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OKITIVE編集部

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「夜釣りの怪」おきなわの恐怖体験⑤【琉球トラウマナイトリアルストーリー】 

実際の恐怖体験を元に制作された「琉球トラウマナイトリアルストーリー」(4月25日(火)よる8時、沖縄テレビで放放送)。
今回は番組で紹介したリアルストーリーを実際の投稿を元にOKITIVEでお届けします。

夜釣りの怪

投稿者Kさん(仮名)のリアルストーリー。

若い頃に住んでいた離島で体験した話。
当時は独身だったこともあり暇な時間の大半を趣味の魚釣りに費やしていた。
初心者の私でさえ意外と簡単に魚が釣れるのが楽しくてのめり込んだ釣り三昧の日々。
単独行動が基本の私は平日の仕事が終わってからの夜釣りがメイン。
魚が釣れるポイントを探して夜な夜な車を走らせ島内の様々な海岸をさ迷った。

ある日の職場にて私は聞きたくなかった情報を耳に入れてしまう。
地元出身の同僚と魚釣りの話で盛り上がり、お気に入りの釣りポイントを話したところ、その海岸へ行くのは止めた方が良いと諭されたのである。
地元では幽霊が出るとの噂で有名な心霊スポットになるのだと。
同僚:「その海岸で深夜に釣りをしていると遠くの方から人の呼ぶ声がして・・・」
K:「止めてくださいよー。その話しを聞いたら怖くて釣りに行けなくなるじゃないですか!」
その後、詳しい話は聞けず、私は同僚からの忠告を聞かなかったことにした。

その晩、同僚からの忠告を無視して、早速お気に入りのポイントにて一人で釣りを始めた。

風も弱く波も穏やかで釣れそうな気配だけど、珍しく雑魚しか釣れない。時刻は午前零時過ぎたあたりで、そろそろ帰ろうかな~と思い始めていたところ
「オーイ、オーイ・・・オーイ、オーイ・・・」
遠くの方で人を呼ぶような声が数回聞こえた気がした。
しばらく間をおいてから、「オーイ、オーイ・・・オーイ・・」またもや人の声が三回。先ほどより近くで聞こえた。

魚も殆ど釣れなくなっていたし、時間も遅いから帰ろうと決断。
帰り支度にとりかかっている私の後方から、
「オイ!オイ!」
今度はハッキリと聞いた。少し怒っているような野太い男性の声が二回。
紛れもなく私に対して向けられた声。しかしそこには誰の姿も見つけられない。

急に怖気づいてしまい今すぐ帰らなければ、こんな場所にはいられない、としゃがみ込んで釣り道具の片付けに慌てふためいていると
「フフフ…オイ」
直ぐ後ろから吐息のような微かな笑い声に続いて女性の囁き。

後ろを振り返ることが出来ず、その場から無我夢中で駆け出した。
同僚からの忠告を無視したことを悔やみながら。

帰宅してから、釣り道具の一部を海岸に残したままだと気が付いていたが、あの海岸に明るい時間帯でさえも二度と近づくことはなかった。

もしかしたら、あれは男女二人組による手の込んだイタズラだったのか?と思ったりしたこともある。しかし、それは断じてありえない。
人の気配は微塵も感じられなかった背後から唐突に吐息を感じる耳元で感情を抑えきれず思わず漏らしたような微かな笑い声のあとに女性が囁いたのだ。
「フフフ…オイ。この海岸には出るのよ」

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