平一紘監督に聞いた！旧盆恒例、沖縄ホラーエンタメ「琉球トラウマナイトレジェンド2023」撮影の裏側

旧盆が近づいてまいりました。お盆の恒例、琉球トラウマナイトレジェンドの季節ですね…！
今年は石垣島で撮影も行ったそうです。
総合演出の平一紘監督へインタビューを行いました。

－平さんお疲れ様です！
琉球トラウマナイトの季節がやってきましたね。
今年は総合演出ということでインタビューさせていただきます。よろしくお願いします。
今回、本島を飛び出して石垣島での撮影がメインでしたが、いかがでしたか？

平監督（以下、平）
「よろしくお願いします！
そうですね、今回重要な役どころで子役が必要だったんですが、現地でオーディションをしました。そこで１０名以上名乗り出てくれて、1 名選ばないといけないので心苦しかったですが、同時に琉球トラウマナイトの知名度が上がっていることを知ってうれしかったです。
大変なことと言えば、物理的に機材運びが大変だったくらい（笑）。
でも現地で協力してくれた方も多く、たくさんの出会いもありました。
水中で使用する“重り”を地元のダイビングショップに貸していただいたりとてもありがたかったです。」

－確かに荷物は大変そうですね…
石垣島の自然のシーンが作中にたくさん出てきますね。

平
「そうそう、自然の中で撮るにあたって天気が一番心配でした。撮影前に石垣島へ下見に行きましたが、ずっと雨でした。とても心配していたんですが、撮影日はずっと晴れてくれました！
夏の沖縄とそれ以外の沖縄の景色って、本当に「色」が違うんですよね。今回、沖縄のいい色が全部に出てたなと思います。」

－もってますね～笑。こればっかりは運と言うか。晴天の中で撮影できてよかったです！
次に今回の俳優陣についてお伺いします。
主要キャストである、東盛あいかさん・渡久地雅斗さん・津波竜斗さんについて教えてください。

平）
はい、まず東盛さんですが彼女が演じたアマネは「ある秘密」を持っているので、ミステリアスな雰囲気を持っている事が必要でした。
オーディションをしてミステリアスさを持っている女優さんは何人かいらっしゃいましたが、一番何考えてるか分からない人が東盛さんでした（笑）
“何を考えてるか分からない”人物が“何を考えてるか分かった”時にドラマ的に一番くるものがあると思ったので、東盛さんをキャスティングしました。

そして主役のタクマを演じた、渡久地雅斗。
彼とは色々作品を作っていた仲なんですが、今回のオーディションをした際に一番前準備をしてくれたのが彼だと思います。
オーディション会場に入ってきた瞬間なんとなくタクマっぽかったんですよ。
役に対して真剣に向き立って作りこんできてるのも分かったし、アマネとのデートのシーンがあるんですがアドリブも多く楽しく盛り上げてくれました。
また、彼が歌と三線が特技ということで「とぅばらーま」（八重山の代表的な民謡で男女の情愛を交換する唄）を使うことになり、設定も少し変更しました。
そうすることでタクマという人物がしっかり出来上がったと思います。

最後に民宿の主、宮良を演じた津波竜斗。
主人公と違うキャラがいいなと思ったので雅人の薄顔に対して顔も濃く、芝居も味くーたーな竜斗に演じてもらいました（笑）。
ドラマ内の 2 人の掛け合いにも注目してもらいたいです。

あと、ドラマって出来上がりのシーンとは全然違う順番で撮影したりするのですが、今回はラストシーンを初日に撮ったんですよ。
スケジュールの都合や久宇良の浜という遠いところでやることもあり…。
役者としては気持ちを作るのが大変だったかも知れません。」

－なるほど。いいメンバーで取り組めたんですね。
今年は「ラブストーリー」が主に描かれてるという点が今までと違うと思うのですが、撮ってみていかがでしたか？

平
「去年はお盆のお話を描きました。離れてもきっと死者は近くにいるという話。
初恋クロマニヨンの松田さん演じる去年の主役は、霊感が無く亡くなった奥さんが見えない、少し悲しい役でした。視聴者のみなさんはとても共感できたと思います。
ちょっとネタばれになるので沢山は話せませんが今年は共感するのがちょっと難しいと思います。
共感できないけど、感動できるのか？という挑戦を込めた作品に仕上げました。
今回は「永遠にあるものは果たしてあるのか」がテーマだったりします。
愛情だったり、距離だったり、時間だったり。
トラウマナイトは何か呪いや怖い事件が起きて解決していく、みたいな話が多かったですが、今年はラストシーン後、主役２人のこれからの人生の行方に想像してほしいです。
未来を想像させる。それは今までの作品とは違う所だと思います。」

－さらにオンエアが楽しみになりました！
最後に視聴者の皆さんに一言お願いします。

平
「ドラマの中の謎を楽しんでいただいたり、誰もが経験する切ない瞬間に自分を重ねてみたり、いろんな楽しみ方ができると思います。大浜青年会の皆さんによる旧盆のシーンも必見です。石垣島の大自然の中で繰り広げられるストーリー、ぜひごらんください！」

－平監督ありがとうございました！
石垣島在住の方はロケ地も見たことある場所が多いかと思います。大浜青年会による旧盆での踊りや唄が楽しみです。

監督名／略歴
平一紘
1989年8月29日生まれ沖縄市出身、在住。
特技：特殊メイク。地元の百貨店を退職し、沖縄から最高の映画を発信することをめざす映像制作チームPROJECT9を結成、多数の自主制作映画を発表。第3回未完成映画予告編大賞グランプリならびに堤幸彦賞を受賞し、自身初の劇場映画『ミラクルシティコザ』(’22)は沖縄でロングランヒット。

琉球トラウマナイトレジェンド2023

【番組概要】
人気ホラーシリーズ「琉球トラウマナイト」が今年も放送！
今回放送するのは、沖縄に古くから伝わる昔話や伝承を現代風にドラマ化する「レジェンド」！
2023年8月29日（火）よる7時より沖縄テレビ8チャンネルにて放送！
暑いこの季節、背筋も凍る恐怖体験をお見逃しなく！

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