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健康応援マガジンkenko ISLAND編集部

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「腸」と「気分」の密な関係。腸内環境をととのえるレシピ

腸内環境をととのえるレシピ

腸の調子が悪いと、気分まで落ち込んでしまうことがあることをご存知ですか?脳に次いで多くの神経細胞があることから、腸は「第二の脳」とも呼ばれています。腸の調子をととのえることは、気分を左右する脳の働きにも大きく影響します。本記事では、腸内環境を良い状態でキープするためのヒントを紹介します。

「腸」と「気分」の関係とは?

腸をととのえることは精神の安定を図ることとどんな関係があるのでしょうか?今回レシピを監修していただいた管理栄養士の友利由希さんに教えてもらいました。

「例えば、ストレスを強く感じたりイライラしている時というのは、言ってみれば脳が闘争モードになっているということ。少し専門的な言い方をすると、交感神経が活発な状態なんです。腸の状態をコントロールするのは副交感神経で、リラックスした状態で動きが良くなるんですね。なので、交感神経が活発になりすぎると腸の動きは鈍ってしまうことになるんです」。

腸の調子をととのえるためには、リラックスできる副交感神経が働いている時間帯が必要とのこと。逆に言うと、脳がずっと闘争モードのままだと、腸内環境が悪化し、例えば下痢になったり便秘になったり、せっかく食べてもうまく消化ができなくなり栄養摂取もできなくなってしまいます。それによって全身の倦怠感などにつながり、身体も心も元気のない状態につながりやすくなるのです。

腸内環境悪化の予防に役立つ食材

腸をととのえるレシピとして誌面で紹介したのは、「玄米ツナリゾット」、「ファイバースープ」、「お芋きんちゃく」の3つ。どれもとても手軽に作れて、なおかつ腸内環境をととのえ、悪化予防に効果的な「食物繊維」たっぷりの食材を使ったレシピです。

「きのこ類やお芋、玄米は食物繊維が豊富な食材の代表格ですね。食物繊維は小腸で消化、吸収されずに大腸までいくので、整腸作用があるのはもちろん、栄養の吸収をゆっくりさせる働きがあるので血糖値が上がりにくいという利点もあります。ただ、あくまでもサポート的な役割なので、善玉菌をダイレクトに増やせる発酵食品と一緒に日々の食事に取り入れるといいですね」と友利さん。

玄米ツナリゾット

豆はビタミンも食物繊維もとても豊富なので、「ミックスビーンズ」を使うのもおすすめ。玄米の代わりに、同じく食物繊維が豊富な大麦を使うのも◎。プチプチとした食感も楽しめます。

[材料]2人分
・ツナ缶 1缶
・ニンニク(チューブ) 約1センチ
・冷凍ベジタブルミックス 100g
・玄米パック 1パック(150g)
・トマトジュース 1缶(180cc)
・顆粒コンソメ 小さじ1/2
・コショウ 少々
・粉チーズ お好みで

[作り方]
1 玄米パックは表示の通りに加熱して戻す。
2 小鍋にツナ缶(油ごと)、ニンニクを入れて火にかけ、温まったらベジタブルミックス、顆粒コンソメ、コショウを入れ軽く炒める。
3 トマトジュース、玄米を入れて混ぜ、全体的になじんだら火を止める。
4 器に盛り付け、お好みで粉チーズをかける。

ファイバースープ

シイタケの代わりにきのこ類ならなんでもOK。鍋を使わずに丼などを使って電子レンジでチンすればできる、手軽さNo.1!少し濃い目の味付けにして春雨を入れて、カロリー控えめでヘルシーな夜食にするのもおすすめ。

[材料]2人分
・エノキ 60g
・シイタケ 2個
・冷凍餃子 4個
・カット小ネギ 大さじ2
・水 200cc
・鶏がらスープ ふたつまみ
・醤油 小さじ2
・ショウガ(チューブ) お好みで
・ラー油 お好みで

[作り方]
1 エノキは石づきをとり、3〜4束に分ける。シイタケは薄切りにする。
2 耐熱容器に材料をすべて入れ(ラー油以外)、ラップをふわりとかけて600Wの電子レンジで3分加熱する。
3 器に盛り、お好みでラー油をかける。

お芋きんちゃく

市販の焼き芋を使えばあっという間!プルーンや焼き芋の甘味だけで十分。砂糖を使っていないのも嬉しいところ。カシューナッツやクルミなどでもOK。キャンディーチーズはお子さんや年配の方には小さくカットして入れましょう。

[材料]5個分
・焼き芋 1本
・キャンディーチーズ 2個
・プルーン 2〜3個
・ゴマ お好みで

[作り方]
1 焼き芋の皮を剥き、ビニール袋に入れて手でつぶす。
2 プルーンを細かく切る。
3 10cmほどに切ったラップを広げ、1を置いて少しのばし、中央に2を置いて包みラップの端をねじる。(プルーン味のできあがり)
4 チーズ味もプルーンと同じように3の作業を行い、中央にチーズを置いて包みラップの端をねじる。
5 器に並べ、お好みでゴマをふる。

一つ、注意してほしいのは、今回紹介したレシピは、腸内環境の悪化を予防するという観点で考えられたものということ。もし、とても疲れていたり、ストレスでまいっている状態の場合には、食物繊維が多いものは逆に胃腸の負担になりやすいので注意が必要です。

管理栄養士の友利由希さん

「消化吸収にはエネルギーが必要になるんですね。そのため、本当にしんどいと感じている時に食物繊維が多いメニューを食べると、消化しきれずに余計に身体に負担をかけることになってしまうんです。とても疲れている時などはうどんやおかゆなど、消化しやすいものがいいですね。もしくは発酵食品のヨーグルトなどもいいと思います」とのこと。

腸内環境を良い状態で保てるよう、日々できるだけリラックスできる時間を持つ工夫をしつつ、食物繊維たっぷりのレシピで悪化予防に努めましょう!

本記事は、公益財団法人 沖縄県保健医療福祉事業団が発行する、うちなーんちゅの健康応援マガジン「kenko ISLAND(健康あいらんど)」のWebページより転用。

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