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なぜ沖縄尚学は夏の甲子園で初優勝を飾れたのか?「99年春V」との二つの共通点、沖縄球界の“潮流の変化”から見る要因は…
目次:第107回全国高校野球選手権大会で夏の甲子園初優勝
・なぜ沖縄尚学は夏の甲子園で初優勝を飾れたのか?
・26年前の1回戦と同スコア、比嘉監督「自信が深まる」
・実は1999年の春のセンバツも…
・26年目は比嘉&照屋…左と右の「二枚看板」も共通点
・新垣のターニングポイント
・エナジックなど新鋭校も台頭「群雄割拠」でレベル向上
・上手い選手も沖縄に残ってくれている
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新垣のターニングポイント
大会前から「夏は投手が一人では厳しい。2枚目、3枚目が必要です」と語っていた指揮官。どのチームにも共通して言えることではあるが、自らの実体験が、この教訓を強く心に留める要因になっているのだろう。
監督から名指しで称賛を受けた新垣は、以前は精神面の脆さが顔をのぞかせ、甘い球も散見されていたが、今夏は140㌔台半ばの直球、大きく曲がるスライダーなど多彩な変化球がことごとく絶妙なコースに決まった。走者を出したり、失点をしたりしても崩れることがなく、春までとはまるで別人のようだった。
指揮官は「甲子園というよりかは、地方大会の準決勝の興南戦で、甲子園を見据えて先発をさせたところが新垣のターニングポイントじゃないかと思っています」と分析する。3ー1で勝利した興南戦、新垣は五回を投げて被安打2の1失点という粘投を見せた。
一方、当の本人は自信を付けたタイミングをこう振り返る。「興南戦もありますが、自分としては(2回戦)の鳴門戦で自信が付いたと思っています」。この試合も先発で五回を投げ、被安打4の無失点という好投だった。夏の前から「軸足に体重を乗せることや、リリースまでにどう効率良く力を出していけるかを意識していました」と鍛錬を積み、そこに結果が着いて来たことで、大会中により自信が深まっていったのだろう。
7回2/3を投げて被安打6の1失点という内容だった決勝は、終盤で右足が攣りそうになったというが、内容的には26年前の照屋のように完投してもおかしくないような快投ぶりだった。
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