コラム
秋めいて、センチメンタル【平良いずみのよんな~よんな~通信】
秋の日、突然に・・・
10月半ばのある朝、突然、小学1年生の息子が「ひとりで学校へ行く!」と言って、玄関を出て行きました。あっけにとられた私はベランダに出て、その後ろ姿を見送りました。
振り返りもせず、ズンズンと進む勇ましい姿を見て、“手”が離れていくことに喜びを感じつつ、すこしセンチメンタルな気分に・・・。
春、1年生になったら学校はひとりで行くものと思っていた昭和生まれの私は、入学式の翌日から息子をひとりで登校させました。
夕方、帰宅した息子が目に涙をいっぱい溜めて・・・
「ひとりで学校に来ていたのはオレだけだった。靴箱が探せず、泣きそうだった。みんな、お母さん・お父さんと一緒だったよぉー(怒)」と訴え、それからというもの毎日、手をつないで学校へ向かったのでした。はじめの頃、ギュッと強く握ってきた手から緊張が伝わって、心の中で(ガンバレ~)とエールを送ったものです。
あれから半年、手をつなぐ時間が少しずつ短くなってきたと思っていた秋の日、息子は突然、ひとりで家を出て行きました。
その姿を見送ったベランダで秋の風に吹かれ、センチメンタルな気分になった私は思い出に浸りました。そしたら、5年ほど前に書いたコラムの存在を思い出したので、以下、抜粋。(楽して字数を稼いじゃいます😁)
もみじ饅頭より小さかった手の思い出
(5年前のコラムより)
夕方、帰宅後も戦闘モードで動き回っていると、1歳5カ月になる息子がもみじ饅頭より小さな手で、私の指をぎゅーっと握ってくれ、肩の力がふーっと抜けていきます。まだ話せない息子ですが、手でたくさんのことを伝えてくれます。
仕事に向かう私に元気よく手を振ってくれたり、何かをもっと食べたい時、指先をトントンと合わせて、”もっと”の意思表示をしたり…。最近のブームは、もう一回とおねだりする時、人差し指を立て、その指をズボッと鼻に入れ猛アピールすること。笑いをこらえるのに必死な毎日です。
もちろん、その可愛い手で、食事時には納豆を掴んで頭からかぶってみたり、味噌汁をお椀ごとひっくり返してみたりと、手を焼くこともしばしばありますが…笑。
子育ては、抱き、おむつを替え、ごはんを作り、しっかりとつなぎ、手でたくさんのことを交わし合っていくんですね。その手から伝えてくれることを逃さず感じ取っていきたいと思う新米母なのでした。
成長した手で・・・
そして、今、成長とともに丸みがなくなりつつある手で息子はしっかりと鉛筆を持ち、思いのままに絵や字を書いています。
夏休みの絵日記では、以前このコラムに書いたセミが大行列をつくった、あのギョッとする光景(コラム「夏も眠たいらー」参照)を、面白さを損なわずにいきいきと描写。笑かしてくれました。
秋の朝、息子の勇ましい姿を見送った後、爽やかな風に吹かれながらセンチな気分に浸っていたら・・・
ぎゃー、大変!会社に遅刻する~(大汗)
・・・ということで、きょうもまた髪をふり乱し、会社に向かうのでした。行ってきます!
(グングン成長していく息子にひきかえ、成長のない私・・・トホホです)
最後まで他愛のない話にお付き合いいただき、ありがとうございました。
ここでひとつ、告知をさせてください。
初夏に制作した番組『水どぅ宝』のフジテレビでの放送が決まりました!
11/21(月)深夜27時25分~ 放送
※関東ローカルでの放送となります
PFASという得体の知れない化学物質による水汚染の実態を追ったドキュメンタリー番組。
最近では横須賀の米軍基地周辺で汚染が確認されていて、「沖縄の問題」ではないことが明らかになっています。全国的な関心が高まることを願い、世に送り出した番組をご覧いただけたら嬉しいです。
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