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薬膳と発酵と低温調理がキーワードの創作料理屋「ENTRO(エントロ)」(名護市)
今回ご紹介する「ENTRO(エントロ)」は、名桜大学近くの創作料理が食べられるレストランです。
肉・魚・薬膳発酵カレーから選べるランチは、麹や野菜の旨味がたっぷり。おいしいランチが食べたいな、と思ったら候補にあがるお店のひとつです。
奥さまが製作された美しいガラスとともに食事を楽しめる、唯一無二の空間もあわせてご紹介します!
目次
暖かい雰囲気が特徴の「ENTRO(エントロ)」店内
店内は、カウンター席と6組のテーブル席があり、うちひとつがキッズスペースとなっています。
アンティークなインテリアはもちろん、ダークな照明にも注目!さまざまな種類がありながら統一感がある、センスの高いお店です。
色味が穏やかで、つい長居してしまう居心地のよさを感じます。
小さなお子さんも心地よく過ごせるよう、キッズスペースにはかわいい小屋があります。なかにキッチンとお絵描きアイテムが置いてあり、Wi-Fiも解放しているのでゆっくり食事をしたいときに大助かり。
キッズスペースを利用する場合は、事前予約がおすすめです。ベビーコットもあるので、必要な場合は予約時に確認してくださいね。
たっぷりな地元野菜と発酵調味料、そして低温調理がポイント!
薬膳発酵カレーをはじめ、たっぷりの地元野菜とじっくりと低温調理されたメイン料理、そしてタマネギ麹や和ダシと野菜の旨味を活かしたスープが食べられます。
ドリンクセットはプラス300円、デザートセットはプラス400円。
「ENTRO(エントロ)」は料理だけでなく空間も一緒に楽しめる場所なので、デザートまでゆっくり過ごすのがおすすめです!
全部食べたくなる「ENTRO(エントロ)」のランチ
一番人気の「薬膳発酵カレー」には、薬膳・豚ロース・魚の3種のカレーと、タマネギ麹のヨーグルト、島豆腐で作った自家製パパド風(インドの薄いせんべいのようなもの)、そしてたっぷりの地元野菜とライスが1プレートにならんでいます。
特に気になったのが、薬膳パウダーと発酵調味料で味付けされた、沖縄県産野菜たっぷりの薬膳カレー。はとむぎや八角・パパイヤ・花椒(ホアジャオ)などの薬膳がたっぷり入った、多種類の食感と野菜の旨みが際立つ味わいです。
付け合わせの野菜は、どれも素材の味がいかされた上品な味付け。タマネギ麹のヨーグルトや、黒糖コチュジャン・レモン唐辛子・島豆腐のペーストなどの調味料がプレートにのっているので、いろいろな味を楽しめるのがGOODです。
「薬膳発酵カレー」のほか、ライスとタパス、スープとメインがセットになったランチがあります。
低温調理された薄切りの豚肩ロースは、まるでハムのような味わいです。付け合わせの調味料はブラックオリーブソース・粒マスタード・自家製黒糖コチュジャン・島豆腐のペーストとしょうゆ麹。
じっくりと火入れする調理法で引き出された、豚肉の甘みと豊かな風味が口いっぱいに広がります。
しっかり目のボリュームで、いっぱい食べたい人におすすめ!
若鶏のテリーヌも低温調理されていて、とてもジューシーな仕上がりになっています。
表面のカリッと焼かれた食感と、なかの柔らかさのバランスが絶妙!鶏肉の旨味が凝縮されていて、甘みがとてもよく出ています。カボスをかければすっきりした味わいに。島豆腐のペーストを絡めれば、濃厚な味わいに。
調味料で変化する味も一緒に楽しめます。
皮がパリッと焼かれた銀ダラのソテーもまた、旨味が凝縮されたジューシーな味わい!
ふわふわの身が口のなかで一気にとろけます。沖縄県内ではなかなか手に入らない魚を提供したいとの想いから、築地から取り寄せているそうです。
家庭で魚をジューシーに焼くのは至難の業!ふだん肉派の人にもぜひ食べてもらいたい逸品です。
タパスはオクラ・ニンジン・カボチャ・ゴーヤなどがのった、野菜中心の小皿料理です。地元野菜を中心に、麹調味料などでやさしく仕上げています。
野菜が高騰しているいま、多種類の野菜が食べられるプレートはとてもありがたいですよね。
ランチにはすべて、おかわり可能なスープがつきます。日替わりですが、基本的にはオニオンスープ・クリームスープ・野菜のスープの3種が用意されています。
和ダシと野菜の旨味、そしてタマネギ麹で味付けされた、どれもこだわり抜いたスープです。
ぜひおかわりして、すべての味を楽しみましょう。具だくさんな野菜スープは前半に飲むのがおすすめです!
「ENTRO(エントロ)」はご夫婦が長年想い描いてきたカフェ
「ENTRO(エントロ)」は、かつて「料理」の分野で修行していた店主と「ガラス」の分野で修行していた奥さまの、長年の想いを形にしたお店です。
高校の同級生だったおふたりがそれぞれの分野で修行をしていたころから「いつか『ENTRO』という名前で、ガラスを体験できるカフェをオープンしたいね」と話していたそう。
店内奥には奥さまが製作したガラスのギャラリーがあり、セットのドリンクはギャラリーのなかから器を選んで提供してくれます。
現在はオーダーをストップしており、年に一度の個展か、那覇で不定期に開催される販売でしか手に入らない希少なガラス。アート作品のように美しいガラスでドリンクを飲めるなんて、とても贅沢!まさにおふたりが想い描いていた「ガラスを体験できるカフェ」ですよね。
オープンキッチンになったカウンターの上を彩るのは、奥さまのご実家が経営されていた沖縄そば屋で使われていたライトです。かわいいからと大切にとっておいたライトが、何年かのときを経てもう一度自分たちのお店を照らすようになるなんて、また素敵すぎるストーリーです。
「ENTRO(エントロ)」は、おふたりの愛がたっぷり詰まった空間です。料理とガラスを楽しみに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
(写真:Tomoko PHOTO)
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