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OTV報道部

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「もう一回式を挙げたい」沖縄でのリゾ婚が過去最多 非日常のロケーションが最大の魅力

2022年の1年間で、沖縄で結婚式を挙げた県外のカップルが1万8000組を超え、過去最も多くなった。

新型コロナの感染拡大で一時期大きく落ち込んだものの、再び活況に沸くリゾートウェディングの今を取材した。

2022年の沖縄でのリゾートウェディングは1万8430組

青い空、青い海、そして南国のあたたかな雰囲気の中、2人が愛を誓う「リゾートウェディング」。
2022年、沖縄でリゾートウェディングを実施した県外のカップルは1万8430組だった。

提供:沖縄リゾートウェディング協会

新型コロナの流行前を大きく上回り、県が調査を実施して以来、最も多い数となった。

挙式に参列した人たちは1組あたり平均20.9人。
リゾートウェディングのために来県している人たちは、およそ24万8000人にのぼると推計されている。

コロナで大打撃を受けた業界が一気に回復できた背景には何があるのだろうか。

沖縄リゾートウェディング協会 翁長由佳 代表理事
「コロナ(流行)直後は件数が減っていて、事業者も本当に苦労しました」

県外のカップルに向けて、沖縄での挙式について積極的に情報発信を行っているのが沖縄リゾートウェディング協会だ。

協会では、沖縄で式を挙げたいと望むカップルに対し、コロナ禍で沖縄に来られない間、キャンセルではなく延期を勧めるなど、状況が落ち着いたらいつでも受け入れられるよう準備を整えていた。

提供:沖縄リゾートウェディング協会

沖縄リゾートウェディング協会 翁長由佳 代表理事
「キャンセルすることなく受け入れた結果、海外に行けないカップルや、(コロナで)挙式を控えていたカップルが2022年、一気に沖縄に来ていただけました」

フォトウェディングが全体の4割超 コロナや円安の影響で沖縄が身近に

沖縄で式を挙げるカップルが増えている一方、コロナ禍の影響で挙式のかたちも変化している。

コロナ流行前は、教会で式を挙げる一般的な「チャペルウェディング」が主流だったが、今は沖縄の海や自然、城跡などのロケーションで写真を撮る「フォトウェディング」が人気で、全体の4割以上を占めている。

沖縄リゾートウェディング協会 翁長由佳 代表理事
「コロナ禍でたくさんの方を呼べなくて、カップルだけが(沖縄に)来て写真を撮って、結婚式は地元で行うというかたちも増えてきています」

提供:沖縄リゾートウェディング協会

さらに…。

沖縄リゾートウェディング協会 翁長由佳 代表理事
「海外で(式を挙げる)料金が高めということもあり、海外ではなく身近なリゾート地というところで沖縄を選んでもらう傾向にあります」

提供:沖縄リゾートウェディング協会

コロナや円安の影響で海外へ行くハードルがなかなか下がらず、沖縄は県外の人々にとって国内のリゾート地としてより身近になっているようだ。

非日常のロケーションで式を挙げられるのは幸せ

県内のウェディング市場が拡大している中、チャペルや披露宴会場などの新規開業やリニューアルも加速している。

2023年7月、八重瀬町に新たに開業したサザンチャペル キラナリゾート沖縄で式を挙げたのは、埼玉県から訪れた加川義和さんと里子さんの夫婦だ。

加川義和さん
「大人数より、家族や近しい友人と少人数でより距離の近い結婚式をやりたいと思いました」

この日参列したのは、新郎新婦の家族や友人などおよそ30人。

少人数で行われるのもリゾートウェディングの特徴だ。

参列者は…。

結婚式に参列した人
「リゾート婚3回目!自分は結婚式を地元でしました。(沖縄で)もう一回したいです」

結婚式に参列した人
「やっぱり海がいいですよね。景色がいいです」

結婚式に参列した人
「今回初めて参列しました。ハワイと沖縄でしたかったのですが、費用の問題もあり、新婚旅行で来ました。沖縄は海外みたいな感じです」

結婚式に参列した人
「海もとても綺麗ですごくよかったです。景色が全然違います」

この式場を開業したのは、東京に本社を置くブライダル企業大手のノバレーゼで、今回沖縄初進出となった。

サザンチャペル キラナリゾート沖縄 稲田哲也 ゼネラルマネージャー
「“景色”がポイントになっています。ゲストの方が過ごすひとときや、そこから見る景色がおもてなしに一番大切です」

式を挙げた2人は…。

沖縄テレビ 山城志穂 記者
「沖縄の良さはどこですか?」

加川里子さん
「非現実的なところです」

加川義和さん
「海ですかね。青い空と。あとは突然のスコール。それも含めて良かったです。ロケーションもそうですし、非現実的な感じで結婚式を挙げられるというのは幸せだなと思います。楽しかったです」

加川里子さん
「関わってくれる人が全員温かかったです」

県民にとって身近な景色は、県外から訪れる人々にとっては非日常のロケーション。

沖縄でしか見られない海と空の美しさ、そして豊かな自然が一生に一度のよき日をさらに特別なものにしている。

サザンチャペル キラナリゾート沖縄 稲田哲也 ゼネラルマネージャー
「(沖縄は)国内外の皆様にとって特別な場所です。リゾートで結婚式をしたい、開放的な空間で結婚式をしたいという新郎新婦が多くいらっしゃいます」

挙式の費用や観光消費額を含め、年間で334億円もの経済効果を生んでおり、沖縄の観光産業の大事な柱となっているリゾートウェディング。

2023年は2022年より沖縄を訪れるカップルが増えることが見込まれていて、今後のさらなる発展が、コロナで傷ついた沖縄に潤いをもたらすと期待されている。

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