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2026ドラフト注目!沖縄尚学・末吉良丞は何位指名?甲子園優勝投手のケガと復活、プロが評価する本当の実力
アマチュア野球のトップ選手たちが待ちに待ち焦がれているドラフト会議(10月22日)まで残り1週間を切った。
2009年より会場にファンを招待(2020年〜22年までコロナ禍のため無観客)し、“運命の日、お母さんありがとう”と題して一大イベントさながら感動ミニドラマを挟み込んだ構成で「ドラフト中継」をやるのが恒例となった。“お父さんありがとう”ではないのか、という疑問も生じるが、そこはご愛嬌だ。
とにかく、選手たちの人生を大きく左右するドラフト会議では幾つものドラマが生まれた。
1978年江川卓「空白の一日」、85年涙のKK(桑田・清原)、89年史上最多の8球団指名パイオニア野茂英雄、2012年大谷翔平の進路転向など、ドラフト制度自体を揺るがす社会問題にまで発展した事例もあり、アマチュア選手たちの単なる進路決定の分岐点という括りではなくなっている。
目次
高校2年夏の時点、競合ドラフト1位クラス予想していた
沖縄高校野球史上初の全国に通用するパワーピッチャーとして1年夏から注目され、MAX150キロのストレートと伝家の宝刀スライダーで高校2年夏の甲子園優勝ピッチャーの沖縄尚学の末吉良丞。
高校2年夏の甲子園優勝した時点では、私のなかでは確実にドラフト1位候補だった。いや、むしろ何球団競合するのかと騒がれるほど超目玉だった。
甲子園後の9月に沖縄県那覇市で行われたU-18 WBSCでは高校2年生で唯一選ばれ、日本代表のエースとして獅子奮迅の活躍を見せ準優勝に導く。
当時、日本ハムの坂本晃一スカウトは、「やっぱり末吉君ですよ。日進月歩の成長です。常に考えて投げていますよね。
ストレートが走っていたらグイグイ押しながらも緩急をつけて、変化球もキレや精度を回ごとに修正しています。
アメリカ戦は過去ベスト3に入る投球内容じゃないでしょうか」、
ソフトバンクの加藤領健スカウトは「末吉君は1年生から見ていますが、順調に大きく育っています」と語るなど、
各球団の目利きたちも、残りの1年間でどれだけの成長曲線を描いてくれるのか楽しみで仕方がない様子だった。
また、MLB関係者にも話を聞いてみると、
「末吉君は落ち着いていて完成度が高い。スライダーも一級品で、いきなりアクセルを吹かすことはありません。
絶えず一定しています。スーパーラウンドのアメリカ戦の序盤は、まるでプロ野球を見ているかのような両先発のレベルでした。
身長は175cmですが大きく見えるし、左ですし、体格はまったく問題ないです」
日米球界を巻き込むほどの超逸材だったのは間違いない。
それが、夏の大会〜U-18 WBSCまでの酷使がたたって今年4月上旬に左ひじ靱帯損傷の疑いが診断されてから末吉の野球人生における成長曲線が緩やかに停滞する。
時代の寵児としてさらなる飛脚が期待されただけに、プロ野球関係者はショックを隠しきれなかった。
3カ月強の間一度も実戦で投げずにリハビリに励んだおかげで、県大会準決勝に先発、決勝ではリリーフでMAX147キロを出し、復活の狼煙を上げた。
最後に夏の甲子園では初戦の横浜戦に先発し、3イニング、66球、被安打6、失点3、奪三振0で降板。期待が大きすぎただけに一気に評価が落ちた気がする。
3カ月強一度もマウンドに立たずにずっとリハビリをし、復帰してまだ3試合目が夏の甲子園初戦。
それも優勝候補の横浜戦。確かに球は上ずり空振りを取れず、スライダーも当たられた。
MAX157キロの世代No.1ピッチャーと注目される織田翔希が相手だっただけに余計に力んでしまったのもあったのだろう。初めて見る末吉の姿だった。
今年の沖縄の夏は、意外にも早く終わってしまったのだ。
キレッキレッの伝家の宝刀のスライダーはプロでも十分通用!
