公開日
長嶺 真輝

長嶺 真輝

琉球ゴールデンキングス・桶谷大HCの卓越した「マネジメント能力」 鍵はバランス感覚とサブリーダーの存在にあり

「チームがスタートした時は僕の隣に座っていましたが、開幕前のイタリア遠征の後から『もっとベンチの盛り上がりが欲しい』と彼は選手側に移動し、活気が定着しました。その後、彼は試合中に僕と喋ることが多いので、天皇杯の決勝からまた僕の隣に戻ったんです。もちろん最終的な意思決定をするのはHCですが、厳しい終盤戦を戦う中、自分の頭を整理する上でとても助かりました」

他にも事例がある。佐々AHCはまだ経験の浅い植松義也や荒川颯らのワークアウトも担っていた。「彼は『桶谷』がやりたいバスケットボールができるようなワークをしてくれる」と言い、以下のように続ける。

「そこの認識がズレていると、選手が『言われたことを練習してるのに、なんでベンチに下げられるの?』などの不満を抱きかねません。同じ考えの下で教えていて、それがプレータイムの獲得にもつながれば、選手は心地が良いと思います。荒川は主にセカンドユニットで出て、植松は11〜13番目の選手でした。そういった選手ごとの立ち位置も理解し、個々に求める役割を伝えながらワークをしてくれました」

スタッフとコーチ陣との間で「やるべき事」の認識が合致していると、チームの一体感は自然と高まっていく。昨季は桶谷氏や選手から「雰囲気がいい」というコメントが多く聞かれたが、佐々AHCが果たした役割は極めて大きく、マネジメントの質を押し上げたことは間違いないだろう。

美味しさ発見!全国グルメ横丁
美味しさ発見!全国グルメ横丁

あわせて読みたい記事

あなたへおすすめ!