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「島暮らしは全部ネタになる」大阪から沖縄移住23年、黒島と石垣島で見つけた夫婦のかたち
東京から沖縄本島の那覇まで南西に約1,600km、那覇からさらに南西に約400~500km離れた場所に位置する八重山諸島は、石垣島を中心とした12の有人島と多くの無人島から構成されています。
この連載では、石垣島を中心に八重山諸島の島々に暮らす移住者から「島暮らし」のリアルな体験談や思いを紹介していきます。
今回は、大阪出身で八重山に移住して23年目の新城 美保(あらしろ みほ)さん52歳を紹介します。
目次
大阪から八重山へ
Q:出身地はどこですか?移住して何年目になりますか?
A:出身地は大阪で、移住歴23年です。黒島に16年暮らし、石垣島拠点は7年目になりました。
Q:家族構成を教えてください。
A:夫婦ふたり暮らしです。
Q:お仕事は何をしていますか?
A:石垣島のペンギン食堂で会社員として働きながら、副業でチャイローゼという店名で、chai(チャイ)とサモサのお店をしています。
Q:お住まいはどうしていますか?
A :石垣島では、会社の社宅で暮らしています。黒島には古民家があります。
黒島で人生のパートナーと出会う
Q:移住した理由を教えてください。
A:黒島で夫と出逢ったことがきっかけです。
Q:島の魅力を教えてください、それはなぜですか?
A:黒島は、ハート♡のかたちをしているところ。牛と自然と伝統芸能とおもしろい人たちかなぁ。
石垣島は、大自然が近くにありながら便利な街なところ。そして、いろんなところからやってきた人たちと繋がれるところ。その距離感がちょうどよくて、心地よいです。
Q:移住してよかったことを教えてください。
A:黒島では、おもしろい人だらけやったけど、おじぃおばぁと出逢えて島での暮らし、伝統芸能などいっぱい学べて可愛がってもらったことが何よりの財産です。黒島で、新婚時代、懐中電灯を持った夜遊びおばぁ3人組が毎夜やってきたのも懐かしく良い思い出です。
黒島で「島嫁市」を主催したことで、島外の友達やご縁が増えました。そのご縁が石垣島暮らしにも繋がっているところがあります。ふたつの島で暮らせたことで、島暮らしの世界がグンとひろがったのもよかったことですね。
Q:移住して困ったことはありますか?
A:家業の牧場が赤字経営で借金があり、どんな仕事もやったけど、親戚に勧められてまさかの「全国でも有名な”新婚”番組」に出演!賞金で借金の一部を返済したのは自慢です。
小さなコミュニティなので、人の噂話や、プライバシーがないところも大変でした。勝手に家に入ってくるビーチャー(酔っ払い)や、おじぃおばぁや知らん人もいて困りましたね。今となってはみんな話のネタです。
地域の行事に参加して出会った伝統芸能
Q:地域の行事に参加していますか?
A:結婚する前、黒島の民宿に住み込みで働いていました。移住したその日の夕方から、おかみさんに誘われ、豊年祭の奉納舞踊の練習がはじまり、どっぷり伝統芸能にはまりました。
ほぼ毎晩真夜中まで踊りの練習!半分はおばぁたちとのユンタク(おしゃべり)。泣いたり笑ったり青春の日々でした。
石垣島でも、ジラバ(うた)や方言を学んだり、行事に参加してみたいなぁと思っています。
黒島と石垣島の違い
Q:島の医療はどうですか?
A:黒島に住んでいた頃は医師のいない数年間があり、持病がある夫は何度かヘリで運ばれたり朝一便の船まで我慢したりする時もありました。石垣島では、救急車を呼んだら10分以内に来て心底安心できます。
Q:本土に帰ることがあればどのくらいの頻度で帰りますか?
A:年に一回くらい帰ってますが、両親が高齢になり、グループホームにいる父の認知症が進んでるので、もっと自由に頻繁に帰省を増やして出来るだけ親孝行したいです。
Q:買い物はどうしていますか?
A:黒島では、商店がひとつだけだったので、CO・OPさまさまでした。石垣島はスーパーもあるし、ネットもあるので困らず買い物できています。
黒島と石垣島の2つの島で暮らしてきた美保さんに、今後の目標や、やってみたいことを聞いてみました。
美保さん
大阪のインド喫茶で働いていたことがあり、黒島に住んでいた頃、島嫁市でchai(チャイ)とチャパティをふるまったら、みんなが喜んでくれました。
昨年、友人主催のイベントに呼んでもらったことがきっかけで、chai屋さんデビュー!chaiを楽しもうぜ!って意味で屋号を『チャイローゼ』にしました。
chaiに合う食べ物でテイクアウトできるものを考えていたとき、「あ!サモサええんちゃう?(サモサ=インドを代表するスナック)」って思って、まずは、サモサの物々交換=サモカツをはじめてみました。すると、みんな島の食材をくれる!くれる!ありがたやぁ。
その後も、サモサのアイディアが止まらない!いろんなイベントからお声かけを貰えるようになり、この2月からspicechaboさんの店舗を、日曜日だけ間借りさせてもらって夫婦でチャイローゼを始めました。
夫は、黒島では牛飼いでしたが、病気や障がいがあり。就労支援事業所に通うようになったのですが、しばらくすると引きこもりに。夫の夢が夫婦でお店をすることやったので、今回のご縁に感謝です。夫の生き甲斐にも繋がり、薬も以前より減らすことができました。
島の食材を活かしたちょっとおもしろくて、みんなが福福したきもちになれるchaiとサモサをこれからも作っていきたいなぁと思っています。いろんな島にも出張したいです。
美保さんと夫の正之さんが作るサモサは、どれひとつとして同じ形のものはありません。三角形なのにとんがっていない、コロンと丸みがあり、ちょっとほっとするような愛らしいフォルムで、まさに美保さんと正之さんが醸し出すやさしい雰囲気そのものです。
笑顔で話す美保さんを見ていると、今後のチャイローゼの活動がどのように広がっていくのか楽しみになります。
石垣島を訪れる際は、ぜひチャイローゼへ!
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