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植草 凜

植草 凜

「沖縄にプロバスケを」20年前に踏み出した一歩~安永淳一GMに聞くキングスのこれまでとこれから~

カルチャーがあるからカルチャーを築ける

Q.自己犠牲の精神がカルチャーとして根付いているんですね

「カルチャーという点では、カルチャーを作りたいというよりも沖縄のカルチャーを僕らが表現したいと思っています。沖縄の方たちはご先祖様を大切に思われていて、いわゆる先輩・先人を大切にするという考え方が浸透しています。その考え方がキングスにも表れていると思います。これまでキングスを築いてきた人がいるからこそ今のキングスがあるということを選手たちは考えてくれていると思います。」

「実は選手のロッカールームには、例えば4番の選手だったら、#4・ヴィック・ローと書いてあるんですけど、その下に過去4番をつけていた選手の名前も入っているんですよ。あなただけじゃない。今まで4番をつけていた人はこれだけいるんだよと。
だからこそ永久欠番というのも僕たちは大切にしています。コーチもそうです。桶谷HCの前にも藤田さん、佐々さんにもコーチをやってもらっていますし沖縄の宝・伊佐勉さんもそうです。その上で誰がやってもこけていないんですよ。18シーズン毎年プレーオフに出られるチームは世界中探しても無いんじゃないかなと思います。もちろん記録のためにやっているわけではないですが、カルチャーがあるおかげでどんな形でやっても、誰がやっても、しっかり結果が出せる。再現性のあるチームを築けているんです。それ自体がカルチャーの上にできたカルチャーかなと思います」

Q.各地域で新アリーナができて他のクラブも発展していく中で今後どうキングスを成長させていきたいですか。

「産業的な見方をすると、沖縄といえばキングスだよね、那覇空港に行ってもどこにいっても、沖縄観光に来たらキングスのTシャツを着ているような世界観を作らないといけないと思っています。そのためには競技力が大切で、一過性ではない、一選手に頼りきった勝利ではなくてチームで勝つ事ですよね。チームで勝つ事すなわち自己犠牲。僕たちは資本で戦うのではなくて、カルチャーを大切に戦うチームなんだと。その気持ちを忘れずにこれからも戦っていきたいです」

「沖縄にプロバスケを」20年前に踏み出した一歩~安永淳一GMに聞くキングスのこれまでとこれから~

インタビュー・執筆:植草凜(沖縄テレビアナウンサー)

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