グルメ,コラム,タレント・芸人,地域,居酒屋・バー,本島南部,那覇市
いろんな泡盛、あります。宵の明星に吸い込まれて〜那覇市牧志「ゆうばんまんじゃー星」~キャンヒロユキの「とー、飲み歩きやってみよう」〜
さて今回お邪魔したのは、那覇市牧志にある泡盛酒場「ゆうばんまんじゃー星(ぶし)」さん。
前々から気になってはいたものの、なかなかタイミングが合わず、お邪魔できずにいたお店です。
この日はふらりと、ひとりで飲み屋を探してさまよっていたワタクシ。すると、ふと目に入った一枚の看板。そこには「いろんな泡盛あります」の文字。
ひとりでちびちびやるには、これ以上ない殺し文句(なにが?)。
ちなみに「ゆうばんまんじゃー星」とは、琉球の言葉で「宵の明星」、つまり夕方の金星のこと。提灯には「酔ノ明星」の当て字も。もう、店名からして酔わせにきています。
ということで、吸い込まれるように暖簾をくぐったのでした。
そして、店内に足を踏み入れると――。
うわ、すごい。昭和のレコードやポスター、グッズが、所狭しと並んでいて、天井まで隙間という隙間が埋め尽くされている。
壁には、コーラや酒の昔懐かしい瓶がぎっしり。ワタクシが生まれるよりずっと前のものまで、大切に並べられています。これは当たりを引いたなぁ、と早くもニンマリ。
カウンターに座ると、目の前にこんな張り紙が。
「お席代 千円」「ビール 中ビン 千円」「泡盛 七百円から」。おつまみも、ミヌダルにシシカマボコ、ソーメン炒めの少数精鋭。でもこういうとこって、意外と隠しメニューがあったりするんですよね。
ということでまず注文したのは、こちら。
オリオンの瓶ビール。キンキンに冷えていて、汗だくでお店を探していた身体にしみわたる。うまい。うますぎる。
そして、ビールで喉を潤していると――。
「キャンさんですよね?」と、声をかけてきた女性店主。舞子さんというその方は、普段からワタクシのSNSをチェックしてくださっていたそう。急に恐縮するワタクシ(笑)。
ところで、お店には当時の定価表でしょうか、天井にはこんなメニュー板が飾られていました。
「RC Cola」のロゴが入った定価表。オリオンビールが100円、マルスウイスキーが1杯35円、トリスにいたっては1本(ボトル)でなんと600円……。価格破壊にもほどがある。
日付は、なんと一九六六年十月一日。もちろんワタクシ、まだ生まれておりません。沖縄の本土復帰よりも、さらに前。こういう一枚が、さらりと飾られているのが、たまらなく懐かしい。
さて、店内をぐるりと見回すと、泡盛の名脇役たちが。
泡盛といえばお馴染み、「カラカラ」という小さな徳利と、「ちぶぐゎー」という小さなおちょこ。そして
所々に飾られた琉球人形。この佇まいだけで、もう一杯いけます。
そうこうしているうちに、お通しの登場。
冷やし中華と、マグロの中落ち。ビジュアルもステキ。マグロの中落ちは、しっかり赤身という色合い。そして横に添えられた、
付属のスポイトでマグロにちょんちょんと垂らす仕掛け。マグロが、最高のお酒のおつまみに変身します。
冷やし中華も、ひんやりさっぱり。ちょうどこの日は猛暑で、汗だくになりながらお店を探していたワタクシ。このひんやり度合いが、もう、何にも代えがたい。
そしてカウンターから出口を眺めると、こんな雰囲気。
うん、完全に昭和。いい意味で、現代の時間が止まっています。
さて、瓶ビールを空けたら、お次はいよいよ泡盛。
まず出てきたのは、こちらの「珊瑚礁」2016年貯蔵。およそ10年ものの古酒、ということになりますね。もちろんカラカラとちぶぐゎーで。
カラカラから、ちぶぐゎーへ、ちょろちょろちょろちょろ。
ところで泡盛が、なぜ「泡盛」と呼ばれるかご存知でしょうか。こうやって注いだときに、泡が立つから。すなわち「泡を盛る」から泡盛、らしいのです。
※諸説あります。
これを聞いてからというもの、ワタクシ、ちぶぐぁーには必ず泡を立てて飲むようにしております(影響されやすい)。
ということで、いただきます。
水割りもいいですが、やはりこうやって、ちびりちびりとやるのが、またうまい。
そして、この味わい深いカラカラとちぶぐゎーを作ったのが、こちらの方。
ポール・ロリマーさん。本部町に窯を構える陶芸家とのことで、沖縄の土を薪で焼き締めた、味わいのある作品ばかり。
実はワタクシ、店内に飾れれているロリマーさんの作品にすっかり惚れ込んでしまい、この時にはロリマーさんのカラカラとちぶぐゎーを、ひとつずつ購入してしまいました。うへへ。
つづいて届いたのがこちら。ミヌダル。
「ミヌダル」。実はワタクシ、これまでほとんど注文したことがないのですが、「ここのミヌダルは宮廷料理のお店から取り寄せているので、絶品ですよ」と、舞子さんがおすすめしてくれたので、注文することに。
豚肉にしっかり味がついて、その上にたっぷり乗った黒ゴマのペースト。沖縄・琉球の宮廷料理って、あっさりしたお味が多いのですが、ここのミヌダルは、味がしっかり。これがうまい。
「でしょう?」
と、琉球人形も得意げ。
そしてお次は、泡盛をチェンジ。
今回いただいたのは「照島」。度数はなんと44度。もちろんカラカラとちぶぐぁーで。非常にキレキレなお味で、こちらもミヌダルにぴったりでした。
そんな舞子さんが、「キャンさん、おそば召し上がりますか」と。せっかくなので、注文してみました。
このおそば、実は正真正銘の沖縄そばなのですが、麺に酒粕を練り込んでいるのだとか。
さっそくいただくと、きのこの出汁もしっかり効いていて、お出汁に麺がよく合う。なんとなく、沖縄そばというより、日本そばのような感覚。さらりと、いただいてしまいました。
ということで、この辺で、ひとりぶらり飲みの旅は終了。帰りにしっかりカラカラとちぶぐゎーを購入して、帰路につきました。
その時間、まだ夕方6時半。こういう飲みも、たまにはいいね。
ちなみに、購入したカラカラとちぶぐゎーは、まだ未使用。家飲みにぴったりな泡盛をプレゼントしてくださる、心優しい方……ご連絡、お待ちしております(笑)。
あわせて読みたい記事


