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くらしと経済編集部

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これからの新たな消費のカタチ「エシカル消費」

後間
こんにちは。後間秋穂です。
今月はこれからの新たな消費のカタチ「エシカル消費」について、野村證券那覇支店の石山昇平さんに伺います。
よろしくお願いします。

石山
よろしくお願いします。

これからの新たな消費のカタチ「エシカル消費」

後間
早速ですが、「エシカル消費」とは何でしょうか?

石山
はい。エシカルとは「倫理的な、道徳的な」という意味で、「エシカル消費は「人や社会、環境に配慮した消費行動」を意味する言葉です。
私たちが日々なにげなくしている買い物の中で「できる範囲で人に優しい、社会に優しい、環境に優しいものを選んでいきましょう」という考え方です。

後間
人・社会・環境に優しい消費のことを「エシカル消費」というんですね。では、これまでの買い物とエシカル消費の違いを教えてください。

石山
今までの買い物では「いま自分に必要なものをそこにあるものから選ぶ」ということを無意識にしてきたと思います。
エシカル消費では私たち一人ひとりが社会的課題の解決のために、自分で何ができるのかを考えることになります。
考えるポイントは主に3つです。

1つ目はみんなの未来を考える。

2つ目は地域や世界のことを考える。

3つ目はみんなが社会に参加し、活躍できる社会について考える。

目に見えないところまで想像力を働かせて買い物をするという点が、今までの買い物との大きな違いです。

エシカル消費は今までと何が違う?

後間
なるほど。昨今話題となっている「SDGs」にも近い取り組みかと思いますが、何か関わりはあるのでしょうか?

石山
はい。エシカル消費はSDGsとも密接に関わっています。
SDGsで掲げられている17の目標のうち、12番目の「つくる責任・つかう責任」が特に関連する取り組みです。
エシカル消費はそのほかにも複数目標に関連していると考えられています。

SDGsとの関係

後間
具体的にエシカル消費に当てはまる行動にはどのようなものがありますか。

石山
例えば、社会への配慮として、発展途上国の原料や製品が適正な価格で取引されるようフェアトレード認証商品を選ぶ。
地域活性化のため、地産地消を意識して地元産品を選ぶようにする。
環境への配慮として、食品ロスを防ぐために、冷蔵庫の中を確認してから買い物に行く、などが挙げられます。

私たちが人や社会、環境などに配慮したものを選べば、企業はそういった商品の提供を拡大するようになります。

後間
沖縄ではエシカル消費に関する取り組みは進んでいますか

石山
はい。観光分野では沖縄県が、人々の暮らしや自然にとって良いものを選びながら新しい発見を楽しむ旅のスタイル「エシカルトラベル」を提案しています。

例えば、「世界自然遺産“やんばるの森”探検」では、ガイドの方とともにやんばるの森を散策しながら
森の多様性や自然保護の取組を体感できるプログラムとなっています。
ほかにも、サンゴの白化現象の一因となってしまう成分を含まない、サンゴに優しい日焼け止めが開発され販売されています。
また、排気ガスが出ない自転車の利用を推進するシェアサイクルでの街中散策も提案されています。

エシカル消費の具体例

後間
今後もエシカル消費の広がりに期待したいですね。石山さんありがとうございました。

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