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OTV制作部

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木村守監督に聞く!「琉球トラウマナイト リアルストーリー2022」の撮影秘話

琉球トラウマナイトの自主映画時代の木村監督・・・笑
写真:琉球トラウマナイトの自主映画時代の木村監督・・・笑

OKITIVEをご覧のみなさん、こんにちは!
ラジオ番組「琉球トラウマナイト かんこどりのなく夜」の桃Dことディレクターの比嘉桃子です(琉球トラウマナイトはテレビ以外にもラジオもあります)。
さて、「琉球トラウマナイト リアルストーリー2022」のインタビューも3本目になりました。今回は番組内ドラマ「三度見」を制作した木村守監督にお話を伺います。

目次

石垣島で本当にあった話をドラマ化

――木村監督、お疲れ様です。

木村守監督(以下、木村)
「どうもどうも、お疲れ様です。」

――さっそくですが、木村監督の作品「三度見」の見どころを教えてください!

木村
「今回は深夜のタクシーで起きた奇妙な『リアルストーリー』をドラマ化しました。『幽霊を見てしまったら二度見してはいけない。さらに三度見すると…どうなると思う?』って話です。実際に営業しているタクシー会社さんにご協力いただき撮影に臨んだのですが、今回の話に近い体験をしているドライバーさんが結構多かったことに驚きましたね。」

――あらすじとしてはタクシードライバーと幽霊の話ということですね。あるあるな恐怖体験なんですね。特にタクシードライバーさんは注目ですね…。

木村
「今回は、きいやま商店のだいちゃんのお父さんが体験したリアルストーリーなんです。石垣島内でタクシーの運転手をしているだいちゃんのお父さんは、ある日、深夜の人通りが少ない山道で手をあげている女性を発見したそうです。
その女性は、雨も降っていないのに何故か全身がびしょ濡れで… 『これは絶対、乗せてはいけない』と直感で感じたそうです…」

タクシードライバーはかなりの確率で恐怖体験をしたことがあるという…仕事中は基本1人だろうから想像するだけで怖い。
写真:タクシードライバーはかなりの確率で恐怖体験をしたことがあるという…仕事中は基本1人だろうから想像するだけで怖い。

――おお… 見てしまっても、タクシーの中に一人だと… 息が詰まりそうな恐怖感がありますね… 木村監督ご自身の心霊体験はありますか?

木村
「沖縄に来た当初からホラー映画やドラマの制作進行を担当することが多かったのですが、ロケ地を探す際に、土地勘がないので頻繁に踏み入れてはいけない場所に無断で立ち入ってしまい、謎の体調不良に見舞われることが多々ありました。今ではそういう場所に近づくと直感で解るので、必ず手を合わせてから立ち入るようにしていますよ。」

キャスティングの裏話

――身体が沖縄仕様になったのかもしれませんね。察知できるようになって良かったです。
ところで「三度見」の主演はFECの仲座健太さんですね。

木村
「はい。キャスティングについては、今回はFECオフィスから仲座健太さん、山城智二さん、仲本百合香さんの3名と、お世話になったタクシー会社の社長さんに出演していただきました。
主演の仲座さんは、きいやま商店のだいちゃんと横顔が似てるなぁと思いお願いしました。智二さんは、僕が何かやろうとするときにいつも一番最初に相談に乗ってくれる人で。仲本さんはただ立っているだけでもカッコよく画になるスーパーモデル。作品を制作することが決まった時点で、すでに頭の中でキャスティングは固まっていた感じです。」

出演するFECの山城智二さん、ハンサムの仲座健太さん
写真:出演するFECの山城智二さん、ハンサムの仲座健太さん

木村
「特別出演として、タクシー会社の社長さんが同僚役としてワンシーンだけ登場します。ロケ地で事務所をお借りする際、とても親身にご対応いただいたんです。その御礼として、作中にお姿を残しておきたいという僕のわがままを聞いてもらい、出演依頼をしました。快く引き受けていただいたことに感謝しています。」

――それはいい裏話ですね。社長さんがどこにいるか、オンエアを見ながら探してみようと思います。

タクシー会社の一角で撮影を行った。モニターをのぞく木村監督
写真:タクシー会社の一角で撮影を行った。モニターをのぞく木村監督

コミュニケーションのきっかけにしてほしい

――今回、特にこだわった点などはありますか?

