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OKITIVE編集部

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沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

観光需要が拡大する一方で、深刻な移動手段不足に直面する沖縄。この課題解決に挑む新たなタクシー会社「ゆいかじ交通株式会社」が、2026年3月16日のプレオープンを経て本格的に事業を開始した。4月7日には、南風原町の営業所で「出発式」が開催され、爽やかなブルーの車体と沖縄らしい制服が披露された。

深刻化する沖縄の「足」問題に挑む

沖縄県では近年、移動手段の不足が大きな課題となっている。2025年には観光客数が過去最多の1,075万人を記録するなど観光需要が拡大する一方、タクシードライバーの数はこの12年間で約半減。ドライバーの高齢化も進み、78%以上が60歳以上というデータもある。法人タクシーの実働率は56.6%にとどまり、人手不足から十分な供給ができていないのが現状だ。
こうした状況を受け、2024年10月に国土交通省による「準特定地域」指定が解除されたことを契機に、ゆいかじ交通は新規参入を果たした。同社は「移動で地域をカラフルに」というミッションを掲げ、地域に寄り添った交通サービスの提供を目指す。

「斬新性」と「経験」で業界に新風を

沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

出発式では、事業責任者の酒匂大氏が事業への想いを語った。同社の強みは「斬新性」と「経験」の両立にあるという。

「親会社であるnewmoの『地域の移動をカラフルに』という理念のもと、ゼロベースでタクシー業界をどう良くしていくかを考えています」と酒匂氏。一方で、大阪でのタクシー運営実績もあり、その経験と技術を基盤に沖縄での事業を展開できることが大きな特徴だ。

事業のターゲットは観光客と地元住民の両方だ。酒匂氏は「短期的な売上だけを見れば観光客が中心になるかもしれませんが、中長期的に見れば、地域の方々が元気であることが観光の魅力にも繋がります。まずは地域をしっかりと理解することに重点を置きたい」と話し、地域に根差したサービスを展開していく姿勢を示した。

若い世代が集まる理由

沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

ゆいかじ交通が特に力を入れているのが、若年層の採用だ。応募者の平均年齢は46.9歳、入社者に至っては38.5歳と、業界のイメージを覆す若さが際立つ。

若い人材が集まる理由について、酒匂氏は「業界が抱える課題に対し、我々がどう向き合っているかに共感してもらえているのではないでしょうか」と分析する。SNSやウェブ媒体を積極的に活用して情報発信を行うほか、タクシー業界への就職のハードルとなる免許取得についても、合宿免許の手配や費用負担といった手厚いサポートを提供。これまで業界に興味があっても一歩を踏み出せなかった層に門戸を開いている。

沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

「ゆいかじ」に込めた地域との共存

沖縄の交通課題に新風を。若さが強みの「ゆいかじ交通」が出発

社名の「ゆいかじ」は、沖縄の言葉で「結ぶ」を意味する「ゆい」と、「風」を意味する「かじ」を組み合わせたもの。「沖縄の方々から愛着を持って呼んでもらえる名前にしたかった」という想いが込められている。

酒匂氏は、「『かじ(風)』だけでは業界に嵐を巻き起こすようなイメージにもなりかねませんが、手前に『ゆい』を置くことで、地域の方々と助け合いながら事業を進めていきたいという想いを強く示しています。何か新しいことを起こすというより、既存の事業者の方々とも協力しながら、持続可能な状態を作っていくことが重要です」と語った。

現在、保有車両10台、乗務員7名でスタートした同社は、年内に50台体制、乗務員100名の確保を目指す。人と街を結び、沖縄に新しい風を吹かせる「ゆいかじ交通」の挑戦が始まった。

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