を魅了した。そしてみんなのお待ちかね「One Night Carnival」!続くMCではメンバーとOne Night Carnivalにまつわるコントを見せ、観客を大いに楽しませた。
One Night Carnivalは2001年の曲であり、いつまでも歌っていることを反省しましたと、新曲「One Night Carnival 2024 ~PM11:00~」をタイトルコール。「One Night Carnival」とHYの「AM11:00」のマッシュアップ版を歌い、会場は大爆笑。エンターテインメントに溢れた楽しいパフォーマンスを終えた。
沖縄県出身のAwichが登場し観客のボルテージが最高潮に
この瞬間を待ち望んだ観客の、大きな拍手に迎えられ、沖縄県出身のラッパーAwichが登場。
圧倒的な存在感で「THE UNION」「Guerrilla」「ALI BABA」の3曲を歌いあげた。「恥を捨てて一緒に楽しみましょう。そして隣にいる人が恥を捨てて楽しんでいたら、その人を祝福してあげてください。やさしい目で見守ってあげてください。そしてそのエネルギーを自分にも伝染させてください。それが私なりの美学です。」Awichの魂がこもる言葉に続けて、「Bad Bitch美学」「洗脳」「WHORU?」「GILA GILA」「Remember」をメドレーで届けた。
彼女のパフォーマンスは、スタンディングエリアで思い切り楽しんだ方がよい。見ていて羨ましくなるほど、楽しそうな人で溢れた。そして、大切な琉球の言葉を継承し、自分なりの言葉で作ったという「琉球愛歌Remix」を、やさしい音色で聴かせてくれた。
最後3曲は、SKY Fesならではの特別な演出を用意。沖縄で活動するラッパー柊人を呼び込み、「柊人-好きなこと」を披露。「RASEN in OKINAWA」では途中でCHICO が登場し、存在感のあるステージをみせてくれた。そのまま「CHICO CARLITO -Let Go feat.柊人」を圧巻のパフォーマンスで歌い、多くの観客がこの瞬間に、ここにいれたことに酔いしれたことだろう。柊人とCHICOを舞台に残したまま、SugLawd FamiliarのVanity.K、OHZKEYを呼び込み、フルメンバーで最後の曲「LONGINESS REMIX」に入ったときには、観客のボルテージが最高潮となったのはいうまでもない。
この40分は、AwichからSKY Fesに参加した全員への、スペシャルなGIFTとなった。
「HY SKY Fes 2024」の大トリは、もちろんHY!
「HY SKY Fes 2024」の大トリを務めるのは、もちろんHY!観客たちが手拍子で迎えるなか、カチャーシーでメンバーが登場。
3日間の大トリを思い切り楽しむ準備を万端にして、最後のLiveをスタートした。1曲目はキッズダンサーとともに踊りながら、新曲「明日種~アシタネ~」を披露。そして名曲「AM11:00」、楽曲の世界観に着想を得て制作される4月期放送の月9ドラマ「366日」の主題歌「366日(Official Duet ver.)」と続いた。仲宗根と新里の、オフィシャルデュエットバージョンで魅せた「366日」は、多くの人の心に響いたことだろう。
「沖縄のやさしい風に包まれましょう」と4曲目「3月の陽炎」をしっとりと歌いあげ、琉球國祭り太鼓とともに「時をこえ」を届けた。沖縄民謡のように歌いあげる仲宗根の美しい声に、さっきまで盛り上がっていた観客も静かに聴き入っていた。雰囲気を一変させ、アップテンポな曲「隆福丸」へ。大人も子どもも、手拍子と大合唱とジャンプで大盛り上がりをみせた。大きな声で叫ばれたアンコールには、子どもの可愛らしい声もたくさん聞こえ、「ホワイトビーチ」で応えたHY。「これまで何百回も歌ってきたけど、最高の1回に皆さんでしませんか」との新里のメッセージに、観客もしっかりと応えた数分間だった。
最後にAwichをサプライズで呼び込み、ホワイトビーチをコラボする、最高の瞬間を迎えた。「2024年があなたにとって最高の飛躍の年になるように」とのメッセージを添えて、HYとAwichと、そして大人も子どももみんなで思い切り楽しみ、全員がひとつとなって、「HY SKY Fes 2024」は幕を閉じた。
「HY SKY Fes 2024」を終えて・・・
HYメンバーが地元沖縄で「地球と子どもたちと未来のために」できることはないかと考え、生み出されたSKY Fes。子どもたちの大きな夢やチャンス、家族みんなでつながっていく大切な時間になればというHYの思いのとおり、多くの人にとって大切な場面となったことだろう。
そしてSKY Fesの魅力は、なんといってもHY自身にある。彼らの感謝を忘れない気持ちややさしさ・あたたかさが、SKY Fesに参加するたびに伝わり、すっかり好きになった人も多いはず。「いーずーは、みんなのお母さん」と、各アーティストから慕われるHY。その魅力にまだ気がついていない人は、ぜひ参加してほしい。HYを好きになり、あたたかい気持ちになれるはず。
「HY SKY Fes 2025 & 前夜祭」は、2025年3月14日(金)15日(土)16日(日)に開催予定。次回がまた楽しみだ。
撮影:G-KEN / 根原奉也 / 仲本潤
文:五十嵐梨花
OKITVEでの各アーティストインタビュー記事は後日掲載予定です。
また、HYメンバー全員の直筆サインが貰えるキャンペーンも開始予定なので、引き続きOKITVEをチェック!!
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