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OKITIVE編集部

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3000万円の治療が30万円に?沖縄発の技術が医療を変える!

沖縄で日々生まれる新しいビジネスと、挑戦を続ける企業の“いま”に迫る経済トーク番組『OKINAWA BUSINESS FRONTLINE』(沖縄テレビにて毎週日曜午前11時20分放送)。

「全世界に再生医療のコンビニを作る」──
そんな壮大なビジョンを掲げる企業が沖縄にある。
株式会社フルステムだ。代表取締役の千葉俊明さんに話を聞いた。

脳外科医としてメスを握っていた千葉さんが、なぜ再生医療の世界に飛び込んだのか。
そして、従来3000万円かかっていた治療を30万円まで下げる技術とは──。

沖縄から世界に挑む再生医療の最前線について語った。

進行は沖縄テレビ稲嶺羊輔アナウンサー

目次

治らない病気を治したい──脳外科医の挑戦

「通常の西洋医学では治せないような病気を治せる可能性がある医学の分野」千葉さんはそう再生医療を説明する。
特に脳の病気は「治せない病気の代名詞」として知られており、認知症や脳出血、脳梗塞を起こした患者の症状はなかなか改善が難しいのが現実だ。

千葉さんは長年、脳外科医として患者と向き合ってきた。大学院で研究をしながら手術や外来診療も並行して行う多忙な日々。
「治らない病気を治したい、もしくは少しでも良くしたい」という強い思いが、やがて再生医療の道へと導いていく。

手作業から自動化へ 3000万円の治療が30万円に?

再生医療の核となるのが「幹細胞」だ。
体内にある幹細胞を取り出して培養し、再び体に戻すことで組織の再生を促す。

しかし、ここに大きな課題があった。
「実を言うと、この幹細胞を増やすということがとても難しいんです」と千葉さんは語る。

製薬企業や大学病院でも手作業でしか細胞を作ることができず、1治療分を作るのがやっと。
その結果、1治療あたり3000万円という高額な治療費になってしまう。

この課題を解決するため、千葉さんが着目したのが「不織布」だった。
コロナ禍で身近になったマスクにも使われている素材だ。
繊維が入り組んだ不織布を細胞の足場として活用することで、従来よりもはるかに効率的な培養を実現した。

新聞1面サイズの装置が起こす革命

フルステムが開発した自動培養装置は、新聞1面ほどの大きさ。
従来は最低2人の技術者が1か月かけて1億個の幹細胞を作るのがやっとだったが、この装置では「ボタンを押すだけで1か月で10億個の幹細胞を作ってくれる」という。
治療費も劇的に下がる。「単純計算で1/100の30万円になる」と説明する。

これまで超富裕層しか受けられなかった治療が、より多くの人にとって身近なものになる可能性を秘めている。

こうした技術開発の背景には、沖縄県の一括交付金事業による支援があった。
千葉さんは「次世代の沖縄の産業に対して沖縄県が投資する事業の中で、この技術の開発を進めることができた」と振り返る。

医師から起業家へ──半分になった収入

脳外科医から起業家への転身は、経済的な犠牲も伴った。
「医師として働いている給与のほうがはるかに多くて、やはり半分ぐらいにはなってしまう」と率直に語る千葉さん。
それでも「開発した技術でたくさんの人に医療を届けてあげることができる」という使命感が原動力となっている。

未来の医療風景

再生医療が普及した未来では、どんな社会が待っているのか。
千葉さんは高齢化社会への対応に期待を寄せる。
「老化というところも実を言うと病気の1つであったり、この老化を抑えてあげるということにもこの幹細胞治療というのは使える」
変形性関節症など関節の痛みに対する細胞治療は、すでに全国約200のクリニックで行われているという。

再生医療の「コンビニ化」を目指すフルステムの挑戦は始まったばかり。
沖縄発の技術が世界の医療をどう変えていくのか──

千葉さんの詳しい話は、番組『OKINAWA BUSINESS FRONTLINE』で。
毎週土曜 あさ11:20~11:45 沖縄テレビにて放送中

毎週土曜午前11時20分放送(沖縄テレビ)「OKINAWA BUSINESS FRONTLINE(オキナワ ビジネス フロントライン)」

沖縄で日々生まれる新しいビジネスと、挑戦を続ける企業の“いま”に迫る経済トーク番組『OKINAWA BUSINESS FRONTLINE』。沖縄を舞台に、県内の有名企業や注目企業のキーマンがスタジオに出演。ここでしか聞けない経営の裏側や戦略など、トークと取材映像を交えて分かりやすく伝える。
過去の放送もご覧いただけます。

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