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OTV報道部

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冬の沖縄観光の新たな起爆剤!?「ととのう」サウナブーム

──経済のスペシャリストであるブルームーンパートナーズの伊波貢さんとともにお伝えします。

伊波さん
「今回のテーマは、これからの季節にもぴったりな『サウナ』についてです。」

伊波さん
「冬の沖縄観光の新たな可能性を秘めていると注目され、様々な形の「サウナ」が沖縄で生まれているんです」

「ウィズコロナ」を体現!?「お一人様」専用サウナ

那覇市の旭橋近くに2019年11月にオープンした「CABIN&HOTEL ReTIME(リ タイム)」

現在増えている問い合わせというのが…

CABIN&HOTEL ReTIME 平良祐子支配人
「やっぱりサウナの問い合わせが今非常に多いです。二階の大浴場もそうですが、宿泊しながらサウナを楽しみたいという方も多くいらっしゃいます」

那覇市内には430軒余りのホテルがありますが、サウナを備えている施設は多くなく、宿泊先を選ぶ際のアドバンテージになると平良支配人は考えています。

そういったニーズを捉え、今年7月末にオープンしたのが完全個室の一人専用サウナ「137(ワンノサウナ)」

ワンフロアに設けられた6室のサウナはすべて違ったコンセプトで作られ、全室オーシャンビュー!

ホテルの一室を改装しているため、サウナには欠かせない水風呂に加えてトイレや洗面所なども完備。

CABIN&HOTEL ReTIME 平良祐子支配人
「完全個室でコロナの感染も気にせず利用できる、そこで自分だけの空間が作れるのでそこがいちばん喜ばれています」

特に20代から30代の利用が増えているのも特徴的です。

さらに60分と短時間から利用でき、サウナのみの日帰り利用も増えたことで今ではサウナ利用者は月に500人にも上ります。

CABIN&HOTEL ReTIME 平良祐子支配人
「いろんなコンセプトだったりとか、ちょっと変わったところっていうのが(県内でも)非常に増えてきているので、サウナだけでなく「サウナ×何か」とかそういうのは今後も増えてくると思います」

冬のプールを利活用!「沖縄らしい」サウナ登場

こちらではまさに「沖縄ならでは」のサウナの形を模索する取り組みです。

恩納村瀬良垣にあるハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄。

海が臨めるプールサイドに設置されているのは「テントサウナ」

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄・奥井智菜美さん
「沖縄といえば夏というイメージがすごく強くて、冬に沖縄に来られる方がご滞在の価値を高められなかったので、それで何かないかなと思った時に」

冬の期間は休止しているプールを、サウナには欠かせない水風呂として活用することを思いつきました。

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄・奥井智菜美さん
「沖縄の冬=何もなかった、そこに今回テントサウナというのを入れてみて、じゃあ沖縄の瀬良垣ではテントサウナをやっているみたいだから、この冬にぜひ行ってみようっていうきっかけ作りになれればいいなと考えています」

去年11月から、オフシーズンにはプールサイドに「テントサウナ」が開設されるようになりました。

体験者は・・・
「屋外で入れるサウナって(県外では)無いので良いですね」
「沖縄でも冬場に楽しめるコンテンツを作ろうという動きがある中で、すごく良いのが出てきたなと思います」

さらにこのプールは目の前の海から汲み上げられた海水のプール!
冬でも水温は20度前後となっていて、冷たい水風呂が苦手な人やサウナが初めての人にも体験しやすいとのことです。

「沖縄ならでは」の新たな形が生まれる背景とは?

観光科学などを研究する琉球大学の荒川雅志教授に話を伺うと…

琉球大学・荒川雅志教授
「リゾートホテル、そして海っていう沖縄らしさ・イメージ、こういったもの情緒的価値と言い、サウナの効果や海の浮遊感、そういったものは機能的な価値と言います。今回の瀬良垣の例は両方を兼ね備えた沖縄らしいサウナと言えます」

観光事業者にとって今後重要なアイテムになると荒川教授は見ています。

荒川雅志教授
「(サウナは)一過性のブームではおそらく終わらないと思うんですね。サウナはライフスタイル産業やライフスタイルアイテムとして根付いているから、そういったものを目的にした観光というのは冬場とかそういった繁忙期、閑散期関係なく、そこに魅力が出せればそれを目的とした誘客が可能となっていくからです」

荒川雅志教授
「目的型観光といって世界のトレンドでもあります。沖縄もそういった何か沖縄に特別なもの、固有のもの、それを目的に沖縄に来る、結果ツーリズムになるっていう、そういった沖縄らしさの観光・目的型観光になれば、それは量から質の観光に繋がっていきます」

今日の一言

――さて伊波さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか?

伊波さん
「○○×沖縄=新ビジネス」です!

サウナのように広く知られているサービスも、沖縄のリゾートホテル、プールなどと組み合わせることで新しい観光コンテンツとなります。
沖縄の地域資源や文化と組み合わせることで「売れる」商品・サービスがまだまだ眠っているはず。経済の先行きに明るさが見えてきた今こそ新しいビジネスにトライするチャンスかもしれません。

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