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“沖縄移住”総まとめ!沖縄県に住むならどこが良い?本島(南部・中部・北部)や離島、リゾート地、市街など…リアル移住体験記
目次:”沖縄移住”総まとめ!沖縄県に住むならどこが良い?
・モデル武智志穂は沖縄県南城市に移住のリアル
・大都会!?那覇に移住した独身男性ぶっちゃけ談
・沖縄移住で開業しゴミ拾いダイバー東真七水
・独身女性は世界の誇れる海がある恩納村へ移住
・『沖ツラ』作者はうるま市に移住して作家活動を
・いちばん小さな町に沖縄移住して見つけた幸せのカタチ
・毎日が非日常!?北谷移住にこだわった10年のリアル
・沖縄北部の名護移住は都会と自然のゴールデンバランス
・石垣島移住16年!酸いも甘いも知った私の本音物語
・独身〜家族ライフステージで激変!私の沖縄移住ストーリー
・便利すぎる楽園・豊崎で見つけた究極の沖縄移住生活
・子育て世代必見!地元民が明かすリアル糸満移住ライフ
・沖縄移住者が明かす、愛すべき沖縄のナゾ25連発!
・沖縄移住…あなただけの「最高の沖縄」を見つける旅へ。
【10年経ってわかった本当の沖縄】与那原町で見つけた、私らしい幸せのカタチ

「沖縄移住」から、あっという間に10年。東京の喧騒を離れ、南の島で暮らし始めた一人の女性ライターが、今だからこそ語れるリアルな沖縄ライフをお届けします。
キラキラした憧れだけじゃない、でも、それ以上に愛おしい毎日。彼女が選んだのは、那覇市に隣接しながらも、古き良き沖縄の風情が色濃く残る「与那原町(よなばるちょう)」。便利な都会と、のどかな田舎のイイトコ取りができるこの街で、彼女は何を感じ、何を得たのでしょうか。
10年という歳月が教えてくれた、沖縄移住のリアルな光と影、そして人生を豊かにするヒントが、ここにあります。
私が沖縄へ、そして「与那原町」へたどり着いた理由
かつては、東京で時間に追われる毎日を送っていた、ごく普通の会社員でした。満員電車に揺られ、仕事に忙殺される日々の中で、「もっと人間らしい、心豊かな暮らしがしたい」という思いが、日に日に大きくなっていったのです。そんな時、心を癒してくれたのが、旅行で訪れた沖縄のゆったりとした空気と、そこに住む人々の温かさでした。
「いつかここに住みたい」―その漠然とした夢が、具体的な目標に変わった時、私の沖縄移住計画は本格的にスタートしました。数ある市町村の中から、最終的に私が選んだのが、沖縄本島南部に位置する与那原町。その決め手は、絶妙な「ちょうど良さ」でした。那覇市まで車で約20分という利便性の高さでありながら、家賃は比較的リーズナブル。そして何より、観光地化されすぎていない、地域に根差したローカルな雰囲気が色濃く残っていたのです。この街なら、都会の便利さと沖縄らしい暮らしの両方を手に入れられる。そんな直感が、私をこの街へと導きました。
最高かよ!10年経っても色褪せない沖縄暮らしの「光」
実際に始まった与那原町での生活。10年経った今も、沖縄移住して本当に良かったと心から思える、たくさんの魅力にあふれています。
1. 心に余白が生まれる「沖縄時間」
一番の変化は、時間の流れ方の感覚です。東京時代の「〜しなければならない」という強迫観念から解放され、心に大きな余白が生まれました。せかせかしない、焦らない。このゆったりとしたリズムが、日々の暮らしに豊かさをもたらしてくれます。
2. 「ゆいまーる」精神が根付く人の温かさ
ご近所付き合いが密で、本当に人の温かさに助けられる毎日です。畑で採れたばかりの野菜を「たくさん採れたから」とおすそ分けしてくれたり、子どもを気にかけてくれたり。この助け合いの「ゆいまーる」精神は、沖縄の素晴らしい文化だと実感しています。
3. 車を走らせれば、そこは絶景!圧倒的な自然との近さ
与那原町は海に面しており、少し車を走らせれば、南部ならではの美しいビーチや、緑豊かな絶景スポットに気軽にアクセスできます。仕事で行き詰まった時、美しい海を眺めるだけで心が浄化されていく。この自然との距離の近さこそ、沖縄移住の大きな醍醐味です。
4. 地域が一体となる豊かな伝統文化
与那原町には、440年以上の歴史を誇る「与那原大綱曳」という大きなお祭りがあります。地域の人々が一体となって祭りを盛り上げる姿は圧巻で、こうした豊かな文化が今も地域に根付いていることに、大きな魅力を感じています。
覚悟は必要!?ベテランが語るリアルな「影」
もちろん、10年間良いことばかりだったわけではありません。沖縄移住を夢見る人には、知っておいてほしいリアルな現実もあります。
1. 「車=足」の完全車社会と交通渋滞
まず、車がないと生活が成り立ちません。買い物、通勤、子どもの送迎、すべてに車が必須です。それに伴い、朝夕の交通渋滞は日常茶飯事。特に那覇方面へ向かう道は、時間が読めないこともしばしばです。
2. 湿気とカビ、そして虫との終わりなき戦い
沖縄の夏は、高温多湿。とにかく湿気がすごく、カビ対策は一年中欠かせません。除湿機やエアコンのドライ機能はフル稼働です。また、ヤモリは「家守」として愛されていますが、G(ゴキブリ)をはじめとする巨大な虫との遭遇は、今でも慣れません…。
3. 良くも悪くも「近い」人間関係
人の温かさは魅力ですが、そのぶん人間関係の距離が非常に近いと感じることも。プライバシーに踏み込まれていると感じたり、噂話の速さに驚いたりすることも。この距離感をどう捉えるかは、人によるかもしれません。
大変なことも愛おしい。10年目の私が、沖縄移住を心から勧める理由

渋滞や湿気、そして近すぎる人間関係。確かに沖縄での暮らしには、都会ではあまり感じなかった不便さや戸惑いもあります。でも、10年という時間を経て、今ではそんなネガティブな面さえも「これが沖縄らしさだな」と笑って受け止められるようになりました。それ以上に、この地で得たものの大きさを日々強く感じているからです。
都会の便利さやちょっとしたお金は手放したかもしれません。でも、その代わりに、お金では買えない心のゆとりや温かな人とのつながり、そして何より家族と過ごすかけがえのない豊かな時間を手に入れました。
沖縄移住とは、ただ住む場所を変えることではなく、人生の歩き方を見つめ直し、自分にとっての「本当の幸せ」を探すための大切な選択肢のひとつだと、筆者は思っています。
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