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絶景×絶品×癒し=「ピザ喫茶ミモザの木」リピーター続出の南城市を代表するピザ(南城市)

沖縄県南城市は自然の豊かさとお洒落なカフェが共存するグルメ好きや、カフェ巡り好きにとってはたまらないエリア。
そんな南城市でピザといえば真っ先に名前があがるのが「ピザ喫茶ミモザの木」(以下、ミモザの木)です。ピザの本場イタリアでの、男性が女性に感謝を込めてミモザを贈る習慣に由来し、愛情をたっぷり感じられる場所をめざしています。
たっぷりのチーズのなかから野菜やお肉が顔を出し、もちふわ食感の自家製ピザ生地がお客さんの胃袋をつかんで離しません。食べ応えのある一枚は、一度食べると忘れられず、リピーターが多く訪れるのだそう。
ちなみに、「ミモザの木」の魅力はピザだけではありません。まずは、訪れた人の心をほぐす店内外から望む絶景を紹介します。
目次
思わず深呼吸をしたくなる、南城市の絶景。「ミモザの木」の店内と外の景色

杉の温もりと自然光、緑あふれる窓辺の心地良い空間です。

午前10時の店内。太陽が高くあがると、陽射しが店内を明るく照らします。

店内からは津堅島などの島々、山や海や空が一望できます。

お店の外の広い庭には店名のオブジェがあり、景色を背景に写真スポットにも最適!

景色を背にすると「ミモザの木」建物全体が見渡せます。
南城市名物「ミモザの木」の小谷(おこく)ピザにはこだわりいっぱい!

取材中、あるお客さまが笑顔で「取材ですか?ここのピザ、本当においしいですよね。昨日も来たんですよ」と声をかけてくれました。実は私も同じように、続けて足を運んだ一人です。
「また食べたい!」と思わせる小谷(おこく)ピザには、生地作りから物語があります。
店主・山入端克広(やまにはかつひろ)さんは、かつて珈琲会社の営業職で、ピザ作りも飲食業も未経験のまま挑戦をはじめました。
最初に取りかかったのは、理想のピザ生地作り。試行錯誤を重ねても納得がいかず、思い描く味と食感には届きませんでした。
転機は、知人から紹介されたドイツ産のスペルト小麦との出会いです。試してみると、もっちりと弾力のある理想の生地に仕上がったのだそう。
最終的に、発酵機を使わず、冷蔵でじっくり寝かせる方法へたどり着いた山入端さん。管理には手間がかかりますが、旨味と香りが深く引き出せる生地へのこだわりは、いまも変わりません。
次に向き合ったのは具材選び。「ミモザの木」では地産地消を基本に、ピーマン、パプリカ、トマト、玉ねぎを使用しています。
新鮮さとおいしさを追求した結果、ミリ単位で均一に切られた歯ごたえのある野菜と、自家製の特製トマトソースを用意。
とろけ具合、焼き色がおススメのたっぷりチーズをのせて焼き上げれば、小谷ピザの香りと味わいが店内いっぱいに広がります。
とろ~り伸びるチーズからのぞく野菜とお肉の旨味が見事!「ミモザの木」のおいしさのカギはスーチカー

できたてのピザをやさしく引き上げると、チーズがとろ~り伸びます。
生地はしっかりしているものの、具材の重さに片手だけでは支えきれず、具がこぼれそう。すかさずもう片方の手を添え、具材が落ちる前に口を大きく開けてパクッと頬張りました。
先端に集まったチーズのなかからピーマン、玉ねぎ、トマトソース、熱々の具材が一気に口のなかへ。もちもちの生地、トロッとしたチーズ、シャキシャキの野菜の食感が見事に重なります。
さらにおいしさを際立たせているのは、自家製のスーチカー(沖縄の豚の塩漬け)が醸し出す、ほどよい塩味です。

小谷(おこく)ピザの具材のなかでも欠かせないのが、自家製スーチカー(豚の塩漬け)。スーチカーは沖縄の方言で、「スー」は塩、「チカー」は漬けるを意味します。
ピザの本場イタリアでは、パンチェッタ(豚バラの塩・ハーブ漬け)がよく使われるのですが、ミモザの木スタッフは、パンチェッタの代わりになるものを探し、沖縄料理のスーチカーに着目したのだそう。
スーチカーはほどよい塩味と脂っこくないさっぱりとした味わいが特徴で、アクセントとしても、ピザ全体のバランスを整える役割としても優秀な具材です。
ぜひ「ミモザの木」で、本場イタリアとはひと味違う、沖縄ならではのピザを味わってみてください。
ピザだけじゃない、コーヒーもおすすめ。キャラメルのような「塩オーレ」もどうぞ♪

「コーヒーという不思議な飲みものに魅了され続け、いまに至ります」と語る山入端さん。
実は、「ミモザの木」のはじまりはピザではなく、珈琲屋でした。
元々コーヒー会社の営業職だった山入端さん。「ミモザの木」の1階で「ヤマニハコーヒー」を構え、週に1度は自ら焙煎機に向かい、珈琲豆を焙煎しています。
「ミモザの木」のドリンクメニューのなかでも、ヤマニハコーヒーの「塩オーレ」は看板商品。
「塩」は沖縄本島の北西およそ40キロにある野甫島(のほじま)伊平屋村(いへやそん)の塩職人が手もみで仕上げた完全天日塩「塩夢寿美(えんむすび)」を使用しています。
料理雑誌の「旨(うま)い塩ランキング」で総合1位になるなど、県内外で根強い人気の塩「塩夢寿美」。そこに沖縄県産のきび糖と自家焙煎コーヒーを合わせ、まろやかさとコクを引き立てた味わいが特徴のドリンクが「塩オーレ」です。
「珈琲と塩?どういう味がするんだろう?」と不思議に思いながら口にすると、驚くほどまろやかで、まるでキャラメルのような甘さが広がります!ぜひ、ピザのおともに「塩オーレ」を選んでみてくださいね。
見つけた人だけが知っている、「ミモザの木」のロゴに隠された南城市小谷(おこく)の文字

「ミモザの木」をめざして車を走らせると、道沿いに少しずつお店の看板が現れます。ロゴには、右下に大きな木、左下に天使、その奥には高台に建つ「ミモザの木」が描かれており、大きな空には雲と鳥が浮かび、ミモザの花が虹を描くようにあしらわれています。
そしてもう一つ、小さな仕掛けが…。
よく目を凝らすと、南城市小谷(おこく)の「小谷」という二文字が隠れています!見つけられますか?
土地へのささやかで温かな敬意が込められた、心くすぐるデザインです。
「ミモザの木」には、訪れる人の心をくすぐる物語がいくつもあります。
杉の木に包まれた店内で味わうのは、ドイツ産スペルト小麦を使った生地にスーチカーをのせた小谷(おこく)ピザ。
塩職人の手仕事による塩を合わせ、キャラメルのような甘さに仕上げた「塩オーレ」。
どちらも「ミモザの木」でしか出会えない味です。
南城市小谷の風と景色に包まれながら、ゆったりと味わってみませんか。
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