夏の2連覇が果たせなかったが、野球の神様に愛された末吉に名誉挽回のチャンスは巡ってきた。9月7日からのアジア選手権に向けての日本代表に選ばれたのだ。
8月27日、侍ジャパンU-18は早稲田大学との練習試合を行い、1対0の最終回に末吉が登板し、146キロをマークし無失点に抑え、順調な復調ぶりをアピールする。
そして、侍ジャパンU-18壮行試合での大学代表戦、7対1でリードされるなか9回に末吉が神宮のマウンドに立った。
最初に対戦するのは、代打の法政2年生井上和輝。一年秋で4本の本塁打を放ち、3季で27試合、37安打、本塁打7、打点28、打率0.346の天才スラッガーの呼び声が高く、2年後のドラフトの超目玉となるバッター。
後に語り継がれるであろう高校、大学と世代の違うスター同士の対峙は、野球ファンにとって垂涎の対決だった。
末吉はこの井上に対しストレートで真っ向勝負し、1ボール1ストライクの3球目135キロのインコースのストレートで詰まらせてセカンドゴロ。続く、3番、4番を打ち取り、キレのあるスライダーでは空振りを取るなど甲子園より確実に状態が良い投球を見せる。MAX136キロではあったが、強いストレートで大学代表のクリーンナップを危なげなく抑え込んだ。
NPB関係者も「甲子園の時よりボールに勢いがある。スライダーのキレが戻ればプロ予備軍の大学代表といえどもそう簡単に打つことはできない。
ポテンシャルはすでに証明されている。要は高校2年の夏の状態までに戻ることができるのか。クレバーの彼ならやってくれるでしょう」
プロは見ているところをきちんと見ている。
そもそもピッチャーが150キロを連発すればいいというわけじゃない。
150キロ以上のストレートを投げても横浜の織田投手は智辯和歌山に滅多打ちを食らった。
要は、スタミナとコントロールと球の強さと伸び、そしてメンタルを兼ね揃えたピッチャーだけが一流という域に到達できると考えている。
プロ側の評価は落ちてない?2位以内に指名は確実か?
末吉の凄さは、150キロ以上のスピードではなく、球の押し出す強さだ。130キロ台中盤でも六大学一のスラッガー井上を抑え込んだのがいい例だ。
惜しくもアジア選手権では決勝ラウンドの韓国戦に途中から登板し1回持たずに2失点と打たれてしまったが、海外での慣れない球場だったし、そんな日だってある。
1試合打たれたからって評価がガタ落ちする投手なんかではない。
体調さえ良ければ末吉のスライダーがそう簡単に打てやしないのは、大学代表との壮行試合でも実証済みだ。
2025年パ・リーグホールド王の松本裕樹投手は、盛岡大付属高3年夏の県大会で肘を痛め甲子園3回戦で滅多打ちを食らったが、2014年ソフトバンクからドラフト1位で単独指名。
また仏教大学4年時に左肩を痛めていた中日の大野雄大投手も2010年ドラフトで1位に単独指名されるなど、プロ側は致命傷な怪我でない限り、伸びしろとポテンシャルを冷静に分析して1位評価するものだ。
末吉だって、上記の2人と負けず劣らずのポテンシャルの持ち主だ。
おそらく2位以内に指名されるだろうと思っている。
問題は、どこの球団が指名するかだ。
設備が整い、高卒投手をじっくりと育成できる球団に是非入ってもらい、2年間みっちり身体を整えて鍛えれば、3年後開幕一軍で必ず投げられるはず。
それはなぜかというと、末吉良丞だからだ。
彼が持っている強運は、まさにスターの星の元に生まれたもの。
10月22日のドラフト会議が楽しみで仕方がない。
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