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まえうみ さきこ

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カビを繁殖させない!カビ対策の空間づくり【住まいコンサルタントまえうみさきこの お部屋の上手な使いかた】

OKITIVE 読者のみなさん、 こんにちは!
~幸せのカギはお部屋しだい!~
住まいコンサルタントのまえうみさきこです。
毎回「お部屋の上手な使いかた」をお伝えしてます♪

沖縄は、梅雨のシーズンに入りましたね!!

外は雨、お部屋はジメジメ、身体はベタベタ、、、。
わたしにとっては、一年の中で一番苦手な季節です(TT)

そして梅雨と言えば、あの苦手な「やつ」が一番繁殖する時期ですよね。。。
そう、「カビーーーーーーーー!!キーーーッ!!」。

あっっ!取り乱してしまいました。すいません 笑

沖縄では、住まいの悩みの上位に入る「カビ」。
「湿気大国」沖縄。カビと戦う365日と言っても過言ではありません。
浴室・洗面室の部屋の隅やドアや窓のゴムパッキン、カーテン、洋服や本にまで、ちょっと油断するとすぐ発生するカビ。

カビの恐ろしさは、家のインテリアや物に付着して、物をダメにするだけじゃないんです。
人体にも影響を及ぼすということ。カビ毒というものがあり、呼吸から身体の中に入ってくると、アレルギーやぜんそく、呼吸器系の病気の原因になるおそれがあるんです。これが怖い。

そこで!今回の「お部屋の上手な使い方」は、カビを繁殖させない「カビ対策の空間づくり」をお伝えします。

そもそもカビってなぜ発生するの?家の中のカビをゼロにすることはできない

そもそも、カビってなぜ発生するか、あなたは知っていますか?

よく「家の中にカビが入らないようにするにはどうすれば良いですか?」と聞かれますが、実際、カビが家の中に入ってこないようにするということは、不可能に近いです。

なぜなら、カビ菌(カビの胞子)は、空気中に広く分布しており、自然界のいたるところに存在しています。そのカビたちが窓やドアの開閉時、また換気などを通じて室内に入り込みます。
ほかにも洋服や靴、ペット、観葉植物の土などに付着して、家に入ってくる。など、経路はたくさんあります。

梅雨時期のカビ対策、特にこの2つを徹底しよう!

なので【入ってきたカビ菌の繁殖をいかに抑えるか】ということが大事なポイントになってきます。
まず、カビが繁殖しやすい条件を知っておくと対処しやすいです。キーワードは大きく4つあります。

湿度が高い環境(相対湿度60%以上)
・温暖な温度(20℃~30℃)
ホコリ、皮脂、食品のカス、木材、紙、布など、カビの栄養源がある。
暗いジメジメとした場所

この条件を見ると、実は沖縄って、年中カビが発生しやすい地域なんですよね。
なので、一年中カビ対策は必要なんですが、特にこの梅雨時期は湿度がとても高く、また室内干しも増えることで、部屋の湿度がさらに上がり、カビの被害が一番ひどくなってしまうんです。

梅雨時期のカビ対策は特に以下の2つが大切だと考えています。

①カビの栄養源を断てるよう梅雨時期は特に部屋をこまめに掃除すること。
床にできるだけモノを置かないことが一番おススメです。なぜなら、ホコリのたまり場となってしまうし、掃除かけもしにくいですよね。
もし、忙しくてこまめに掃除機かけが難しい場合は、お掃除用ロボット等に頼ることをおススメします。掃除など、「いかに家事の負担を減らすか」もカビ予防には大事なことです。

②部屋の湿度をいかに下げるか。
梅雨時期は、外の湿度が高い日が多く、風通しを良くしようと窓を開けると外から湿った空気が入ってきてしまい、湿気対策としては逆効果となる場合があります。
梅雨時期の特に湿度が高い日は、窓を閉めてエアコンや除湿器などで、気温と湿度を下げる工夫をしましょう。
湿度大国の沖縄では、各家庭に数台、湿度計を置くことをおススメします。室内の湿度を常に意識しましょう。

また、エアコンをかけるときに、一緒にすると良いのが「部屋の空気を循環させる」ということです。
その理由は、部屋の上と下の空間では、気温と湿度が違います。上に暖かい空気、下に冷たい空気と分かれていきます。天井は暖かい空気がたまりやすく、湿度が上がりやすくカビが発生しやすい場所です。
部屋の温度や湿度にムラをなくすためには、扇風機やサーキュレーターをエアコンの風に当て、天井隅などの空気を循環(対流)させる必要があります。

天井は暖かい空気でカビやすくなっている。 写真提供:カビ対策専門会社㈱エルイズビー
エアコンの風に当てることで、暖かい空気と冷たい空気がかき回される。

お家でカビが繁殖しやすい場所を知っておこう!

カビが繁殖しやすい条件から、家の中でカビが発生しやすい場所はこちらの空間です。

玄関:ホコリを持ち込みやすく、比較的暗い。
洗面室・脱衣室・浴室:湿気が一番多く出る場所。
クローゼット、押し入れ:空気の流れが滞りやすい
キッチン:調理の蒸気がこもりやすい
ほかにも、エアコンなどの冷房機器の中や機器の周辺、本棚、子どものぬいぐるみ、などがあります。湿度が高い、暗い、ホコリがたまりやすい場所は要注意です。

忙しい人は、繁殖しやすい場所だけでも意識して、対策を心がけてみましょう。

空間ごとののカビ対策を解説!

