“歴史の第一歩”になる1stコンサート「THE START」目前！！緊張の全体リハをレポート【アクターズLog.】

数々の実力派アーティストを輩出した「沖縄アクターズスクール」。その第二幕を彩る、新たな沖縄の才能・B.B.WAVES jr.メンバーを追う青春密着応援番組『アクターズTune！』が毎週土曜あさ10:55～絶賛放送中だ。
【アクターズ Log.】は番組と並走しながら、時には番組内容を深掘りし、時には違った視点からのアプローチで、世界を目指すフレッシュな才能とそのインストラクターたちを立体的に記録する試みである――。

いよいよ11月19日に迫ったファーストコンサート「THE START」。B.B.WAVES jr.の初となるステージを目前に、本番のステージングを見据えた全体リハーサルが行われた。歌とダンスのパフォーマンスはもちろん、曲間の移動や立ち位置なども含めたきめ細かな調整。B.B.WAVES jr.でこれから先高みを目指すがゆえに厳しい判断を下す牧野アンナさん。そして選抜により、ステージに立つことが出来ないメンバーも…。並々ならぬ気合いを持って臨むファーストコンサートを見据えた、緊張感漂うリハの様子をお届けする。

「1秒でも“素”に戻る瞬間があったら駄目」

「今の動きから次の動きに行く瞬間、“素”に戻る瞬間が1秒でもあったら駄目。今回はプロとしてステージに立つってこと。それは、歌でも踊りでも、ちゃんと自分の責任を果たさなければいけないということだからね」

アンナさんの言葉が練習場の張り詰めた空気を伝ってメンバーたちの心身に響く。本番約2週間前となる11月の初め、当日のステージの大きさを意識したパフォーマンスをするため、いつものレッスンスタジオとは違う会場でリハが行われた。

披露する楽曲を、選抜チームごとにチェックする。メンバーは地声で歌唱しながら、フロアに貼り付けられた立ち位置を確認するための番号を目印にして、踊って動くための自分の空間の確保しつつ、全体のフォーメーションを考慮した移動の感覚も身体に叩き込んでいる。
特に曲間で多くのメンバーが入れ替わるシーンでは、その移動がスムーズにいくように入念な確認が重ねられていた。

小学生から高校生まで、皆が緊張感を湛えた真剣な表情だ。メンバー同士でも位置どりや振りを細かく確認・指摘し合う雰囲気が当たり前になっているのが頼もしい。出番ではないメンバーも、ソデの方で曲に合わせて歌い、リズムをとり、ほとんど皆が常に動き続けている。

時折、リラックスしたりおどけたりする仕草で場を和ませるメンバーもいた。が、この後本番のステージに立てるか立てないかが決する瞬間が訪れるということもあり、空気はやや重い。

悔しさをエネルギーに

一通りのチェックを終えると、「気持ちを入れてやれたかどうか」を主な判断基準にして、アンナさんの口からコンサート出演の選抜メンバーが発表された。惜しくも選ばれなかったメンバーが思わず顔を両手で覆う。少しすると、鼻をすする音も聞こえてきた。

「名前を呼ばれなかった人には、“足りなさ”があるということです。『今までやってきたことでは駄目だったから、アップグレードをしないといけない』という考え方で自分に向き合ってください」

加えて、アンナさんは「曲を身体に“入れる”」ということも強調した。歌とダンスの動きを「覚える」のではなくて、考えなくても身体が動くレベルまで持っていくのが“入れる”ということだ。その状態を最低限のラインにしなければ、覚えたことを考える「間」が発生してしまうため、先にも指摘していたようにパフォーマンスで素が出てしまうことになる。

たとえそれが一瞬だったとしても、その緩みは観客には伝わってしまう。他のメンバーがパフォーマンスに徹していれば、よりコントラストが効いて悪目立ちしてしまいかねない。
アンナさんは、選ばれなかった個々のメンバーに対して丁寧かつシビアな指摘をした上で、こう続けた。

「外されて、その後どう動くのかが重要だよ。その悔しさをエネルギーにして、バネにして、もっと頑張ろう。自分で自分のことを『選ばれなかったから駄目だ…』って否定したら終わり。次に向かう気持ちも自分で決めることだし、ただ落ち込んでる時間は何にもならない。どうせだったら、その時間も踊ろうよ」

「THE START」のステージへ

ステージに立てないメンバーが出てきたことで、立ち位置の細かい修正や調整がその都度発生する。残りのメンバーはその都度すぐに対応していく。

こうした場面では、アンナさんを始めとするインストラクターの的確な指示もあるが、メンバーたちがそれを身体でも感じた上で、常に「どう動くべきか」を能動的に考えていることでアクターズ的な「反射速度」みたいなものが生まれている。
その空間には、ダンスという身体全体を使った動きを通じた、言葉以外の膨大な情報量を常にやりとりしている濃密なコミュニケーションの気配を確かに感じた。

要は、めちゃくちゃレベルの高いことをやっているということである。

そんなせめぎ合いの只中でスキルをブラッシュアップしているメンバーたちは、アクターズが再始動した当初に比べると、冗談抜きで驚くほどの成長を見せている。
それは、今回は残念ながら選ばれなかったメンバーたちにも同様に言えることで、これからどれだけの振れ幅で上昇していくかは未知数。アンナさんの言葉通り、悔しさをエネルギーにしてブチ上がる可能性の方が大きいだろう。

本格始動から約半年で駆け上がってたどり着いた「THE START」のステージで、B.B.WAVES jr.はどんな第一歩を踏み出すのか、期待は高まるばかりだ。

関連リンク

新番組「アクターズTune！」では、沖縄アクターズスクールの新生B.B.WAVESメンバーとしてエンターテインメントの世界のスタートラインに立った沖縄出身の子どもたちが、歌や踊りなどパフォーマンスに汗を流し、ひたむきに情熱を注ぎながら、成長を遂げていく過程を追っていく青春密着応援番組。

＞見逃し配信はコチラ

関連記事

ポジティブに突き進むB.B.WAVES jr.の2人のリーダー　球美×光の“バディ”対談【アクターズLog.】

＞記事を読む