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OKITIVE編集部

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なぜ豆腐屋はスーパーから全面撤退した?移動販売で売上2倍、池田食品社長の逆転戦略【OKINAWA BUSINESS FRONTLINE】

沖縄で日々生まれる新しいビジネスと、挑戦を続ける企業の“いま”に迫る経済トーク番組『OKINAWA BUSINESS FRONTLINE』(沖縄テレビにて毎週土曜午前11時20分放送)。

沖縄の食卓に欠かせない島豆腐。
ラッパーを鳴らしながら街を走る移動販売で知られる豆富屋が「池田食品」です。
1983年創業の池田食品は、かつてスーパーへの卸売を主力としていました。
しかし2015年に全量販店から撤退し、移動販売へと大きく舵を切ります。
その結果、売上は撤退前の2倍以上となる約2億円にまで成長しました。

なぜ、安定した販路だったスーパーを手放したのでしょうか。
そこには、三代目代表取締役・瑞慶覧宏至さんの苦悩と決断がありました。

目次

美容師から豆富屋へ。三代目を襲った突然の悲劇

「豆で人生を豊かに」というメッセージを掲げる池田食品。
池田食品では「豆腐」ではなく「豆富」という漢字を使用。「腐る」という字に違和感を抱いた瑞慶覧さんが、「豆で豊かにする」という想いを込めているそうです。

三代目の瑞慶覧さんは、もともと家業を継ぐつもりはなく、19歳で福岡へ渡り、美容師として働いていました。
しかし、創業者である父が病気で他界。その3年後には、父の後を継いでいた兄も不慮の事故で亡くなり、瑞慶覧さんが会社を引き継ぐことに。
当時の経営状況は厳しく、財務や品質など、さまざまな問題を抱えていました。

作った豆富の半分が廃棄…スーパー撤退を決断

会社の立て直しを進める中、瑞慶覧さんが課題と感じたのが、スーパーへの卸売でした。
沖縄の豆腐は、温かい出来たてを納品し、売れ残った商品を回収する独特の販売スタイルがあります。池田食品では、納品と回収を1日に3~4回繰り返していました。
売れ残った商品は返品・廃棄となり、店舗によっては返品率が50%に達することも。
「朝、1時とか2時とか起きて豆腐を作り始めるんですけど、それを作ったものが半分廃棄されるって、悲しすぎるじゃないですか」
この状況を変えるため、2015年12月31日、池田食品は全量販店からの撤退を決断しました。

原点回帰の「移動販売」で売上は2倍以上に

大きな販路を失う中、瑞慶覧さんが目を向けたのが、昔ながらの豆富の移動販売です。
千葉や埼玉で成功している会社からノウハウを学び、3台からスタート。
現在は8.5台が稼働し、販売エリアも西原町を拠点に、南は糸満、北は名護まで広がっています。
スーパー撤退前には1億円に満たなかった売上は、現在では2億円を超えるまでに成長。リピーター率は92.5%に上ります。
さらに、撤退を機に商品のリブランディングも実施。国産大豆や県産のにがり・塩を使い、品質にこだわった商品を直接届けられるようになりました。

「豆富屋」から「大豆加工研究所」へ

池田食品が手掛けるのは豆富だけではありません。豆乳やおからも活用し、「島豆腐ショコラ」やおからサラダ、小麦粉不使用のガトーショコラなど、さまざまな商品を開発しています。
さらに、大豆タンパクを使ったフェイクミートの酢豚や、肉を使わないお重箱などにも挑戦。
「僕なんか豆富屋という認知ではなくて、ポジションとしては大豆加工研究所」
瑞慶覧さんは、大豆の可能性を追求しています。

次なる一手は?池田食品が描く未来

移動販売で成功を収めた一方、在宅している人にしか届けられないという課題も。そこで今後は、再びスーパーへの卸売にも力を入れ、将来的には移動販売と卸売の売上比率を5対5にすることを目指しています。
「値段だけではなくて品質で買われるように」
さらに、石臼で大豆を挽いてゆし豆腐を作る体験などの食育活動を通して、沖縄の島豆腐文化を次の世代へつないでいく考えです。
美容師から豆富屋へ。幾多の困難を乗り越え、伝統を守りながら新たな挑戦を続ける池田食品。その経営戦略と今後の展望に注目です。

挑戦を続ける経営者の思考に迫る「OKINAWA BUSINESS FRONTLINE」YouTubeで見逃し配信中。

毎週土曜午前11時20分放送(沖縄テレビ)「OKINAWA BUSINESS FRONTLINE(オキナワ ビジネス フロントライン)」

沖縄で日々生まれる新しいビジネスと、挑戦を続ける企業の“いま”に迫る経済トーク番組『OKINAWA BUSINESS FRONTLINE』。沖縄を舞台に、県内の有名企業や注目企業のキーマンがスタジオに出演。ここでしか聞けない経営の裏側や戦略など、トークと取材映像を交えて分かりやすく伝える。
過去の放送もご覧いただけます。

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