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長嶺 真輝

長嶺 真輝

「キングスとファイナルで戦えたら」最高峰の舞台に戻ってきた伊佐勉HC…“B1の変化”への適応と新天地・京都でのやりがい

「勝利を届けたい」“歴史文化都市”京都にチームを根付かせる

「キングスとファイナルで戦えたら」最高峰の舞台に戻ってきた伊佐勉HC…“B1の変化”への適応と新天地・京都でのやりがい
記者会見で質問に答える伊佐勉HC=11月16日(長嶺真輝撮影)

伊佐HCは2007年、bjリーグに参入したキングスの創設初年度にアシスタントコーチに就任し、プロのコーチキャリアをスタートさせた。その後、沖縄にキングスを根付かせる一翼を担い、SR渋谷を経て、福井ブローウィンズでもクラブ創設時からチームを率いた。

沖縄と福井については、かつて「プロスポーツ不毛の地」と称された県だ。各チームに在籍していた頃に感じたファンの熱量の変化は、今も肌身に染み付いている。

「キングスも初年度は断トツに弱くて、お客さんが500人くらいしかいない試合もありました。けど、そこからクラブが大きくなるに比例してファンが増えていきました。福井も最初の頃はファンの方たちが応援の仕方が分からないくらいでしたけど、私がいた2年間で熱いファンが増え、最後のプレーオフはチームを強く後押ししてくれる盛り上がりがありました」

京都はプロスポーツ不毛の地ではないが、歴史文化都市とのイメージが強く、他地域に比べてチームを地域に根付かせる難しさがあるとされる。

それでも、ハンナリーズは2024-25シーズン平均入場者数が4,187人を記録し、来シーズンから始まる最高峰リーグ「Bプレミア」の参入基準をクリア。この数字は3シーズン前に比べて3倍近い。

これまで経験してきた土地の盛り上がりと似たような温度感を感じているのだろうか。伊佐HCは充実感を漂わせながらこう語った。

「沖縄にもハンナリーズカラーのユニフォームを着た方が相当いらっしゃっていて、どこに行ってもファンの方がいます。ホームゲームも試合前から選手の名前を呼んでくれて、すごく盛り上げてくれます。あとはやっぱり、勝利を届けることが一番の近道。そこに対して、僕らはいい仕事をできるようにやっていきたいなと思います」

ひたむきに戦い、絶対的な説得力を持つ「勝利」を多くの人に届ける。そして、チーム、バスケットボールを地域により根付かせていく。そのやりがいは、プロスポーツに関わる上で何事にも変えがたいやりがいがあるのだろう。

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