公開日
OTV報道部

OTV報道部

路上に倒れ心肺停止した男性を救助  現場に居合わせた3人の機転と連携

2022年4月、那覇市の路上で倒れた男性を救助した2人に、2022年7月25日消防から感謝状が贈られた。その場に居合わせた人々の機転と連携。そしてコンビニエンスストアに設置されたAEDが男性の命を救った。

迅速な通報と救命処置

2022年7月25日、那覇市消防局から感謝状が贈られたのは、自転車店を営む橋川喜光(69)さんと特別支援学校の介助員喜屋武尚(57)さんだ。

橋川喜光さん
喜屋武尚さん

2人は2022年4月、那覇市内の路上で突然倒れ、心肺停止となった男性に対し、迅速な119番通報と救急車が到着するまでの間、心臓マッサージなどの救命処置を行った。

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「(周りの人と連携して)流れ的には良かったなと思います。救急車も素早く来てくれて引き渡せて、あの時は安堵しましたね」

2人は2022年の4月12日、橋川さんの店の前で突然倒れた男性に気付き、119番通報した。

橋川さんに当時の状況を聞いた。

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「男性は植え込みのほうで、車と同じ進行方向に向けて仰向けに倒れていました。喜屋武さんとのやり取りをしながら、どういう状況かを(119番)通報していました。どんどんどんどん顔色が変わってきてですね、これちょっと危ないということで、喜屋武さんが呼吸もしていないということで、身体をずらして、今度は心臓も止まりそうだということで、人工呼吸を始めたんですよね」

救助している2人の様子に気付いたのは…

救命措置をしている2人を見て車を停め、降りてきた女性。彼女は看護師だった。強力な助っ人を得て、救急隊が駆け付けるまでの間、懸命に心臓マッサージが続けられた。

さらに…

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「喜屋武さんはやっぱり最初手で(心臓マッサージ)、人工呼吸をやっていたけど、ダメだということで、コンビニまでAEDを取りに行ったんですよね。こちらのほうでAEDを広げて、その間に車で通りがかった看護師の方がですね、手際よくAEDの操作を始めました」

現場に居合わせた人々が心を一つに行動し、救急車へ引き継ぐことができたのだ。

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「ほんとにもうチームで。医療チームではないんだけど、そんな雰囲気ですね、電話の通報から患者の処置までチームでやっている、ほんとに知らない人間同士だけど、終わってみたらやったーとみんなで喜んで手を叩いていました」

男性が救急車で搬送された後、看護師の女性は名乗ることなく、そのままその場を立ち去ったという。

現場に居合わせた人々が心を一つに

喜屋武さんは、帰宅時間帯で人通りも多く、3人以外にも救命活動に関わってくれた人たちがいてくれたおかげだと話す。

倒れた男性を救助した 喜屋武尚さん
「場所が良かったんでしょうね、向かいにはコンビニがあって、AEDが置かれている。その中でみんなで動いたんでそれで助かって良かったと思います」

那覇市消防局の比嘉義樹局長は、「勇気ある行動が尊い命を救い、男性の社会復帰に繋がった」として感謝した。

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「(男性の)家族とか職場の方とか喜んでいると思いますね、この場所で心肺停止で倒れてるのに、回復したと聞いたときは嬉しかったですね」

那覇市消防局 救助に尽力した看護師にも感謝状を手渡したい 

また、消防は、橋川さんと喜屋武さんと共に救命措置に協力した看護師の女性にも、感謝状を贈呈したいとして、女性を探している。

倒れた男性を救助した 橋川喜光さん
「もうね、女性の方、看護師が名乗り出てくれたら僕らもっともっと嬉しいと思いますね、やっぱりチームから1人外れたようなカタチだから表彰してもらいたいと思います」

一連の措置で使用されたAEDは、音声案内で誰でも電気ショックで心肺蘇生を行える仕組みになっていて、消防によると、那覇市内の多くのコンビニエンスストアに設置され、いつでも貸し出せる状態になっているということだ。緊急時に備え、自分の身の回りでどこにAEDが設置されているのか、自宅や職場の近くのコンビニなどでAEDの場所を調べてみるのもいいかもしれない。

あわせて読みたい記事

HY 366日が月9ドラマに…

あなたへおすすめ!