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「地球儀をキングスで埋めたい」イタリアの次は豪州へ…安永淳一GMが描く“沖縄らしい”クラブのあり方とは
高いレベルを求める理由…安永GMや#14岸本隆一が「涙した」原体験とは
キングスは「沖縄をもっと元気に!」という活動理念に加え、「沖縄を世界へ」というビジョンも掲げる。その実現に向け、アジアNo.1のクラブになることや、沖縄でNBAチームと対戦することなどを目標に置く。
その背景には何があるのか。
「Bリーグは『NBAに次ぐ世界2位のリーグ』を目指しています。そのためにはクラブも頑張らないといけない。野球で言えば、野茂英雄選手が1990年代に大リーグで活躍し、そこから日本野球の世界における地位が上がっていきました。バスケでも八村塁選手のようにNBAで活躍する選手が出てくる中、僕たちも井の中の蛙にならず、世界の人から『アジアと言えば琉球ゴールデンキングスだよね』と言われるようになりたいです」
大都市圏に比べて経済規模が小さく、移動などの不利性も抱える離島県に本拠地を置くクラブとして、常に「強い相手と戦いたい」「ジャイアントキリングをしたい」という挑戦心が根付いていることも海外遠征の理由に挙げる。
その原体験の一つが、Bリーグ開幕3シーズン目の2018-19シーズンの11月にあったアルバルク東京(A東京)とのアウェー戦だ。実業団時代から強豪だったA東京は、このシーズンにBリーグ2連覇を達成。キングスは2016年9月のBリーグ初年度の開幕戦という注目の大舞台でA東京に2連敗を喫していた。
それを念頭に、安永氏が振り返る。
「2016年のBリーグ開幕戦では本当に力の差を感じて、ずっと負い目があったんです。でも、3シーズン目の敵地での連戦で1試合目に勝って、涙が出てきたんですよね。岸本選手を見たら、彼も泣いていました。2試合目も勝利して、フロック(まぐれ)ではないことを証明しました。沖縄県民の僕からしたら、小さな島しょ県のチームが大都市のチームを倒すというのは、本当に達成感がありました」
こういった経験の積み重ねが、海外挑戦への意欲にもつながっているのだという。
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