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くらしと経済編集部

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企業も官公庁も注目。レシートは情報の宝庫

小林
こんにちは。小林美沙希です。
買い物をする度にもらうレシート。
そのレシートが「情報の宝庫」として、注目を集めているようです。
野村証券那覇支店支店長の北田敦司さんに伺います。宜しくお願いします。

北田
宜しくお願いします。

小林
私もそうですが、普段買い物をしているとレシートを貰ってもその場で捨てている、という人が多いように感じます。

北田
今はそうかもしれませんね。ですが、これからは「捨てるのが勿体ない」と思えるほど活用できる場面が増えそうなんです。

小林
気になります。詳しく教えて下さい。

企業も官公庁も注目。レシートは情報の宝庫

北田
身近な例で言えば、レシートを撮影するだけで、金額や商品カテゴリーといった情報が入力され、自動で家計簿をつけられるアプリが開発されていたり、他商品を購入したレシートを撮影して応募するだけで賞品がもらえる、というキャンペーンも増えています。

小林
こうしたキャンペーン最近よく目にしますが、企業側にどのようなメリットがあるのでしょうか?

北田
実は今、企業側にとって、レシートは消費者の購買行動を詳しく分析できる「情報の宝庫」として注目されています。
先ほどお話ししたキャンペーンにも、膨大な数のレシート情報を収集することで、消費者の購買に関するデータを入手したい、という企業の狙いがあります。

小林
いわれてみれば、どのような商品を、どのような組み合わせでどのタイミングで買ったのか、レシート1枚で全て知ることが出来ますね。

企業も官公庁も注目。レシートは情報の宝庫

北田
さらに詳しい情報を知ることも出来ます。
あるデータ分析支援企業では、大手家計簿アプリと連携して、数万人が撮影したレシート情報を、独自の画像解析システムで分析しています。
このシステム、店舗によってレシートの商品表記が異なっていても、同じ商品として特定できるほど精密な技術があり、競合商品への乗り換え実績や店舗ごとの売れ筋商品など、横断的な情報の分析が可能になっています。

小林
ここまで詳しく知れるとは、驚きです。

企業も官公庁も注目。レシートは情報の宝庫

北田
レシートにはそれだけ役立つ情報がのっているということです。
それを裏付けるように、先ほどお話ししたポイントがもらえるサービスにとどまらず、あるスタートアップ企業では、アプリでレシートを撮影するだけで、1枚あたり1円から10円が振り込まれるサービスなど、様々な取り組みをはじめています。

小林
レシート情報と引き換えに、現金がもらえるサービスまであるんですね。

北田
民間企業だけではなく、国もレシートの有用性に注目しています。
総務省では、2018年1月から「家計調査」の調査手法にレシートをスマートフォンで撮影する方式を取り入れています。
背景には、調査対象となる家庭が家計簿をつける負担を減らす、という狙いがあるようです。

小林
まだまだ可能性が秘められていそうですね。
今後さらに新しいアイディアが登場することに期待します。
北田さんありがとうございました。

※本記事では、2020年1月に沖縄テレビ「くらしと経済」で放送された
生活に役立つ経済情報を分かりやすく紹介しています。(掲載内容は取材時点の情報です)

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