それでは、それぞれの空間、どんなカビ対策が必要か見てみましょう。

①玄関
玄関でのカビの主な発生元は、外から入ってくるホコリと靴についたカビ菌です。
とくに梅雨時期は、靴が濡れる機会が多いですよね。湿ったままの靴を放置しておくと、カビが繁殖するだけでなく、カビ特有の臭いも出てきます。仕事から疲れて帰ってきて、玄関がツンと臭う、、、不快ですよね。

玄関のカビ対策として、
・外の湿度がそれほど高くない日は、窓を開けたりして風通しを心がけましょう。
・靴が濡れた場合は放置せず、できるだけ早く乾燥させることを心がけましょう。靴の中に入れる除湿シートや木炭シート、靴を乾燥させる機器もいまはあります。また、近場のモノで済ませたい場合は、新聞紙をまるめて靴の中に入れても効果的です。
・靴箱に扉がある場合は、定期的に開けて、中の空気を入れ替えしましょう。また、梅雨時期は湿気がこもりやすいので、除湿剤を入れておくことをおススメします。

②洗面室・脱衣室・浴室
洗面室(脱衣室)、浴室は、湯気やカビの大好物の石鹸カスや皮脂アカなど、一番カビが繁殖しやすい場所じゃないでしょうか。

浴室のカビ対策として、ポイントは換気と水アカ・ホコリの除去です。
・洗面室・浴室とも24時間、換気扇を回し、常に室内の空気を循環させましょう。
・洗面台や洗面ボウルに水だまりがあったら、こまめに拭いて水気を残さないようにしましょう。
・石鹸カス、皮脂アカ、カビの好きそうな汚れた所を見つけたらすぐ除去しましょう。
・天井や換気扇内部も掃除を見落としがち。とくに天井換気扇内部のホコリは、カビが発生する原因となります。そこからカビ菌が室内に舞い降りてくることがないように、天井は乾いた布やシートで拭いたり、換気扇も梅雨時期は、掃除をしましょう。
・浴室はこまめな掃除が理想的ですが、難しい場合は、毎日お風呂から上がるときに、壁と床に、まずお湯→その次に冷たい水をサッとかけるだけでも、カビの予防につながるそうです。(談:カビ対策専門会社㈱エルイズビー)

③クローゼット・押し入れ
クローゼット、押し入れのカビの発生の主な原因としては、洋服やモノの詰め込みすぎや扉などで通風ができてない。ということです。

・洋服をパンパンに詰め込んでいると、空気の通りが悪くなり、湿度が上がり、服や布団やモノにカビがつきやすくなります。
・湿度を下げるために、除湿剤は入れておきましょう。
・クローゼットの中は、ホコリが床にたまりやすいです。こまめに掃除機をかけましょう。
・外で着てきた洋服も梅雨時期は湿りやすくなっているので、クローゼットに入れる場合は一度きちんと乾かしてからしまいましょう。
・クローゼットの扉は、定期的に開けて、光と空気を入れ替えすることが大事です。最近は扉を外したり、節約も含め、収納スペースを扉なしで建築する人も増えてきました。
実際わたしも、扉なしで過ごしています。通風がしやすく、掃除がしやすいのがメリットです。

④エアコン本体の内部と、エアコン周辺
エアコン本体も掃除をおこたると、カビが発生しやすい場所です。
ただ、市販の洗浄スプレーは、ホコリが多いと固まってしまい、つまりの原因にもなるそうです。
定期的に(平均3年に1度)専門業者に、エアコン洗浄を依頼するのがおススメです。エアコンの電気代や機器類の持ちも良くなり、結果的に節約につながりますよ^^

エアコンの天井と壁のつなぎ目あたりは、暖かい空気がたまりやすく、湿度が上がりやすいので、特にカビが発生しやすい部分です。
前でも説明したように、エアコンを使う場合は、一緒に扇風機やサーキュレーターをエアコンの風に当て、天井隅などの空気を循環させる必要があります。

引用先:カビ対策専門会社㈱エルイズビー

万が一、カビが発生してしまったら

基本、カビ除去にはカビキラーやハイターなどの塩素系漂白剤が有効です。しかし、素材(本棚の木製など)によっては塩素系漂白剤が使えないことも。
もしも塩素系漂白剤が使えないときはアルコール(エタノール)を使ってカビを掃除しましょう。
塩素系の場合は換気を良くし、アルコールの場合は、周囲に火気がないか確認して、手袋、マスクをしてから、薄めたスプレーをペーパーに染み込ませ、周辺や壁・床を拭き上げます。

しかし、下の写真のように、ここまできたらホームケアでは落とせないレベルです。なぜなら、カビ菌は表面だけではなく、天井の内部では、草の根のように広がっているそう。
ホームケアでは表面だけしか落とせず、また内部からカビ菌が出てきます。いたちごっこです。
その場合は、カビを除去してくれる専門会社に依頼しましょう。見えない内部のカビまでキレイに落としてくれます。

天井の内部にもカビが浸透していて拭いただけではなかなか落ちないそう。引用先:カビ対策専門会社㈱エルイズビー
カビ除去後 引用先:カビ対策専門会社㈱エルイズビー

いかがでしたでしょうか?カビ対策にはまず、カビのことを知ることが大事です。

まとめると、

・室内の湿度を下げる工夫をすること。
・カビの餌となるホコリや皮脂アカ、カスなどをできる限り除去すること。

ぜひ、カビを繁殖させない空間をつくって、梅雨の時期を乗り越えましょう!

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