コラム
【高校サッカー選手権大会 沖縄代表の振り返り】沖縄・西原高校、好セーブを連発するも1点遠く惜敗
第100回全国高校サッカー選手権。31大会ぶりの出場となった沖縄県代表の西原高校は一回戦で神奈川県の桐光学園と対戦し1対0で敗れました。新型コロナウイルスの影響で約4カ月間チーム練習が出来なかった西原イレブンの奮闘を振り返ります。
全国選手権初勝利を目指し挑んだ西原イレブンは、立ち上がりから積極的に相手に襲い掛かります。
前半6分、FW座覇駿選手(3年)が飛び出しゴールを狙いますが、枠を捉える事が出来ませんでした。
試合は徐々に全国屈指の激戦区・神奈川を勝ち上がった桐光学園に主導権を握られ、激しい守備から攻撃に繋げるサッカーで西原ゴールに迫られます。
前半だけで10本のシュートを打たれますが、ゴールキーパー仲村太希選手(3年)が体を張った好セーブを連発し、チームを何度も救います。
0対0で折り返した後半も粘り強い守備をみせていた西原。
しかし、後半13分にコーナーキックから一瞬の隙をつかれ先制点を許してしまいます。
西原イレブンはその後、スーパーサブのFW池原青海選手(3年)を投入し、なんとか追いつこうとしますが、桐光学園の激しい守備の前にボールをうまく繋げず、シュートを1本も打つことが出来ずに試合終了。
西原は1対0で敗れ初戦突破はなりませんでした。
試合後、西原高校の玉城真哉監督は「これまでで一番粘り強く戦った。1対0で悔しいけど選手たちは頑張った」と評価しました。
特にゴールキーパーの仲村選手に対しては「気迫あふれるプレーでチーム全体を奮い立たせてくれた」と3年間の努力の成果を称えました。
沖縄は新型コロナウイルスの影響で5月末から約4カ月間チーム練習ができず、選手たちは個人で自主練習するしかできませんでした。
玉城監督は「選手たちは公式戦1戦1戦で課題を見つけ成長してきた。もっと試合をさせてあげたかった」と話します。
苦しい時もチームを引っ張ってきた玉城俊輔主将は試合を終えて「やり切った気持ちと、悔しさが半分半分」と語りました。
「素晴らしいピッチで全員が全力を出し切れたことは良かったが、やはり1点差は悔しい」「ゴール前の守備は出来ていたので、あとは攻撃に転じた時に相手の激しい球際を冷静に対応できれば勝機はある」と今後の可能性を感じました。
最後に玉城主将は「コロナ禍で練習できない期間が長かったが、選手ひとり一人が希望をもって練習してきたからこそ全国で戦えた。後輩たちには常に練習から全国の強豪を想定して高い意識で取り組んでほしい。次回101回大会こそ全国大会初勝利をつかんでほしい」とエールを送りました。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/沖縄テレビ 大城良太)
(写真提供:西原高校サッカー部)
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