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「エナジーを与えてくれる」ベンチでも存在感が際立つ岸本隆一“優れた観察眼と言葉の重み”CSを戦う琉球ゴールデンキングスに貢献
真剣な眼差しと、柔らかい表情と…

第1戦のティップオフ前、両軍がシューティング練習をしていると、沖縄サントリーアリーナがにわかに沸いた。
キングス側のベンチにポロシャツ姿の岸本が姿を現したからだ。拍手で迎えたり、カメラを構えたりする人も。自らの足で歩いて来たことも、アリーナを沸かせる要素だっただろう。負傷したのは4月19日にあったホーム戦だったため、約3週間ぶりの面前の場だった。
試合が始まると、ベンチの選手が並ぶエリアの中央に座った岸本。当分の間は鋭い眼差しをコートに向けていた。いつもの試合のように、習慣的に戦況を読んでいたのかもしれない。ただ、味方の好プレーが続くと、徐々に柔らかい表情も見せるようになった。
特に印象的だったのは、第4クオーター終盤の場面だ。
フリースローを獲得した小野寺祥太が足が痛そうにして一時ベンチに下がり、松脇圭志が代わりに打つことになった。松脇は昨シーズンのCS準々決勝でも同様な境遇でフリースローラインに立ち、その時は2本とも外していた。おそらくではあるが、それも念頭にあったのだろう。松脇が2本ともリングを射抜くと、椅子から立ち上がり、満面の笑みを浮かべながら拍手を送った。
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