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くらしと経済編集部

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サブスクの最新動向

後間
こんにちは。後間秋穂です。今回は「サブスクの最新動向」について野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいます。

宮里
よろしくお願いします。

サブスク最新動向

後間
近年よく耳にするようになった「サブスク」とはどのようなサービスなのでしょうか。

宮里
はい。「サブスク」とは「サブスクリプション」の略で、月額課金・定額制で契約するサービスのことを指します。
以前から続いている月額・定額制のサービスと言えば新聞や雑誌の定期購読等が挙げられますが、近年登場した「サブスク」には、モノを所有するのではなく、必要な時に借りて利用するサービスが多いのが特徴です。
新聞購読などのサービスが企業目線で料金やサービス内容が決められていたのに対し、サブスクはユーザー目線のニーズに応えて料金やサービス内容を変化させることができます。

後間
なるほど。では日本でのサブスク市場は拡大傾向にあるのでしょうか。

宮里
はい。サブスクという言葉が新語・流行語にノミネートされたのが2019年です。
その後、2020年に国内で新型コロナウィルスの感染拡大が始まり、サブスク利用者は大きく伸びたと言われています。
日経新聞の調査によりますと、2020年10月にはサブスクをひとつでも使う人の数は、同じ年の1月と比べて1.5倍にまで増えました。
しかし、今年6月の時点の利用者数はピーク時に比べ3割減少しています。
それでも新型コロナが流行する直前の2020年1月に比べると1.1倍の水準です。
増減はありましたが、サブスク利用者はコロナ前よりも多い状況が続いています。

サブスク国内利用者の推移

後間
サブスクの利用者数は、在宅時間の増減と関係があったようですね。
一方で、最近「サブスク疲れ」という言葉も耳にするようになりました。
これはどういうことなのでしょうか。

宮里
はい。月額・定額で様々な価値を感じとることのできる「お得感」で広がったサブスクですが、利用者が複数のサブスクと契約して、それぞれのサービスを十分に使いきれないまま月額を支払う状態が続くと、サブスクのメリットを感じられなくなってしまいます。
民間調査会社が「サブスクのデメリットや不満」を利用者に聞いたところ、「あまり利用できずに元を取れないと感じてしまう」や「結果的に割り高になってしまうことがある」などの回答が上位となりました。
こうしたデメリットを感じたり、デメリットを避けるために契約と解約を細かく繰り返したりする煩わしさを「サブスク疲れ」と感じている人もいるようです。

サブスクサービスのデメリットや不満ポイント

宮里
サブスクサービスの種類によっても解約率にバラつきがあることが分かっています。
メガネやコンタクトレンズのように日々使うものについてはお得感を感じやすく解約率は低い傾向にあるようです。

サブスクサービスの解約率

後間
なるほど。利用者の「お得感」は重要なポイントですね。
ところで、沖縄ならではのサブスクサービスというのも展開されているのでしょうか。

宮里
はい。コロナ禍では、テレワークが急速に普及しましたが、テレワークを利用してリゾート地で休暇を楽しみながら働く「ワーケーション」も新たなトレンドとして注目を集めています。
こうしたワーケーションのニーズを踏まえ、沖縄に定額で滞在できるサービス「Re:Sort@OKINAWA」が生まれています。

後間
今後もサブスクの新たな展開が楽しみですね。宮里さん、ありがとうございました。

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