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「沖縄にプロバスケを」20年前に踏み出した一歩~安永淳一GMに聞くキングスのこれまでとこれから~
「日本人にバスケは合っている」確信が生んだ転機
Q.なぜ当時NBAのチームで働こうと思われたのですか?
「僕はもともとプロ野球が大好きでした。そしてスポーツ経営学を勉強したいと思いアメリカに留学しました。当時は大学や専門学校でスポーツ経営学科…などスポーツに関するコースやカリキュラムが日本には無かったので、アメリカで勉強して、英語もできるようになって、日本でプロ野球チームの通訳になれたらなと思って留学したんですよ。その留学先がバスケットボールが盛んなインディアナ州でした。バスケを見れば見るほど日本人に合っているスポーツだなと感じるようになりました。バスケットボールは時間との戦いのほうが楽しくて、点が入ることよりも24秒バイオレーションなど、時計がカチカチしているのが日本人に凄く合っているなと思ったんですよね」
「野球が大好きでアメリカに行ってスポーツ経営学を勉強し始めたんですが、バスケットボールが大好きになってしまい…笑。当時、日本はプロスポーツといえばプロ野球という時代だったのでアメリカから見て日本のバスケットボールはまだまだ伸びしろ、ポテンシャルがあるなと思っていました。アメリカで学ぶことができれば、日本に持ち帰ることもできるだろうし、少しは僕も役に立てるかなという気持ちがあって、バスケットボールをとことん勉強しようと思ったのがキッカケですね」

「NBAはプロレスだ!」アメリカで受けた衝撃
Q.NBA時代、日本に戻ったら取り入れてみたいなと感じた部分や感銘を受けた部分はありましたか?
「全ては演出だと思いますね。現場で見ると臨場感がありますし、ショーを見ているような感覚ですよね。宝塚歌劇団の舞台を生で見たら衝撃を受けると思うんです。舞台上は綺麗にレイアウトされていて綺麗な照明が当たって、綺麗にお化粧されて綺麗な衣装を身にまとった人たちが綺麗なプロポーションで踊る。綺麗な声が聞こえてくる。素晴らしいに決まっているんですよ。そういったものをバスケットボールで、プロのレベルでやっているのがNBAだと感じました。レスリングといつも比較するんですが、オリンピックのレスリングと、私が見て育ったアントニオ猪木だ、ジャイアント馬場だというようなプロレスリングとは全く違うもの。でもどちらも感動を与えるしどちらも楽しい。僕はNBAを見た時にこれはプロレスリングと一緒だと思いました。プロの楽しみ方がそこにはあるので。日本に帰ろうと思った時に、日本でプロレスのようなバスケットボールができればなと思いました。
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