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くらしと経済編集部

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定年を待たずして退職する早期リタイアのひとつの形「FIRE」とは

後間
こんにちは。後間秋穂です。
定年を待たずして退職する「早期リタイア」のひとつの形として「FIRE」という考えが広まっています。
今回はその「FIRE」について、野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんに伺います。
宜しくお願いします。

後間 
まず、「FIRE」とはどういったものでしょうか。

宮里
はい。FIREとは、「Financial Independence, Retire Early(ファイナンシャル インデペンデンス リタイア アーリー)」の頭文字をとった言葉で直訳すると「経済的自立と早期リタイア」と訳されます。
FIREでは資産運用による経済的自立を目指し、若いうちは働いて投資の元手となるお金を貯蓄します。
そして、投資で得たお金で生活できる目途が立った段階でリタイアをします。

FIREとは

後間 
これまでの早期リタイアと「FIRE」ではどう違うのでしょうか。

宮里
はい。早期リタイアは、リタイア後は仕事をせず、それまでの貯蓄や退職金・年金などで生活していきます。
リタイアまでに蓄えた資産を取り崩して生活していくため、蓄えが目減りしていくのが早期リタイアです。

早期リタイアの資産減少

一方FIREの場合、投資などによる不労所得で生活費を賄っていきます。
そのため、それまでの資産を取り崩すことなく引退後の生活ができるメリットがあります。

FIREの資産運用

後間
では実際に、FIREを実現させるためにはどれほどの資金を用意する必要があるのでしょうか?

宮里
一般的には、「年間支出の25倍の資金」が必要といわれています。
例えば年間支出が300万円の場合、25倍の7500万円の資産があれば資金を減らすことなく運用益で生活ができるという考えです。
また「4%ルール」にも留意が必要です。
これは「生活費を投資資金の4%以内に抑えると生活費が目減りしない」といわれるルールです。

FIREを目指すための資産運用

後間
ではFIREを実現するためにはどのように資産を運用すればいいのでしょうか?

宮里
はい。FIREは資産の使い方や、収入の多さによって大きく4種類あります。
一つ目は「Fat FIRE」です。
こちらは就労所得なしで資産と運用益のみで生活ができるため、お金の心配がありません。

二つ目は「Barista FIRE」です。
こちらも資産は十分にあり、働く必要はありませんが健康保険に加入するなどのメリットを受けるためにカフェなどで好きな時間に働きます。

三つ目は「Coast FIRE」です。
こちらは資金の長期運用を行いますが生活費は働いた給料から捻出します。

最後は「Lean FIRE」です。
これは倹約をして労働をせずに資産運用や貯蓄の取り崩しをしながら生活を続ける状態です。
タイプにもよりますが、これまで一部の富裕層のみが可能だった「早期リタイア」とは異なりFIREは誰もが挑戦できる人生設計の一つとしての可能性を秘めています。

FIREが実現できれば住む場所も自由に選択ができるためここ沖縄も移住先の候補として人気が高くなっています。

代表的なFIREのパターン

後間
沖縄でも実際にFIREを実現させている人がいるんですね。
多様な人生設計の一つの選択肢として、今後も注目が高まりそうです。宮里支店長ありがとうございました。

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