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OTV報道部

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「当初はカップリングだった」かりゆし58「オワリはじまり」誕生秘話

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かりゆし58 (左から)中村洋貴(Dr)、前川真悟(Vo/Ba)、宮平直樹(Gt)、新屋行裕(Gt)

2021年12月30日放送の「OTVLiveNewsイット!年末SP ともに前へ2021」に出演したかりゆし58のメンバー。SPライブでは新たな年への希望を込め「オワリはじまり」を披露してくれた。今回は公開収録直後に2022年の展望や2010年にリリースされた代表曲「オワリはじまり」の誕生秘話を伺った。

————今回の公開収録を振り返って
前川
「自分たちのステージというよりはこの1年を振り返るっていうなかで、いろんな方と出会いがあって、年の瀬に新しい初めましてがあるのはなんかいいなと思って過ごさせてもらいました。」

————かりゆし58としては今年はどんな1年だったか
前川
今年は自分たちの好き嫌いに関わらず音楽と離れる時間を持てたので、そうじゃない時間の大事さみたいなものを知ることができた1年じゃないかなと思います。

「当初は特に強い思い入れは無かった…」オワリはじまりはもともとカップリング曲だった

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「オワリはじまり」の作詞作曲を手掛けたボーカルの前川真悟

————今回披露した「オワリはじまり」、どのように誕生したのか
前川
「当初はメンバーもスタッフも特に強い思い入れがある感じではありませんでした。リリース当時はシングル曲のカップリングでしたし(笑)。作ったというよりは生まれたという感じ。産みの苦しみがあったかも覚えていないくらい不思議な感覚だったので。」

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2010年にリリースされた「雨のち晴れ」。「オワリはじまり」は当初カップリング曲だった.

————「オワリはじまり」をリード曲にしようという手ごたえは無かった
前川
「僕だけメンバーに言ってたんです。でもメンバーは『いいんじゃない』みたいな感じで聞き流すようにスーッと流れて、気づいたときには全然違う曲がシングル曲としてリリースされてました。(笑)」
宮平
「タイミングですね、いろんな。」
新屋
「みんながボーっとしているタイミングだったよね(笑)。」
前川
「メンバーはあれからずっとボーっとし続けています(笑)。」

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————どのように多くの人に広がった
前川
「テレビの人気バラエティ番組で使って頂いたのがきっかけだったと思います。単身スーダンに渡り、激しい内戦の戦火の中で人を救っている日本人医師の河原さんを特集したVTRに添えて頂きました。」
宮平
「元々できた当初は僕らだけの曲だったかもしれないんですけど、いろんな場所で『好き』って言ってくれたりとか、甲子園の時に使ってもらったりとかしてて、どんどんみんなの曲になっていって、嬉しいですよね。」

————当時はこれだけ愛される曲になるとは思ってなかった
前川
「一番そう思っていたかも。でもそうなってほしいという願いもあった。期待してないとかじゃなくて、本当に透明なままの気持ちで向き合えたから、この曲がどんな数字を生み出すかとか、どんな風に人に響くかっていうのもあんまり考えず、『かわいい子ができたな、行っといで』みたいな感じだったので。ガッカリもビックリもあまりしてない感じというか、人と音楽が出会うってこういうことかもなと思って歌ってます。」

「やり残したことはないかい…」音楽を離れていた自身への問いかけ…、バンドとしての再出発を誓った時に曲が誕生した

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デビュー当初の写真

前川
「(オワリはじまりの)リリースは11年前ですが、実はサビの『もうすぐ今日が終わる、やり残したことはないかい』という部分はデビュー当初からすでにありました。僕らが音楽の道に進むきっかけになったのが20歳を越えた頃に開かれた同窓会で、メンバーはもともと同級生とか幼なじみで、それぞれ音楽とはかけ離れた仕事をしてたんです。このまま自分の人生ずっと続いていくのかなという迷いとか疑問を感じたタイミングでメンバーに再会し、そこでバンドを結成しました。その時はバンドで成功しようっていうよりは、30歳までには自分がこの人生で良かったと思えるような道にいるとか、自分の家族だったり、自分のパートナーが、この人と一緒になってよかったとか、こいつが息子で良かったって思ってもらえる人間になるのが目標だったんです。ちょうど『オワリはじまり』がリリースされるタイミングが僕らが30歳の節目を迎えるときでした。バンドとしては色んなご縁のおかげで、『良い結果』と呼べる所にはいさせてもらったなと思うんですけど、目標には辿り着いたけど、じゃこの先俺たちは音楽を続けるべきなのか、そこで家に戻って自分が胸張って家族として大黒柱になっていくべきなのかとかは、メンバーで一度確認したタイミングでありました。」

————バンドを続けるという決断をしたタイミングで「オワリはじまり」が誕生した
前川
「僕らから人様に何か言えるようなことはおこがましくてあんまりないんですけど、続けるのか、やめるのかを自分たちで問いかけたときに、続ける方を選んだ結果、今皆さんの僕らが前に立てている。続けてみる方に賭けてみるというか続ける方を選んでみたら、1日1日がより愛おしく思えてきた。続ける方、やめない方を選んでよかったなと思います。」

沖縄が本土復帰50年を迎える来年は「国際通りに雪を降らせたい!」

————来年は沖縄が本土復帰50年を迎える
前川
「今ですね、できれば国際通りとかなんですけど、雪を降らせたいなと思ってて。できれば積もって雪だるま作れるぐらいとか。ちょっと50年目にこの島はやっぱり面白いなって島の人が思ってもらえるようなことをやりたいなと思ってます。」

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執筆:遠藤駿
沖縄県那覇市出身 那覇高校卒業後、琉球大学に進学 2013年にOTV入社 制作部ディレクターを経て現在、報道部記者

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