木村
「今回は車社会の沖縄で、普段の生活の中で誰もに起こりうるシチュエーションだったので、よりリアルに感じるよう芝居のトーンを出来るだけ落としました。また原作の会話を再現しつつ、日常会話レベルまでセリフの数を減らしました。独特のまとわりつくような湿っぽい空気感が出来たかな、と思っています。」

不穏な空気が漂う夜道…じめっとしたドラマということなので皆様お楽しみに…
写真:不穏な空気が漂う夜道…じめっとしたドラマということなので皆様お楽しみに…

――木村監督はホラーはお好きですか?ホラーの魅力はどんなところでしょう?

木村
「これはあくまで自己流の楽しみ方ですが、ホラー映画はだいたい、怪奇現象やクリーチャーから逃げる被害者側の視点が主人公となって、視聴者が感情移入しやすいように作られています。ただ、追う側にもやむを得ず幽霊やクリーチャーになった哀しいバックボーンあるはずなのでそういった裏設定を調べたり考察するのも楽しみ方のひとつだと思っています。
たどってみると元ネタとして実際に発生した怪奇事件があったり、モデルになっている実在の人物がいたりして、その先には『なぜその題材で映画を作ろうと思ったのか?』という監督や脚本家の伝えたいメッセージやこだわりが垣間見えてきますので、視聴者の皆様にもぜひお試しいただきたいです。」

――裏設定などを知ると2度3度楽しめますよね。

木村
「実は正直、僕自身ホラー作品を観るのは苦手なので(笑) ほかの監督の作品とかも『なんて恐ろしいことを考えるんだ!』って思いながら指の隙間からいつも観ております(笑)」

――え!苦手なんですか!!(笑)  今回のオンエアでは視聴者の皆さんにどう感じて欲しいですか?

木村
「全部観終わった後の達成感から日々の恐怖に打ち勝つ自信に変えてもらったり、ホラーは学校や職場でも共通の話題になりやすいのでコミュニケーションのきっかけなどにしていただければありがたいです!あとは『深夜のわき見運転防止』のきっかけになればいいなぁと思っています。」

きっかけを貰う側から作り出す側に

――ホラーは苦手と伺いましたが、その苦手意識を乗り越えてまで、なぜ監督になろうと思ったのですか?

木村
「もともと映像作品を通して視聴していただいたみなさんから、何かしらの『きっかけ』が生まれることに喜びを見い出し、現在も映像制作を続けております。僕自身も、子どもの頃からずっとテレビや映画、ゲームなどの作品からたくさんのきっかけを貰ってきて、『きっかけを貰う側から作る側になりたい』と思いこの業界に足を踏み入れました。ただ、東京で映像制作ディレクターになるためには狭き門をくぐらねばならず、一度挫折しましたが、沖縄で再び奮起し現在に至ります。」

――なるほど。今後の目標などはありますか?

木村
「沖縄には優秀なスタッフ、魅力的なキャストが本当にたくさんおりますので、作品を作り続けることで多くの人に『きっかけ』を伝えられたらと考えています。」

――業界の後輩に伝えたいことがありましたらお願いします。

木村
「僕はまだ全然偉そうなことを言える立場ではありませんし、むしろ現場で学んだ15年が一瞬で覆されるほど映像技術が発展してきています。でも、やり方は変われど『伝える』という映像の役割は変わらないし、それを創っているのは人であり観る側も人です。思いやりを大切に日々お過ごしくださいませ。」

監督名/略歴
名前:木村 守
職業:フリーランスディレクター
誕生日:1980年5月25日 茨城県笠間市生まれ 血液型O型
出身地:東京都国立市 

<略歴>
2006年 沖縄に移住 映像制作会社 有限会社シー・エム・シー 入社
CMやドラマの制作進行業務を経て2008年にCMディレクターデビュー
その後9年間、主にTV-CM・ミュージッククリップ・TV番組のディレクターとして活動
2017年 有限会社シー・エム・シー 退社
現在フリーランスディレクターとして活動開始
沖縄県浦添市在住 既婚 1児の父

琉球トラウマナイトリアルストーリー2022

SC-1Presents琉球トラウマナイトリアルストーリー2022

【番組概要】
沖縄の芸能人が体験した恐怖体験を再現ドラマ化!
2022年4月26日(火)午後7時55分より沖縄テレビ8チャンネルにて放送!

>番組情報はこちら!

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