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長嶺 真輝

長嶺 真輝

「箱根の片道」から大胆変更…規模拡大3年目で“ジャンプ”した宮古島大学駅伝。箱根駅伝シード校が7校も参加したワケ

沖縄県勢2人が区間賞!専修大・具志堅「沖縄出身だから、じゃなく…」

「箱根の片道」から大胆変更…規模拡大3年目で“ジャンプ”した宮古島大学駅伝。箱根駅伝シード校が7校も参加したワケ
1区で区間賞を獲得し、トップでタスキを繋ぐ順天堂大1年の池間凛斗(右奥)=第1中継所

今大会では、参戦した沖縄県勢2人の活躍も光った。

先述のように、池間は32分13秒で1区の区間賞を獲得。1週間前に第77回香川丸亀国際ハーフマラソンに出場したばかりで「そこから状態が上がらない中で迎えました」と言うが、序盤の下りでスピードが上がった先頭集団に粘り強く着いて行き、ラスト数百mでトップに立った。

「苦手なイメージがある」と自覚する上り下りのあるコースだったが、しっかりと我慢強く走ることができた。「不安もあったんですけど、苦手を克服できそうなコースで思ったより走れました。地元沖縄で区間賞を取りたかったので、達成できたことは自信につながります」と笑みを浮かべた。

今年の箱根駅伝は往路1区にエントリーしたものの、当日変更で出走できず「悔しい思いをした」と唇を噛む。それを念頭に「全日本と箱根は予選会からですが、予選会からチームに加わり、どちらも出場したいです」と意気込みを語った。

エース区間の3区でも専修大学2年の具志堅一斗(うるま市出身、コザ高校卒)が9位から3位に順位を上げ、1時間1分で区間賞に輝いた。

駆け抜けた距離は20.1km。今年1月の箱根駅伝で復路7区(21.3km)を走り、それとほぼ同等の長さだが、「箱根のコースがかわいく感じるくらいアップダウンの激しいコースでした」と振り返る。

風も強く約15km地点で一度は失速したが、耐えて回復してからラスト約1kmでスパート。好位置でタスキを渡し、自らの走りに対して「監督が常日頃言っている『突っ込んで耐える』という駅伝ができました」と及第点を付けた。

専修大は昨年の箱根予選会を2位で通過し、本番は17位。いずれも出走した具志堅は「いろいろな公式戦を経験できたおかげで他校と競れるくらいの実力は付いてきました。チームを陰から支えられる選手になり、チームとして去年の予選会2位がまぐれじゃないということを他大学にしっかりと示していきたいです」と意気込む。

國學院大で新キャプテンに就いた上原や嘉数ら同郷の先輩の活躍を目にし、刺激を受ける。「あの2人くらい活躍して、沖縄出身だから取り上げられるのではなく、一人の選手として取り上げてもらえるくらい結果を出したいです」と決意を述べた。

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