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なぜ沖縄尚学は夏の甲子園で初優勝を飾れたのか?「99年春V」との二つの共通点、沖縄球界の“潮流の変化”から見る要因は…
目次:第107回全国高校野球選手権大会で夏の甲子園初優勝
・なぜ沖縄尚学は夏の甲子園で初優勝を飾れたのか?
・26年前の1回戦と同スコア、比嘉監督「自信が深まる」
・実は1999年の春のセンバツも…
・26年目は比嘉&照屋…左と右の「二枚看板」も共通点
・新垣のターニングポイント
・エナジックなど新鋭校も台頭「群雄割拠」でレベル向上
・上手い選手も沖縄に残ってくれている
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上手い選手も沖縄に残っている
一方で、有望な選手を継続して輩出しているため、県外の強豪校から誘いを受けて高校進学と同時に沖縄を出る選手も以前に比べると増えた印象だ。もちろん進路選択は個人の自由であり、それ自体が否定されるようなものではないが、沖縄の高校からすると、強さを維持する上での課題の一つになっている。
ただ、前述したエナジックとウェルネス沖縄は、まだ創部から10年未満にも関わらず、既にプロ野球ドラフト会議の支配下指名選手を生み出している。エナジックは選手寮や練習環境の整備に注力したことも、創部3年で初めて甲子園の土を踏むことができた要因だろう。地元の有望選手の受け皿が増えているのは間違いない。
眞喜志主将も「以前は沖縄から全国のチームに行く中学生も多かったのですが、今は上手い選手も沖縄に残ってくれて、強くあり続けることができてるんじゃないかと思います」と、潮流が変化している実感を語る。今までもなかったわけではないが、沖縄尚学が夏に全国制覇を達成したことで、県外の有望選手が沖縄の学校に入学する事例も今後増えるかもしれない。
競争環境が激化する中、沖縄尚学は特に他校からのマークが厳しくなるはずだ。それでも、2年生の新垣は「マークされても、自分の良さを生かして、一段と成長していけたらなと思います」と話し、進化の糧にするつもりだ。
各校が切磋琢磨しながら、沖縄全体のレベル向上がさらに進んでいくことに期待したい。
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