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「海を越えた天皇杯。」“small island”沖縄のキングスが初優勝した意味…清水由規・元日本代表HCや福岡第一高の井手口孝監督も祝福
本当にすごいこと教えてくれもう一人は
もう一人は、2000年代の高校バスケを席巻する福岡第一高校の井手口孝監督だ。
「井手口先生も『九州に天皇杯が来るということは本当にすごいことなんだよ』と教えてくれました。天皇杯はとても歴史がある大会だし、そういう素晴らしい人たちにとっても大切な大会だったんだと改めて思いました」
キングスが旗振り役となり、Bリーグにおいて地方を本拠地とするチームが存在感を増してきたことで、天皇杯の勢力図も変わってきた。それは日本バスケの裾野が広がり、全体のレベルが底上げされている証左の一つとも言えるだろう。
桶谷HCも「Bリーグができた頃は、正直NBLとbjリーグのチームに差があったと思います。でもキングスや三遠など、地域密着のチームが力を付けてきて、どのチームも優勝争いができるようになってきた印象があります」と実感を語る。
同時に、それはBリーグにおいても、天皇杯においても優勝の難易度が高まってきていることを意味している。だからこそ、今回のタイトル奪取の価値は極めて大きく、チームは自信を深めたはずだ。
再びBリーグの戦いに戻り、2年ぶりの頂点を目指すキングス。過去、同じシーズンに天皇杯とBリーグをどちらも制したチームはいない。が、岸本は「今回の経験をしっかりと自信に変え、2冠を取れるように頑張っていきたいと思います」と前人未到の偉業を真っ直ぐに見据える。
「small island」で綿々と育まれてきた挑戦心を受け継ぎ、沖縄、そして日本バスケの歴史を塗り替えてきたキングス。これからも新たな境地を切り開いてくれるに違いない。


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