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OTV報道部

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ミツバチたちが海のサンゴを守る! SDGsに繋がる取り組み「ハニー&コーラルプロジェクト」

恩納村が中心となって2022年から3年前の2019年にスタートしたSDGsに繋がる取り組み、ハニー&コーラルプロジェクト。ミツバチたちの力で海のサンゴを守る取り組みは、この3年間でどのような広がりを見せてきたのか。

ミツバチが海のサンゴを守る仕組み

恩納村の畑の一角に置かれた養蜂箱。ミツバチたちが海のサンゴを守るというプロジェクトがスタートしたのは2022年から3年前の事。

恩納村役場 桐野龍さん
「ミツバチを使った環境保全プロジェクトを始めます」

恩納村役場に勤務する赤土の流出防止について助言や、指導を行う農業環境コーディネーターの桐野龍さんが中心となり始まった「ハニー&コーラルプロジェクト」

「ミツバチはよく働く」「おかげで畑をきれいにしようという気になる」

遊休地など、管理されていない畑からの赤土流出を防ぐ。

その仕組みとは…

恩納村役場 桐野龍さん
「ミツバチの蜜源をここに作るんですけど、その花がこの赤土が海に流れるのを防止する役目もしているのでみんなで種を植えて、いっぱい花を咲かせましょう」

遊休地を蜜源することに加えて農家が養蜂も兼ねることで、ハチミツの販売収入を農家が得られるようになることも目指す。

2022年から、この3年で恩納村内の畑に約20箱、養蜂箱が設置された。

2022年9月30日、プロジェクトメンバーで養蜂家の池宮崇さんは、設置した養蜂箱の状態を確認するため、ある畑を訪れた。

養蜂家の池宮崇さん
「順調で健康そう」

畑の持ち主、津波古政廣さん。

津波古政廣さん
「もともとは親父がいろいろ、ミカンやらサトウキビやらやっていたんですけど、畑はほうっていたんですけど、いい機会だったので村と協力しながら赤土対策もやりながら」

レモンの他にハーブやドラゴンフルーツなどを栽培している。

津波古政廣さん
「蜂もやってると可愛くなってくるし、よく働くんですね。これがあるおかげできれいにしよう、花を植えようという気になりますよ。自然によくなるんじゃないですか」

実際に体験し、SDGsを学ぶホテルの取り組みも!

津波古さんの畑では、これから新たな取り組みが始まろうとしている。

恩納村にあるリゾートホテル、ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄が準備を進めているのが、ホテルの宿泊客向けの体験プログラム。

自転車に乗って地元の農家を訪ね、見学しながらハニー&コーラルプロジェクトについて学ぶというもので、ホテルのSDGsの取り組みの一つ。

ハイアット リージェンシー瀬良垣アイランド 沖縄 長谷川好恵さん
「蜂を飼うことが、何故あのサンゴとか海を守ることに繋がるのかを実際に地域の方から聞くということで、地域の人とも触れ合っていただいて、実際見て聞いて、いろいろ感じていただけるようなプログラムにしたいと思っております」

この日はホテルのスタッフが実際に畑を訪れ、体験した。

養蜂家の池宮崇さん
「これが女王蜂」

恩納村の草木や果物を蜜源に採れたハチミツ、そのお味は…?

ホテルのスタッフの方
「すごく味が濃いですね。爽やかでおいしい!」

養蜂家の池宮崇さん
「いろんな花が、環境が良くて」

ホテルのスタッフの方
「想像以上に味が濃い、恩納村のいろんな味が詰まってるような感じですかね」

ホテルのスタッフの方
「いろんなお客様に試していただきたいなと思います」

ハイアット リージェンシー瀬良垣アイランド 沖縄 長谷川好恵さん
「ホテル単体としてSDGsとかっていう取り組みを行ってきたんですけれども、やっぱりその中で地域の皆さんと一緒に作っていかないと、できない部分っていうのがすごく多くて、赤土問題というところに私達もすごく海を綺麗に守りたいっていうのがあったので、そこにすごく賛同できるなと思いまして」

貴重な恩納村のハチミツに

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランドはこのプロジェクトに賛同し、2021年にハチミツを買い取りスイーツを考案・販売した。

しかし、自然養蜂のハチミツは供給量がまだ安定していないため、ホテルへの販売はまだ先になりそうだ。

恩納村役場 桐野龍さん
「農薬を使わない、ホルモン剤とかそういうのも使わないということでやってるので、本当に採れにくい状態で、採れる蜜の量が少ないというのは今大きな課題なんですけど、それだけいいものなので、本当に貴重な恩納村のハチミツになってくるのかなと思います」

養蜂家 池宮崇さん
「やっぱり何年も続けないと強いミツバチ育たないのでトライ中といえばトライ中ですね」

まだ小量しか採れないという課題を希少価値とも捉え、これからも揺るがず自然養蜂を続けていく。

地域の人たちや企業による連携の輪

恩納村役場 桐野龍さん
「丁寧に繋げていくことで確実に根付くプロジェクトになるかなと思っていて、本当に皆さんの協力で少しずつ拡大してきてるので、赤土対策で始まったんですけど、それが少しずつこの陸域全体の環境保全をして恩納村として、海も守るし、陸も守るっていうちょっと話大きいんですけど、そういう形で拡大していければなと思ってます」

地域の人たちや企業と連携し、プロジェクトは確実に広がりを見せている。地域の宝である青い海を構成するサンゴを守る。ミツバチを通して取り組みの輪が広がっている。

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