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AIを使い80年前の白黒写真をカラー化し話題に「色が…遠い時間軸でもつなぐ…」戦前・戦中・戦後と沖縄の在りし日を収める

ホリーニョさん
「これは1945年首里で沖縄戦の地上戦が行われているなかで逃げている親子の姿なんです。この画面の向こう側にこの方々が今もいて、単純に時間と空間がずれているだけだと思います。まずはそういう“地続き”というか80年経っても人間は人間としてまったく変わっていないと感じます」

書籍化にあたっては歴史研究者が監修に入り、撮影の日時や解説も掲載されている。

2019年から続けてきた活動でカラー化した写真は300枚以上に上る。
多くの人の目に触れることを意識していると話すホリーニョさんは、白黒写真で記録されたなかに写る悲惨な戦争の光景から現代の私たちとのつながりを探し続けてきた。
ホリーニョさん
「残されている戦時中の写真はすごく残虐で見るのが苦しいです。だからこそ入り口として女性や子ども、駅の風景など自分たちの生活とどこかでつながっているようなものを探しているんです」
カラー化した写真を目にすることで沖縄戦の実相に触れるきっかけとなってほしいと話す。
ホリーニョさん
「色というものが人と人とを遠い時間軸でもつなぐ可能性があるものだと感じていました。沖縄の歴史にどこか当事者として向き合いながら、歴史を追体験するようなことができたらいいなと思っています。そういうイメージを一つ持っています」

カラー化された写真は、いまを生きる私たちに歴史の当事者として、沖縄戦とのつながりを気付かせてくれる。
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